働いてみたのは、フランス系の寿司チェーン
当地にはチェーン系のSUSHI店も、個人経営の店も多く存在します。その中でも、フランスの寿司事情がよく学べそうだと思ったのが、ヨーロッパを中心に世界10カ国に展開中のフランス系チェーン店「SUSHI SHOP」。ミシュランの星付きシェフとのコラボメニューなど、充実したラインナップが魅力の店です。
日本人がひとりも働いていない&日本人客がいない
まず一番驚いたのが、寿司屋なのに板さんをはじめ日本人がひとりもいないこと! 筆者が働いた店舗のアジア人従業員は筆者以外、全員ベトナム人でした。
パリから視察に来たフランス人従業員にも「私が知っている限り、日本人は働いていないです。日本人として、うちの寿司をどう思う?」と聞かれるほど! 「日本のとは全く違うけれど、フランス料理と考えればおいしいです」と回答しておきました。
また、筆者の店舗では日本人のお客さんは見かけませんでした。アジア系よりも、フランス人のお客さんに人気のある印象。
お寿司の具がまるでサンドイッチ!
サーモンやアボカドは、フランス人に人気のネタです。ですが、カリフォルニアロールにドライトマトやオリーブ、フォアグラなどもネタにしたり、エディブルフラワーやハーブを添えたり・・・。作っている最中にふと「私が今作っているのは、寿司ではなくサンドイッチではあるまいか」と錯覚したほどです。
日本では見たことない、定番のチーズ入り寿司
フランスといえば、チーズ! 世界で一番チーズの種類が多い国でもあります。そういう理由からかは分かりませんが、チーズ入りのカリフォルニアロールがとても多く、また人気も高いことに驚きました。
チーズが入ると、お寿司ながら白ワインにも合う味になるから不思議。しょう油とワインって、相性は良くないはずなのに。
炭水化物祭り! 寿司のセットメニューに白飯が選べる不思議
平日のランチタイムには、ランチメニューを設けているレストランも多く、当地のSUSHI屋も例外ではありません。ただ、このセットメニューのセットが日本人には不思議なのです。
サラダやみそ汁が選べるのは分かる。でも、お寿司のお供に、白米や酢めしが選べるようになっているのは、なぜ!? これはSUSHI SHOPだけでなく、他のSUSHI屋でも同じです。
しょう油だけじゃない! 寿司に合わせるソースの種類が豊富
当地のSUSHI屋では、普通のしょう油と甘口しょう油の2種類から選択可。甘口しょう油はアナゴやゲソのタレっぽい味ですが、当地ではアナゴもゲソもメジャーなネタではありません。
サーモンやマグロに甘いしょう油を合わせるのかと思うと、日本人としてはちょっと・・・。また、マヨネーズにスパイシーソース、中濃ソースにポン酢風味のソース、マンゴーソースにスモークソースなど、カリフォルニアロールに巻き込むソースは種類がとても豊富でした。
フランス料理にはソースが欠かせないので、驚きつつも「この国のSUSHIはフランス料理なのだ」と考えれば納得。
寿司はロマンチックな食べ物です!?
意外や意外、SUSHIはロマンチックな食べ物のひとつだと考えられているようで、バレンタイン当日は寿司の予約が殺到! ものすごく忙しい1日でした。我々日本人が、クリスマスやバレンタインのデートにフレンチの店を選んだりするのと同じ感覚(つまりは非日常的)なのかもしれません。
いかがでしたか? 新鮮な驚きがたくさんあり、また、多くのフランス人やベトナム人の素敵な同僚もでき、とても有意義な時間が過ごせました。フランス旅行の際には、SUSHI SHOPに立ち寄ってみてくださいね。日本のとは違うけれども、魚は新鮮ですし、味も良いですよ。
[sushishop.fr]
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