最初に断っておきますが、筆者はカナダで2回しか観覧車に乗った経験がありません。モントリオール・アン・リュミエールという、芸術やグルメ、音楽、演劇などのテーマで町の中心部がアミューズメントパークと化すお祭りで、屋外無料アクティビティとして用意された小型観覧車が1つ目。もう1つは上述したカナダ最大の観覧車、La Grande ROUE DE MONTREALになります。
しかし、カナダではぐるぐると周ります。つまり、何周も乗車を楽しめるのですね。もちろん正確に言えば、La Grande ROUE DE MONTREALはカナダの観覧車とは言えないのかもしれません。オランダの有名なDutch Wheels社が設計を手掛けています。同社が最近手掛けた香港の観覧車も、シカゴの観覧車も、同じく乗客を何周も上空まで運んでくれます。その意味でカナダというより、世界の観覧車と言った正確なのかもしれませんが、少なくともカナダにある幾つかの(もしかすると全ての)観覧車は何回も周ると、事前に頭に入れておきたいですね。
La Grande ROUE DE MONTREALは最新の観覧車らしく、キャビン内は空調が完璧で、音楽も流れていて快適そのものです。どれだけ宙づりにされていても不快ではないのですが、先方のご厚意でVIPキャビンに乗せてもらったため、床はガラス張り。風が吹くとキャビンも揺れるため、停止した観覧車のキャビン内は、独特の怖さがありました。
以上、日本人がカナダの観覧車で感じたカルチャーショックでしたが、いかがでしたか? この手の仕組みを最初から分かっていれば、もっとキャビンからモントリオールの美しい景色が楽しめたかもしれません。特にLa Grande ROUE DE MONTREALは、セントローレンス川やモントリオールの高層ビル街、旧市街、サンテレーヌ島のパビリオンなどを一望できるロケーションに自立しています。
ベイエリアのシンボル的な存在で、冬になると周囲ではアイススケートなども楽しめます。カフェなども隣接していますから、ぜひともカルチャーショックと絶景を満喫しに、La Grande ROUE DE MONTREALに訪れてみてくださいね。
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。