楽しみにしている夏休み。飛行機に乗ってあなたが出かけるのは、国内それとも海外でしょうか。
2018年2月22日~3月19日の間、総合旅行サイト“エクスペディア・ジャパン”が、アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、香港、台湾、韓国、日本など世界23カ国男女約2万人に、フライトに関してアンケートをとりました。アンケートでは、フライトに関する意識の国際比較をしています。
世界各国と異なる日本人独特の好みとは
アンケートの回答から、飛行機内の嗜好に、日本人独特の結果が出ています。他国とは大きく異なる、日本人にだけ見られる嗜好性とは。
機内で友人・家族・恋人と隣同士と一緒に座りたい?
目的地までの飛行機内で、あなたは友人・家族・恋人と座席が離れてしまいました。旅行のピークシーズンだと、ありがちな出来事かもしれません。飛行機内も、旅の行程の一部です。連れと離れては寂しいですね。
さて、あなたは隣席の乗客に、遠く離れた席の友人・家族・恋人と座席を代わって欲しいと交渉しますか?
座席交渉を最もする国はインドで4割以上
第1位 インド 41%
第2位 スペイン 33%
第3位 アメリカ 30%
第4位 フランス 28%
第5位 ブラジル 25%
第6位 メキシコ 24%
第7位 韓国 18%
第8位 シンガポール 17%
第9位 香港 16%
第10位 日本 6%
隣席の乗客に座席交渉をする第1位は、インドで41%。第2位がスペインで33%。第3位がアメリカで30%でした。日本人は第10位の6%。あなたはこの結果に、どのような印象を受けたでしょうか。
筆者の個人的な感想ですと、第1位のインド人は頭の良い人が多く、非常に弁が立ち、自分のしたいように相手を説き伏せてしまう人が多いです。インド人に座席交渉されたら、嫌とは言えない可能性が高いでしょう。第2位のスペインは、家族や友人を大切にする国柄。もちろん恋人も含まれます。フライトの間でも、離れていると寂しいと強く感じるのでしょう。ブラジルやメキシコも同じく、家族愛が非常に強い国民性です。座席交渉第3位のアメリカは、自分の意見を他人に言うのを臆さないという国民性(教育されている)ゆえと考えられます。
友人・家族・恋人と隣同士になれるよう座席交渉を、世界一「しない」日本人
機内で友人・家族・恋人と隣同士になれるよう席の交渉をしたことがある日本人は6%で、世界でもずば抜けて少ない結果でした。日本人は、家族や友人、恋人と離れても寂しくないのでしょうか?
隣席が日本人であれば話しかけやすくても、他国の人であれば、言葉の壁で引いてしまうのかもしれません。フライト間の時間だけであれば、相手を煩わせて、自分の希望を貫くのに遠慮してしまうこともあるでしょう。
フライト中に日本人は何をしている?
第1位 寝る 77%
第2位 テレビや映画鑑賞 68%
第3位 読書 47%
第4位 同行者とおしゃべり 44%
第5位 音楽を聴く 41%
では、フライト中に日本人は何をしているのでしょう?
フライト中することの第1位は「寝る」が77%で、8割近い結果となりました。第2位がテレビや映画鑑賞が68%、第3位が読書が47%とすべて「ひとり」で出来ることです。同行者とおしゃべりは44%で第4位でした。フライト中は身体を休めて、旅先でのエネルギーを蓄えているのかもしれませんね。
アルコールが旅の友?
第1位 韓国 38%
第2位 日本 36%
第3位 インド 34%
第4位 メキシコ 24%
第4位 ブラジル 24%
第6位 香港22%
第7位 シンガポール 20%
第8位 アメリカ 17%
第8位 フランス 17%
第10位 スペイン 13%
機内の楽しみにアルコールを飲むこともありますね。日本は第1位韓国に次いで、アルコールを2杯以上飲む国の第2位で36%。友人や家族、恋人が隣にいなくても、アルコールがあれば寂しくないのかもしれません。バカンスなので昼酒OK、ドリンクも航空運賃のうちとがっつり飲んでおこうという考えの人もいるでしょう。でも気圧の低い機内では、アルコールは地上の2倍の速さで酔いがまわるそうですのでご注意を。お酒に酔って機内で暴れ、逮捕された乗客の記事をあなたも目にしたことがあるはずです。
■サンプル数: 計18,229名
■条件: 1年以内に飛行機に乗った、かつ、ホテルに宿泊した人が対象
■調査期間: 2018年2月22日~3月19日
■調査方法: エクスペディア インターネットリサーチ
■調査対象: アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、イギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、タイ、インド、香港、台湾、韓国、日本
ニューヨーカーに聞いてみました。
(C)William Perugini / Shutterstock.com
アメリカ人(20代女性) 隣席が空席だったら、フライトアテンダントに聞く。隣席に誰か座っていたら、代わってもらえないか本人に交渉する。
韓国人(30代男性) 隣席の人に交渉する(親しい人と一緒に座りたい)。
メキシコ人(40代女性) 隣席の人に交渉する(親しい人と一緒に座りたい)。
中国人(40代男性) 隣席の人に交渉する(親しい人と一緒に座りたい)。
タイ人(20代女性A) 交渉しない(フライトの間くらい、離れていても平気)。
タイ人(20代女性B) 交渉しない(迷惑をかけたくない)。
ベネズエラ人(20代男性) 隣席の人に交渉する(親しい人と一緒に座りたい)。
ニューヨーカーに聞いたところ、ほとんどが「隣席に交渉する」でした。ところがタイ人女性の2名は「フライトの間くらい我慢出来る」「他人に迷惑をかけたくない」と交渉しない派でした。
「聞いてみなくては、何事も始まらない」と考える国民性と、自分の胸の中で「揉め事を起こすくらいなら、自分は我慢する」という国民性と別れ、日本を含むアジアに後者が多いのかもしれません。
他人の顔色が気になる日本人
欧米系の「自分の意見をきちんと言える」「個人の独自性」の教育と違い、日本は「他人と違わない(劣らない)」「自分よりも、相手を思いやる」ことを尊ぶ教育。
自分の意見を述べたり、相手に交渉下手するのは、日本人の苦手とすること。また、子供の頃から「よそさまにご迷惑をおかけしないこと」と親から教わっていることもあり、他人に迷惑をかけたくないという気持ちも強いでしょう。「察する」という文化は、他国には少ない日本の文化です。他人の顔色を伺う傾向も、世界で日本人がトップクラスではないでしょうか。
家族・友人・恋人と一緒にいるよりも、他人の顔色が気になる日本人。機内では「寝る」、「アルコールを楽しむ」を好む日本人。他国と比べると、機内でも日本人はソロ活が好きなようです。
他人の顔色が気になるといえば、過去記事「【飛行機での日本人の国民性】世界一通路側の席が好き。●●が苦手な日本人」で紹介したこともまたしかり。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
[日本人は世界一「通路側」の席が好き!理由は「寝ている人を起こす」ことが世界一苦手だから!?|エクスペディア PR事務局]
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