台湾には、観光客に向けたお得なパスや乗車券がいくつかあります。「北北基おもしろカード」はその一つで、12か所の人気観光スポットの入場券等が含まれると共に台北MRTや市バスなどの交通機関が乗り放題になります。
筆者は実際にこのカードの1日券(1200元:約4380円)を利用して特典が利用できるスポットを中心に観光してみましたが、じゅうぶん元を取るには事前の計画が必要だと感じました。この記事では北北基おもしろカードの紹介に加え、このカードの特典をフル活用した1日モデルプランを提案します。
北北基おもしろカードってどんなカード?
「北北基おもしろカード(北北基好玩卡/Taipei Fun Pass)」とは、観光スポットのチケットと交通乗り放題が結合した電子カードです。1日券(1200元:約4380円)、2日券(1600元:約5840円)、3日券(1900元:約6935円)があります。
有効期間中は台北MRT、台湾好行バス5路線、台北市及び新北市の市バス(4桁番号のバスを除く)が乗り放題になることに加え、以下12ヵ所の観光スポットを楽しむことができます。
2.国立故宮博物院
3.士林官邸本館
4.美麗華百楽園観覧車
5.児童新楽園
6.淡水漁人碼頭 往復クルーズチケット
7.淡水古蹟博物館
8.黄金博物館
9.野柳地質公園
10.朱銘美術館
11.ポリス・スカイランタン館
12.国立海洋科技博物館
上記の観光スポットに加え、カードを提示することで台湾各地の100以上の店舗にて優待を受けることができます。購入の仕方やどこでこのカードを購入できるかといった詳しい情報は、公式ホームページをご覧ください。日本語の説明もあります。カードを購入するとついてくる「利用ガイド」には、各観光スポットの簡単な紹介に加えて台北観光マップやMRT路線図もついていました。
公式ホームページ:http://bit.ly/2JXw0Vb
この記事では、このカードの特典をフル活用した1日モデルプランを紹介します。移動のしやすさや、それぞれの観光スポットに訪れるのにおすすめの時間も考慮しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
「特典フル活用の1日モデルプラン」午前中は国立故宮博物院へ
午前中は8時半から営業している「国立故宮博物院」へ。台北MRT士林駅から路線バスがいくつも出ています。もちろん交通費はカードに含まれていて、ピッとかざすだけでMRTもバスも乗れちゃいます。
おもしろカードには入館料が含まれているので、入口で係員さんの指示のもとカードをタッチして入場します。館内をゆっくり見学しながら貴重な展示物を楽しみましょう。
ランチは併設レストランで済ませちゃうのがおすすめ。地下一階の「府城晶華」では、担仔麺や黄金炸蝦捲などの台南料理を楽しむことができます。コース料理でも400元(約1460円)ほどと比較的お手頃です。おもしろカード特典として、カードを提示すると古早味紅茶が一杯プレゼントとなります。
昼食後は「美麗華百楽園」で台北市内を一望できる観覧車に
昼食後は大きな観覧車が人気のショッピングモール「美麗華百楽園」へ。故宮博物院から棕20番バスに乗りMRT劍南路駅で下車するか、タクシーなら5分ほどでアクセスできます。
観覧車からは台北の景色を一望できます。筆者と友人は久しぶりの観覧車に「思ったよりも高い!台北101が見える!」と盛り上がりました。
午後~夕方は夕日が美しい「淡水」へ
午後~夕方にかけては夕日が美しい人気観光地「淡水」へ。美麗華百楽園から出ている無料シャトルバスかタクシーでMRT劍潭駅へ行き、そこからはMRTで淡水駅まで移動します。
淡水では老街で食べ歩きやショッピングを楽しんだり、「淡水古蹟博物館」などの散策を楽しみましょう。おもしろカードで淡水紅毛城・小白宮・滬尾砲台の三ヵ所が参観可能です。
散策の途中、喉が渇いたらカードの特典が利用できる店舗でドリンクを買うのはいかがでしょうか。筆者は「天仁茗茶」のドリンクスタンドで「第二件5折(2個買うと2つ目が半額)」の特典を利用し、1杯50元の「珍珠奶緑(タピオカミルク緑茶)」を2杯75元で購入しました。
淡水と漁人碼頭間の往復クルージングを楽しむ
おもしろカードには淡水と漁人碼頭間の往復クルージングチケットも含まれています。淡水といえば夕日が美しいことでも有名なので、日が沈む時間に合わせてクルージングを楽しむのもおすすめですよ。
チケット売り場及び乗船所:淡水客船EFハーバー・漁人ハーバー藍色公路4号ハーバー
公式ホームページ:http://www.csgroup-bus.com.tw/cruise/
台北101で夕食&展望台で夜景を一望
最後はMRTで台北101に移動して夕食を楽しみ、食後は展望台から夜景を一望しましょう。
台北101はレストランが充実しているので夕食に困ることはありません。小籠包で有名な鼎泰豊もありますし、フードコートもあります。
晴れている日の展望台からの夜景は本当に美しいです。旅の気分も盛り上がりますね。
以上、おもしろカードの特典をフル活用したモデルプランをご紹介しました。もし、これらの施設を通常料金で支払うとしたらいくらかかるのでしょうか?MRTとバスの1日フリーパスは180元で販売されているので、カードに含まれている交通費は180元で計算します。
・美麗華百楽園観覧車 平日150元 休日200元
・淡水史跡博物館 80元
・淡水漁人碼頭 往復クルーズチケット 120元・台北101展望台 600元
・交通費 180元
平日合計:1480元 休日合計:1530元
1日券は1200元なのでものすごく得というわけではないかもしれませんが、国立故宮博物院と台北101展望台はぜひ行きたいという場合には便利なチケットだなと感じました。優待店舗で割引を受ければもっとお得に。
フリーの日がもう1日あるなら、2日券(1600元)を利用した観光プランを練るのもおすすめです。例えば、2日目に朱銘美術館(280元)と野柳地質公園(80元)を組み合わせ、ラストに美麗華百楽園の観覧車を。1日目の空いた時間に士林官邸本館(100元)を入れたら、かなりお得に観光できると感じました。
おもしろカードを利用する上での注意点は、台湾の観光施設は月曜日が休館であることが多いという点です。このモデルプランで紹介した施設では、淡水古蹟博物館が第一月曜日、淡水漁人碼頭間の往復クルーズは月曜日と火曜日が運休です。
上手に計画して使用するととっても便利でお得な「北北基おもしろカード」。ぜひ、特典をフル活用しながら台湾観光を楽しんでくださいね。
公式ホームページ:http://bit.ly/2JXw0Vb
※記事中のレートは1元=3.65円で計算しています。
[All photos by Yui Imai]