
フランス人1人あたりの魚の年間消費量は約35kg。日本人の年間消費量(約54kg)には及びませんが、それでも世界平均(約19kg)よりも多く消費していることが分かります。今回はフランスで人気の魚と、家庭でよく食べられている魚料理をご紹介します。
フランスでよく食べられている魚はコレ!

日本国内と同じように、フランスにも四季折々の魚があるにはあるのですが、日本ほどバリエーションが豊富な印象はありません。

肉厚なキャビオ(タラ)
フランス人に人気が高いのが、マルシェやスーパーで1年中見かける魚たち。肉厚で淡白なタラ「cabillaud(キャビオ)」と、脂ののったサーモンです。また、意外なところではアンコウ「lotte(ロット)」も人気があります。イワシやサバなどの青魚も手に入るけれど、フランスでは手軽な缶詰を買い求める人が多い印象。

皮をはぎ、肝を取った状態で売られているアンコウ
肉の消費量は魚の3倍と、肉料理が好まれるフランス。現地のレストランでは魚料理のチョイスが限られており、たいていタラかサーモンです。旬の時期には、スズキやタイなどが選べることも。
一般の家庭ではどんな風に魚を食べる?

刺身に塩焼き、煮付に天ぷら・・・と、さまざまな調理法で魚料理を楽しむ私たちとは違い、フランスの魚料理はレストランでも家庭でも、至ってシンプルです。日本でもマルセイユ名物の魚の煮込み料理「ブイヤベース」は有名ですが、他の地域では、なかなか煮魚に出合うことがありません。
生または冷製で食べる場合はマリネかタルタル、あるいはスモークタイプのもの(主にサーモン、トラウト)、火を通す場合はフライパンまたはオーブンで焼いてからソースを添えて。

そういうわけで、レモンと白ワインの酸味が爽やかなバターたっぷりの「ブールブランソース」、クリームにマスタードを加えた「ソース・ムタード」、トマト味のソースなど、肉料理に添えるソースと同じように魚料理のソースも充実。家庭で作ることもあれば、市販のものを利用することもあります。
サーモンに関してはパスタやキッシュ、スモークサーモンはそば粉のクレープ「ガレット」の具などにして食すことも。
オマケ:魚売り場で幅をきかせる「カニかま」

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フランスの食卓で愛されている「カニかま」。当地では「surimi(すり身)」と呼ばれ、おつまみにオシャレな前菜にサラダ、パスタやケークサレの具にと親しまれています。スーパーの生鮮食品コーナーを覗くと、日本のスーパーよりも豊富なラインナップに驚くほど、市民権を得ている食品です。
フランスはもちろん、世界中で人気のカニかま。世界のカニかま事情に関しては「ジャパンクオリティ炸裂!外国人も大絶賛の美しすぎる『カニカマ』」も合わせてどうぞ。
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