太陽を受けて、刻々と色を変える宮古島の碧い海。深く吸い込まれそうな青藍や透き通るような空色、コバルトブルー、エメラルドグリーン・・・ そんな美しい海を満喫できるのが宮古島三大パノラマブリッジ! 絶景スポットとしても有名ですが、実は深~い秘密も隠されているんです。
伊良部大橋・来間大橋・池間大橋の宮古島三大パノラマブリッジ
伊良部大橋
(C) 宮古島観光協会
伊良部大橋
宮古島三大パノラマブリッジの筆頭を飾るのは、2015年に開通した、宮古島と伊良部島を結ぶ全長3540mの「伊良部大橋」。実は“さんごのしま”という語呂合わせになっていて、緩やかなアップダウンがあり、真っ青な海や空に吸い込まれそうなほどの開放感! 遠方から橋を望むとジェットコースターを思わす曲線を描いています。
来間大橋
(C) 宮古島観光協会
来間大橋
2つ目は、1995年に開通した、宮古島と来間島を結ぶ全長1690mの「来間大橋」。“東洋一の白い砂浜」と謳われる与那覇前浜ビーチや竜宮展望台から望むことでき、橋の規模もそれほど大きくないことから、比較的簡単にフォトジェニックな写真を撮影できます。
池間大橋
池間大橋
3つ目は、一番古い1992年に開通した、宮古島と池間島を結ぶ全長1425mの「池間大橋」。古いと侮ることなかれ! 白砂のビーチと熱帯植物の濃い緑に映える、“うぉぉぉ~!”と思わずため息ができるほど眩しい青のグラデーションが広がり、人工物の橋があることによって、さらにその自然の色を引き立てるコントラストが目に焼き付きます!
これが、どれも海の碧さと絶景を楽しめる“宮古島三大パノラマブリッジ”なのですが、この3つの橋を見比べて、何か気づかれたことはありませんか?
オレンジ色の歩道に秘められた伊良部島民の想い
無料で渡ることができる橋としては、日本最長の「伊良部大橋」に注目してください! 実はこの橋、日本一建設が難しいとされ、総工費約400億円が投じられたもの。それでも予算が足りず、徹底的なコストカットで完成にこぎつけたのだとか。
歩道にオレンジのペイントがある伊良部大橋
よ~く「伊良部大橋」を見てください! 歩道がオレンジでペイントされた仕様になっていますよね。ほかの2つの橋は歩道に縁石が設けられています。車道と歩道を区別するために、一般的には柵や縁石などが設けられるのですが、こんなコストカットのアイデアも生かされているんです。さらに街灯を設けない、錆びないようにボルトの表面突起をなくすなどの工夫も。
アップダウンの弧を描き碧い海を渡る伊良部大橋
「伊良部大橋」は、1974年から要請活動が始まった伊良部島民の悲願の橋でもあるんです。宮古島と海で隔てられた伊良部島には、産婦人科などがなく、医療や教育などで不便な面も。島外に出るにはフェリーが唯一の交通手段で、台風などで海が荒れれば、当然欠航となっていました。
渡るたびに変化する海の色が美しい伊良部大橋
その折に、パイロット訓練飛行場として「下地島空港」の話が持ち上がり、当初島民は、空港建設に反対だったのですが、空港の建設に協力することで架橋を国に要請。1979年に「下地島空港」は開港したのですが、40年という長い年月をかけて、やっと2015年に完成したのが「伊良部大橋」なのです。
きれいな海の景観はもちろん美しいのですが、離島ならではさまざまな事情を少しだけ心に留めておくことで、見える風景も異なってくるかもしれませんね。
【住所】沖縄県宮古島市平良久貝
【アクセス】宮古空港より車で約8分 下地島空港より車で約14分
【HP】伊良部大橋(宮古島観光協会)
◆来間大橋◆
【住所】沖縄県宮古島市下地来間
【アクセス】宮古空港より車で約15分 下地島空港より車で約37分
【HP】来間大橋(宮古島観光協会)
◆池間大橋◆
【住所】沖縄県宮古島市平良池間
【アクセス】宮古空港より車で約25分 下地島空港より車で約43分
【HP】池間大橋(宮古島観光協会)
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