オランダの首都アムステルダムにある「コンセルトヘボウ」(Het Concertgebouw)は世界屈指のコンサートホール。アメリカのボストンにある「シンフォニーホール」やオーストリアの「ウィーン楽友協会大ホール」(ムジークフェライン)と共に「世界3大ホール」と称されるほど。特にコンセルトヘボウの音響効果は、世界中の音楽愛好家から高く評価されているのだとか。
19世紀に建てられた由緒ある名所ですが、実は気軽に訪れることができる場所でもあるのです。オランダ在住の筆者が、クラシック音楽の聖地を堪能できる秘訣をお教えいたします。
無料のランチコンサート
(c)Naoko Kurata
実はコンセルトヘボウは、2千人以上を収容できる大ホールと、座席数478席の小ホールに分かれています。大ホールは主に夜間に実施されるオーケストラなどのコンサートに実施されますが、小ホールはもっと気軽に音楽を楽しめる場所。
筆者のおすすめは、毎週水曜(7月・8月を除く)のお昼時にこの小ホールで実施される、無料の「ランチコンサート」(GRATIS LUNCHCONCERT)です。新進気鋭の演奏家たちを積極的に起用した、約30分のプログラムが実施されます。ステージのキャパシティの関係で、カルテットやソロなど少人数によるプログラムが多いですが、演奏レベルはなかなかのものです。
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ただし、無料で楽しめるということから、毎回ホールは満員御礼。開園1時間前にチケットを配布開始するのですが(詳細は公式ホームページに告知されます)、チケットを入手するために早くから並ぶ人々の列は水曜日のお馴染みの風景でもあります。
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筆者が訪れた時は、チケット配布の30分前(つまり開演1時間半前)に並び始めましたが、確実に入手したい場合はもっと時間に余裕を見て並んだほうがいいかもしれません。
コンセルトヘボウは、アムステルダム市立美術館(Stedelijk Museum)やアムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)から目と鼻の先の立地なので、チケット入手後はそれら美術館のショップでぶらぶらしていたらあっという間に開演時間に。または、コンセルトヘボウのカフェで小腹を満たすのもいいかもしれませんね。
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小ホールの中は、このような内装になっています。自由席なので、席にこだわりたい方は早めに会場に入ることをお勧めします。
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このランチコンサートに参加するだけでも、美しいエントランスや、ホール周囲の廊下などを垣間見ることはできます。けれど、より深くコンセルトヘボウを堪能されたい方は、次にご紹介するツアーに参加してみてはいかがでしょう。
コンセルトヘボウの舞台裏が見られるガイドツアー
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コンセルトヘボウには、ひとり10ユーロ(2018年6月現在、約1千275円)で参加できるガイドツアーがあります(チケットはホームページより事前購入)。
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1時間15分のツアーは、オランダ語または英語で実施されます。英語ツアーは、通常水曜日、金曜日、土曜日に実施されます。水曜日は、先ほどのランチコンサートの後に実施されるので、組み合わせて参加してもいいかもしれませんね。
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このツアーでは、大ホールを観客席からのみならず……。
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なんとステージ側からも眺めることができます!
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これは偶然なのですが、筆者たちのグループが訪れたタイミングで、エレベーターを使用した楽器の搬入も見学できました。こうやって運んでいるんですね。
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その他にも地下通路や大ホールの天井裏まで、文字通り「舞台裏」を隅々と見学できます。華やかなステージを支えているのは、数多くの裏方仕事なのだということもよくわかりました。
音楽そのものにご興味ない方でも、このツアーはきっと楽しめると思います。
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「コンセルトヘボウ」を気軽に楽しむ方法、いかがでしたでしょうか。着飾ってコンサートに出かけるのも欧州旅行の醍醐味ですが、こういう気軽なコンサートやツアーなら、クラシック音楽に興味のない同行者も誘いやすいのではないでしょうか。ぜひアムステルダム旅行の際の参考になさってみて下さい。
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