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旦那さまがフランス人なんて、なんだか素敵だわ~とうっとりしてしまいますが、結婚生活は現実の積み重ね。育った環境が違うもの同士が一緒に生活するのですから、日本人同士でもなんだかんだ衝突することがあるのは当たり前のことですよね。
その相手が外国人ともなると、育った環境はおろか、そもそもの文化が違うのですから、生活を始めてみて驚くことも沢山あります。
今回はA子さんに、そんな驚きの真実を赤裸々に語っていただきました。
年初からバカンスの話題になる

フランスでは7月中旬~8月中旬の間に2週間程度のバカンスを取って楽しむのが通例になっています。
確かに、旅先でもバカンスを楽しむヨーロッパの方を度々目にしたことがありますね。
A子さんのフランス人夫ももちろんその通りで、毎年年初めに必ず「今年のバカンスはどう過ごす?」という話題になるのです。
お正月には決まってバカンスの話題になり、行き先が決まればさっさと飛行機のチケットも取ってしまいます。なんというフットワークの軽さなんでしょう。
そりゃあ当然。フランス人夫はバカンスに命をかけているのです。バカンスのために日頃働いているといっても過言ではないのです。バカンスを取る習慣がない日本人、そして休みを取るというとまず仕事のことが頭をよぎってしまう日本人には、ちょっとびっくりしまう話ですよね。
バカンスの行き先はすぐ決めるが鉄則。そして全力で楽しむ

年始にバカンスの行き先や楽しみ方について議論したものの、行き先が決まらず5月くらいになってしまうと、それはもう一大事。
「今年のバカンス、まだ行き先も決まっていないなんてありえない!」「どうするの!?」とザワザワし始めます。それがまた面倒くさいんだとか(笑)。
そうこうして実際バカンスに入ると、フランス人夫のテンションはもう最高潮に。
「ここで楽しまなくて、いつ楽しむの!?」っていうぐらい、テンションが高くなり、ここぞとばかりにはしゃぐのだそう。まるで子供のようでかわいいなと思ってしまった筆者ですが、普段のテンションとは比にならないくらいなので、A子さんも結婚当初は驚いたそうです。
フランス人のバカンスの過ごし方

悲しいかな、バカンスを取る習慣がない日本人。
フランス人にとって、バカンスはどこへ行くのか、どんなことをして過ごすものなのでしょうか。
フランスでは貧富の差が激しく、一部の裕福な人を除いては、海外にはあまり行きません。だからといってどこにも行かないということはなく、バカンスは必ずどこかしらに出かけるというのがお約束。
フランス人にとって、自然に触れないなんてことはありえないことで、山にキャンプに行きテントを張って過ごしたり、別荘を借りて日本でいうところの軽井沢のような場所で過ごしたりしてバカンスを楽しみます。
フランスの都市というとパリが真っ先に浮かびますが、フランス人がバカンスをパリで過ごすなんてことはなく、むしろフランスの地方のほうが強いのだとか。フランスの地方在住者の中には、パリなんて・・・と馬鹿にするアンチもいるほど、自分が住む地方に誇りをもっている人が多いのです。
フランス人は保守的

A子さん曰く、フランス人は保守的で、海外に住むなんていうのは到底考えられないという人が大半。そんな中でも日本に住んでいるA子さんのフランス人夫はとても珍しいタイプなのでしょう。
保守的なフランス人夫の家族や親戚は、A子さん一家が毎年フランスに帰ってくるのは当たり前、といった感覚のようで、必ず「毎年帰ってきてね」と言うのです。
A子さんの夫やお子さんは毎年フランスに帰りますが、A子さんが帰らないと「なんで帰ってこないの?」と、まるで帰ってくるのが当たり前と言わんばかりの言葉をかけられます。一家全員で帰省するのが当たり前で、そこにはもう距離とか時間とか、家族の都合とかは関係ないのですね。
バカンスを全力で楽しむフランス人。バカンスがあるから、日常の仕事も頑張れるというメリハリのある過ごし方もまた良いですよね。
最近は働き方改革が叫ばれている日本人も、バカンスという概念を取り入れて過ごしてみるのも良いのではと思いました。
フランス人の休日については、過去記事『このままでいいの?日本人〜日本とフランスの休暇、4つの違い〜』『フランス人は日曜日、街に遊びに行かない〜フランスと日本の週末の違い〜』も合わせてどうぞ!
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Chika
都内在住、京都をこよなく愛する、コテコテの大阪人。飛行機好きが高じて航空会社のグランドスタッフとして勤務していた経験も。海があるところに行くと癒される。
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