
竹×黒の連子格子が都心の中に風情を届ける

進化著しいカプセルホテルやキャビン型ホテルですが、その中でどこにもないデザインとして誕生したのが、日本独自の茶室をベースに据えた「hotel zen tokyo」。そのミニマリズムの空間の居心地は・・・

東京・人形町駅を出ると、雑居ビルが立ち並ぶ中でひときわ際立つ竹と黒格子が連なるファサード。白い暖簾が風に揺れる、草庵を思わす佇まいに心が惹かれます! 暖簾をくぐるとすぐ左手にフロントがあり、これまた非常にミニマル。カードキーを受け取り、自分の宿泊フロアにしか入室できないセキュリティシステムになっています。
京の町屋か⁉ 雨に濡れた黒い露地に連なる“泊まれる茶室”


宿泊フロアに入ると、黒い露地に見立てた通路の両側に、白壁と木肌が美しい“泊まれる茶室”が並びます。本物の黒い玉砂利の演出があるのも驚き! 飾り窓を模した意匠も素敵で、藍の暖簾が下がるにじり口をくぐると、今日泊まる客室が待っています。
開業してから間もないこともあり、木の香りが仄かにする、BGMなどもない静かな空間。幅1.2m、天井高2mの客室(ポッド)は、白木の木肌と砂壁から優しいぬくもりが伝わってくるよう。立つことができるので、圧迫感を感じることもなく、デュペタイプのベッドでゆっくりと眠れそうです。
実は、フロントなどの壁面はコンクリート、客室フロアの壁面は砂壁などのイメージで造られ、都会の喧騒の中にある山奥のような「市中の山居」というコンセプトが、館内すべてに行き届いています。
茶室の要素が散りばめられた白木造りのミニマル空間

全部で5種類の客室(ポッド)があるのですが、宿泊したのは畳のスペースがある「sakura」。広さは約3平方メートル。畳がポッドの入口とベッド脇に敷かれている2つのタイプがあり、畳の遊びが少しでもあると、広さに余裕が生まれる印象。
にじり口や行燈に見立てたライト、床の間に見立てたヘッドボードには掛け軸を思わせる日本画が飾られ、茶室の要素が散りばめられています。
パソコンが入る大き目のセーフティーボックスや2つの電源コンセント、USBジャックに加え、ポッド内の熱を逃がしてくれるエアファンが備わるうれしい配慮も。茶室をイメージしているだけあって、テレビや時計などはないのでご注意を! ただこのようなものがないから、禅のミニマルな空間をダイレクトに感じとれます。

お風呂バッグを片手に地下2階のシャワールームへ!


5階建ての各フロアには、キャリーバッグが入るロッカールームやトイレ、パウダールームが備わり、1階と5階は女性専用フロア。地下1階にはバーラウンジ、地下2階にはワークスペースも設けられています。
地下2階のシャワールームへは、客室にある黒いお風呂バッグを。バスタオルやフェイスタオル、ウォッシュタオルのほか、歯ブラシや綿棒、スリッパなどのアメニティーがそろっています。室内着は300円でレンタル可能。シャワールームにはシャンプーやコンディショナー、ボディーソープに加え、洗顔フォームやクレンジングがあるのも好印象! レインシャワーも楽しめます。
料亭だったビルをリノベーションして現代に生まれ変わった“泊まれる茶室”。千利休が16世紀後半に生み出した2畳の茶室「妙喜庵(待庵)」をオマージュさせる特別な空間は、海外からの旅行者を含めて素敵な体験ができそうです。
◆hotel zen tokyo(ホテル ゼン トーキョー)◆
【住所】東京都中央区日本橋人形町1-5-8
【料金】1室4000円~
【CHECK IN/OUT】16:00/10:00
【客室数】78室(78ポッド)
【客室の広さ】aoi (スタンダード)・fuji(スーペリア)約2.2平方メートル/sakura(スーペリア畳付き)約3平方メート/tsubaki(コーナールーム)約3.7平方メートル/ran(デラックスコーナールーム約4.5平方メートル
【アクセス】東京メトロほか「人形町駅」A6出口より徒歩すぐ
【HP】
hotel zen tokyo
[All Photos by tawawa]
『日本橋に泊まれる茶室「禅×ミニマリズム」の進化型カプセルホテルがオープン』もあわせてチェック!

TAI WATANABE ライター・エディター・ディレクター
10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌の取材を通じて、中南米・カリブ海を中心に世界各国で豊富な取材を経験。海外を見てきたからこそ日本は大好き! 紙とWEB、ふたつの媒体特性に精通した複眼的視点を持っている。
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