世界各地に特色ある店舗を展開するスターバックス。台北のレトロタウン・大稲埕には、パイナップル王が建てた豪華なバロック建築を改装した、スペシャルなスタバがあります。
レトロな歴史的建造物のスタバで台湾茶を楽しむという、台湾ならではの体験はいかがでしょう。
スターバックスコーヒー保安門市
台北の西北に位置する大稲埕は、台北で最も歴史あるエリア。近年では、古いバロック建築を改装したカフェやショップも増え、「レトロ台北」が感じられるスポットとして、注目を集めるようになっています。
MRT大橋頭駅から徒歩5分。そんな大稲埕エリアに、歴史的建造物を利用したスペシャルなスタバ「スターバックスコーヒー保安門市」があります。
バロック様式の大きな赤レンガ造りの建物は、一見すると、北ヨーロッパの政府機関か老舗デパートのよう。
ところが窓に目をやれば、おなじみのスタバのシンボル「セイレーン」がデザインされているではありませんか。
パイナップル王が築いた建物
20世紀初頭の大稻埕は、台北における最も重要な商業と貿易の拠点として発展していました。この美しいバロック建築が生まれたのも、同時代の1926年のこと。パイナップルの輸出で財をなし、「パイナップル王」と称された葉金塗氏によって建てられました。
建物の外壁をよくよく見れば、パイナップルの彫刻が。建物にパイナップルがあしらわれているスタバは、世界でもここだけかもしれません。
細やかなレリーフや円柱、アーチが組み合わさったレンガ造りの建物は、外から見るだけでもうっとりしてしまうほど芸術的。歴史ある建物の雰囲気を壊さないよう、セイレーンも落ち着いた色合いでデザインされています。
スターバックスリザーブにオリジナルグッズ
注文は店内1階のカウンターで。外観からしてもスペシャルなスターバックスコーヒー保安門市は、もちろんスターバックスリザーブの取扱店です。
スタバ好きにはおなじみかもれませんが、「スターバックスリザーブ」とは、厳選された希少で高品質なコーヒー豆を注文ごとに挽き、選りすぐりの器具で丁寧に淹れたワンランク上のスタバ体験。店内には、専用のカウンターも設けられています。
カウンターの脇には、スタバグッズが並ぶ棚が。淡水や阿里山など、台湾の観光地が描かれた台湾オリジナルのグッズもあるほか、スターバックスリザーブ取扱店限定の商品も手に入ります。
フォトジェニックならせん階段
1階にも客席がありますが、ゆったりとした時間を過ごしたいなら、2階か3階へと上がりましょう。この建物の構造はちょっと変わっていて、上の階へ上がるにはいったん建物の外へ出て、建物の端にある専用の階段を利用します。
いざ階段へのドアを開けると、フォトジェニックならせん階段が目に飛び込んできます。
階段の壁にはシアトル1号店の写真やこの店舗のスケッチなどが飾られていて、なんともレトロな雰囲気。この一帯が貿易で栄えた時代を彷彿とさせる、ロープや麻袋もいい味を出しています。
優雅なひとときが過ごせる店内
スターバックスコーヒー保安門市の客席は、1階から3階まで、あわせて約150席。一般的なスタバよりも席の間隔がゆったりと配置されていて、シックな雰囲気のなか、優雅な時間が過ごせます。
丸いランプのシャンデリアが目を引く2階は、セイレーンのロゴと窓の向こうにある円柱があいまって、西洋的なムードを感じさせるレトロな空間。
3階も雰囲気は似ているものの、こちらはよりナチュラルな風合いを大切にした、優しい時間の流れるフロアです。
いずれの階も、イス席だけでなくソファ席がたくさんあり、一人でくつろぐのにも、旅仲間と語らうのにもぴったりのリラックス空間。ついつい長居してしまいそうな、壁で仕切られた個室感覚の特等席もあります。
スタバで楽しむ台湾茶
スタバといえばコーヒーですが、台湾のスターバックス店舗では、東方美人茶や阿里山烏龍茶などの台湾茶も楽しむことができます。
台湾茶は、スタバオリジナルのティーポットとカップでサーブ。カップのコーヒーや紅茶と違い、何杯もとれるたっぷりサイズが嬉しいですね。スタバですっきり爽やかな台湾茶を楽しめるのは、台湾ならでは。
タピオカ風のゼリーが載ったムースのデザート「バブルティームース」など、全体がお茶仕立ての台湾茶によく合うオリジナルデザートもあります。
いつものコーヒーもいいですが、台湾にやってきたからには、あえて台湾茶を味わってみるのはいかがでしょう。きっと、普段とはひと味もふた味も違ったスタバ体験になるはずです。
住所:台北市保安街11号
営業時間:7:00~22:30
[All photos by Haruna]
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