旅の楽しみといえば、やっぱりお土産探し。特に現地の人が日常的に利用するスーパーやドラッグストアは、その国のお国柄が見えてきて楽しいですよね。
「ビールとソーセージ以外、ドイツになにがあるの?」という声もちらほら聞こえてきますが、オーガニックコスメをはじめ、ドイツのドラッグストアにはつい欲しくなるものがいっぱい。
ドイツ在住の筆者が、ドイツのドラッグストアで買うおすすめ土産をご紹介します。
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ドイツのドラッグストア
ドイツには、「dm」、「ミュラー(Müller)」、「ロースマン(Rossmann)」などのドラッグストアチェーンがあります。日本同様、コスメや衛生用品、加工食品やちょっとした日用品まで揃い、お土産探しにもぴったりです。
そのなかで筆者が特におすすめしたいのが、コスメが充実しているミュラー。dmも店舗数は多いものの、コスメは低価格帯のアイテムが中心で、どちらかといえば日用品や衛生用品などが充実している印象です。
一方、ミュラーなら低価格の商品はもちろんのこと、中~高価格帯のコスメが幅広く揃っていて選択肢が豊富。コスメ好きにはもってこいのドラッグストアです。写真の店舗は郊外の小規模店ですが、都市部には3階建て以上の店舗もあり、大型店舗ではちょっとした衣料品や文房具、CDやDVDまで、多彩なアイテムが揃います。
ちなみに、日本とは違い、ドイツのドラッグストアには医薬品はありません。薬を売っているのは薬局(Apotheke)のみなのでご注意を。
ドイツのドラッグストアはオーガニックコスメ天国
筆者イチオシのドイツ土産は、オーガニックコスメ。自然志向の強いドイツはオーガニックコスメ大国で、ドラッグストアに行けばさまざまなオーガニックコスメが安く手に入ります。
日本に上陸しているブランドも少なくありませんが、現地で買うと日本販売価格の2~3分の1程度で買えるので、高額なイメージのあるオーガニックコスメといえど、ドイツでは意外なほどお手頃なんです。
アンネマリーボーリンド
ドイツにおけるオーガニックコスメのパイオニア的存在が、1959年に黒い森地方で創業した「アンネマリーボーリンド(Annemarie Borlind)」。「食べられない化粧品はつくらない」がモットーで、安全ながら効果の出るオーガニックコスメとして人気を集めています。
敏感肌向けの「ZZシリーズ」や乾燥肌向けの「ROSENTAUシリーズ」、アンチエイジングラインの「Absoluteシリーズ」など、肌タイプや悩みに合わせたアイテムが見つかります。
筆者のおすすめは、アイクリームや美容液などのスキンケアアイテム。いま注目なのが、パソコンやスマートフォンなどのブルーライトをカットしながら、アンチエイジングケアもしてくれるというフェイスオイル「3 IN 1 GESICHTSÖL」です。
ビタミンの力で肌を元気にしてくれる美容液「VITAMIN ENERGIZER」もおすすめ。
ロゴナ
「ロゴナ(LOGONA)」は、その歴史を1978年にさかのぼるドイツのオーガニックコスメブランド。特にヘアケアに定評があり、ドイツのオーガニックヘアケア市場ではナンバーワンの座を守っています。
スキンケアアイテムやメイクアップアイテムにも隠れた名品があり、筆者のおすすめはプレストパウダー「FACE POWDER」。適度なカバー力がありながら、ファンデーションのようにべったりとならない自然な仕上がりで、ルースパウダーでは物足りないけれど、ファンデーションでは肌への負担が心配という方にぴったりです。
ラヴェーラ
「ラヴェーラ(lavera)」は、1987年に北ドイツで創業したオーガニックコスメブランド。スキンケアよりはボディケアやヘアケア、メイクアップアイテムなどが充実しているのが特徴で、アンネマリーボーリンドやロゴナに比べると、値段もずっと手頃です。
ラヴェーラ商品の狙い目は、ハンドクリームやボディローションなどのボディケアアイテム。ハンドクリームなら3ユーロ前後で買えるので、バラマキ土産にもぴったりです。
アロエベラやシアバター、アルガンオイル配合のハンドクリーム「SOS HILFE HANDBALSAM」は、べたつなかいのにしっかりと内側から手肌を潤してくれますよ。
ヴェレダ
日本でも人気の高い「ヴェレダ(WELEDA)」は、1921年にスイスで誕生した老舗オーガニックコスメブランド。スイスブランドにもかかわらず、ドイツのドラッグストアの記事で紹介する理由は、ドイツではヴェレダ商品のラインナップが豊富なうえ、値段も安いからです。
日本ではやや高級なイメージのあるヴェレダですが、ドイツではとても大衆的なブランドで、ドラッグストアはもちろん、スーパーでも置いているほど身近な存在。ドイツで製造されているものも多いからか、たいていの商品はスイスよりも安く手に入ります。
お土産におすすめのヴェレダ商品が、リップクリームやハンドクリームなどの小さなアイテム。こっくりとした使用感で保湿力の高いヴェレダのリップクリームは、ドイツで買えるリップクリームのなかでも特におすすめしたいもののひとつです。
ニベア
日本でもおなじみの「ニベア(NIVEA)」はドイツブランド。ニベアの代名詞ともいえる「青缶」は、1911年、薬学者で起業家でもあったオスカー・トロプロヴィッツが、乳化剤オイセリットに着目して生まれました。
日本ではボディケアのイメージが強いですが、発祥の地ドイツでは化粧水や美容液といったスキンケアアイテムや、BBクリームなどのメイクアップアイテム、香水なども発売されています。ニベアファンなら、ぜひ日本では買えないニベア製品を見つけてみてください。
クナイプの入浴剤
「クナイプ(Kneipp)」は、1891年にドイツで生まれたハーバルブランド。ボディケアやフェイスケア、ハーブティーなども扱うヘルスケアブランドですが、特に有名なのが入浴剤で、ドイツシェアナンバーワンを誇ります。
日本のドラッグストアなどでも見かけることのあるクナイプ商品ですが、ドイツはさすが本場だけあって選択肢が豊富。定番のバスソルトはもちろんのこと、リキッドタイプの入浴剤やオイルを加えた入浴剤など、日本では手に入らない商品もたくさん売っています。
使い切りタイプのバスソルトは1ユーロ程度、小さなボトルに入ったリキッドタイプの入浴剤は3~4ユーロ程度と、値段も手頃。パッケージもカラフルなので色々な種類を集めたくなってしまいます。
ハーブティー
ドイツは隠れたハーブティー大国。ドイツでは古くから風邪やちょっとした体調不良はハーブで治す習慣があり、ドラッグストアには色とりどりのハーブティーが並んでいます。
もちろんスーパーでも買えるハーブディーですが、ドラッグストアだからこそ充実しているのが、身体の不調に対応した薬用ハーブティー。なかでも有名なのが1967年創業の「バード・ハイルブルナー(Bad Heilbrunner)」というハーブティーブランドです。
「胃腸のお茶(Magen und Darm Tee)」や、「咳と気管支のお茶(Husten und Bronchial Tee)」など、症状に合わせたハーブティーがズラリ。
特に困った症状がないという方は安眠のための「Gute Nacht」や、ビタミンCたっぷりの「Antiox Plus」などはいかがでしょう。
はちみつ
日本ではあまり知られていませんが、ドイツは手ごろな値段で純正はちみつが手に入る国。
「ラングネーゼ(Langnese)」は、1927年からの歴史をもつドイツを代表するはちみつブランドのひとつで、250グラム入りのボトルはわずか2.5ユーロほどです。
ドイツにはほかにも数多くのはちみつブランドがあり、さまざまな種類のはちみつがありますが、筆者のお気に入りは「森のはちみつ(Waldhonig )」と呼ばれる暗いこげ茶色をしたもの。抑えた上品な甘さがクセになります。
オーガニックのお菓子
オーガニック大国ドイツでは、お菓子だってオーガニックの商品が充実しています。ドイツで最もよく知られたオーガニック食品ブランドが、「アルナトゥーラ(ALNATURA)」。
ドイツ初のオーガニックスーパーチェーンですが、dmやミュラーといったドイツの主要ドラッグストアやスーパーにも自社商品を卸しています。
ドイツのお菓子といえば、ハリボーグミがお約束ですが、アルナトゥーラのグミは果実成分たっぷりで自然な味わい。
オーガニック&ヴィーガンブランドの「ヴェガンツ(Veganz)」のクッキーやビスケットも甘すぎない日本人好みの味でおすすめです。
ミニサイズコーナーにも注目
ドイツのドラッグストアには、よくミニサイズの商品を集めたコーナーが設けられており、シャワージェル、ボディローション、ボディオイルなど、さまざまなミニサイズ商品が並んでいます。
それぞれ数十セント~3ユーロ程度と値段も安いので、ミニサイズのアイテムをいくつか組み合わせてお土産にするのもいいかもしれませんね。
安くても優秀なアイテムが揃うドイツのドラッグストア。ドイツは合理的で無駄にお金を遣わない人が多いお国柄だけに、誰もが普段使いするアイテムにこそ、名品が隠れているのです。
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[All photos by Haruna Akamatsu]