(C)Antony Gray
旅のパワーフードとも言える「キウイ」は、その豊富な栄養と健康的価値から普段の食事にもとり入れたい食材。キウイの一大生産国であるニュージーランドの人々はキウイをどのように料理するのか、現地で活躍する栄養士から『ヘルシーレシピ』を教えてもらいました。
レシピを伝授してくれたのは、管理栄養士のエイミー・ジャッドさん。
(C)Antony Gray
エイミーさんは女性、妊婦、スポーツ選手を中心に栄養指導を行い、雑誌等では美容やダイエットについてのコラムを執筆しています。
今回のクッキング・デモンストレーションには夫のマットさんも登壇し、夫婦二人三脚で料理を披露してくれました!
栄養豊富でジューシーなひと皿。BBQステーキのサラダ
BBQステーキのサラダは、ニュージーランドにおけるBBQの定番メニュー。BBQではなくても、フライパンでお肉を焼けばOK!現地ではホームパーティーの際にも用意されるメニューだそうです。
準備時間20分/調理時間10分
【材料(2人分)】
ステーキ用牛肉…200g
オリーブオイル…1テーブルスプーン
切り分けたブロッコリー…2カップ
塩…1/2ティースプーン
キウイフルーツ…2個(1/8にカット)
きざんだ長ネギ…2本
種を取り細くきざんだ赤ピーマン小…1個
きざんだパクチー…1/4カップ
•ヴィネグレットソース
レモン汁 1個分
減塩しょうゆORたまり醤油…1テーブルスプーン
ごま油…1ティースプーン
キャノーラ油…1テーブルスプーン
ブラウンシュガー…1テーブルスプーン
つぶしたニンニク 1かけ
おろし生姜1テーブルスプーン
【作り方】
1.ステーキ肉を室温にもどしオリーブオイルを馴染ませる。コショウで味付け。よく熱したフライパンで両面を3分ずつ焼く。(焼き加減は好みに応じ)さらに移し蓋をして5分寝かす。肉の筋に垂直に薄く切る。
2.ブロッコリーと塩をソースパンに入れる。熱湯を入れる。3分間沸騰させる。湯を切り冷水をかける。
3.ブロッコリー、キウイフルーツ、長ネギ、ピーマン、パクチーをボウルに入れ混ぜ合わせる。
4.ヴィネグレットソースの材料を容器に入れる。よく混ぜ合わせサラダにかけ混ぜる。
5.ブロッコリーサラダとキウイフルーツとスライスしたビーフステーキを盛り付ける。
エイミーさんがオススメする牛肉は、グラスフェッドの品質のよいもの。脂分が少なく、お肉は少量の摂取にとどめるのが理想的だそう。お肉は焼く10分前に冷蔵庫から出しておくと全体にまんべんなく火が通る。
ブロッコリーは火を通しすぎると栄養が損なわれてしまうので注意!
ヴィネグレットソースの材料。エイミーさんはソースやドレッシングには減塩醤油醤、エキストラバージンのオリーブオイルを推奨。(調理する際のオイルは、軽めのオリーブオイル、米油、菜種油が良い) (C)Antony Gray
ソース(ドレッシング)は瓶容器で作るのがエイミーさん流。瓶で作れば、残ったソースはそのまま冷蔵庫へ!洗い物を出さず、一手間省ける。写真はにんにくをつぶしているシーン。
サラダはカラフルな彩りにすると、色素によって異なる栄養素の摂取につながる。(C)Antony Gray
エイミーさんは、この一皿に「野菜」「お肉」「キウイ」をマッチング。ビタミンCを豊富に含む野菜の摂取は、コラーゲンの形成や免疫の強化につながり、キウイ特有の消化酵素アクチニジンがお肉(タンパク質)の分解を促進するため、胃腸への負担も軽減されるそうです。
お肉と野菜、ドレッシングの全てが調和した一品です。
おやつでエイジングケア!ニュージーランド流ブルスケッタ
ブルスケッタは、スライスして焼いたパンに具材をトッピングする軽食。ニュージーランドでは前菜やおつまみ、おやつとして用いられることが多いのだとか。ニュージーランド流のブルスケッタは「キウイ」をプラスするのがポイントです。
準備時間40分/調理時間2分
【材料(4人分)】
ゴールドキウイ…2個小さく角切り
熟れたアボカド…2個角切り
種を取り刻んだ赤唐辛子…2つ(少し辛め、子どもには刺激が強いので味見しながら量を調整)
きざんだパクチー…2ティースプーン
皮をむき、種を取って角切りにしたトマト…4個
タイ風フィッシュソース…2テーブルスプーン
塩…1つまみ
ライム…1個
全粒のサワードウかラスティックブレッド
エクストラバージンオイル…適量
皮をむいたニンニク…半欠け
好みに応じてブロッコリースプラウト…適量
【作り方】
1.全ての材料をボウルに入れ混ぜ合わせ室温で最低30分置く。
2.パンを焼きオリーブオイル、ニンニクを塗る。
3.サルサミックスとブロッコリースプラウトをのせ直ぐに食べる。
キウイはお好みによって皮付きでもOK!芯がかたい場合はカットして取り除いておくと、理想的な食感に。(C)Antony Gray
全粒粉のパン生地を使えば、食物繊維の量とたんぱく質分がアップ!ニンニクはこすりつけるようにパンにぬると、風味が生地に浸透するのだとか!オリーブオイルをパンにぬる際は、ブラシを使うと便利。
水気のある材料をトッピングするため、パンは両面を焼いて硬くしておくと◎。
相性抜群のキウイとアボカドは、ともにニュージーランドの名産品。エイミーさんによると、アボカドは肌や髪を美しく保つだけでなく、浮腫みや心臓病予防も期待できる食材。また、腹もちがいいので、お肉を使わないブルスケッタにはアボカドがぴったりなのだそうです。ビタミンCが豊富で抗酸化力が高いことで知られるゴールドキウイと合わせたエイジングケア・メニュー。
香ばしいガーリック、アボカドとキウイのハーモニーが絶妙なブルスケッタは、白ワインにもよく合いそうです。
5分でできる!免疫力アップと美肌を叶えるスムージー
切って混ぜるだけのスムージーは手軽に作れるヘルシードリンク。エイミーさんがデモンストレーションしたのは、風邪気味のときにも体に良いスムージー。低GI食品で食物繊維が豊富なキウイがミックスされているので、血糖値をコントロールしたい人にも最適です。
調理時間5分
【材料(2人分)】
ゴールド or グリーンキウイフルーツ…1個
バナナ小…1個(凍っているものが最適)
オレンジ or みかん…1個(果肉のみ)
生姜…2cm 皮をむいてすったもの
ターメリック…2cm 皮をむいてすったもの or 粉末ターメリック少々
低脂肪ヨーグルト…1/4カップ
低脂肪乳…1カップ
*1テーブルスプーンは大さじ1杯、1ティースプーンは小さじ1杯に相当
【作り方】
全ての材料をブレンダーで1~2分混ぜ合わせる。キウイの種がすりつぶされると苦味をますので混ぜすぎないように注意する。
バナナは凍っているものを使用すると、トロッとした食感に。
ヨーグルトは、シンプルな原料のプレーン(そして、できれば菌が生きているもの)を選ぶのがコツ。牛乳は、お好みで「水」に入れ替えてもOK!タンパク質の摂取を心がけたい人は、牛乳を使用するのがオススメ。(C)Antony Gray
キウイに含まれているビタミンやカリウム、葉酸は女性には欠かせない栄養素。スムージーのメリットは、これらの栄養を効率的に体内に吸収できるところだそう。(C)Antony Gray
エイミーさんの自信作「キウイフルーツスムージー」は、ターメリックやジンジャーなど免疫系を強化するスパイスと、ヨーグルトや牛乳などのたんぱく質分がミックスされたスムージー。栄養豊富で風邪予防にも効果的だそうです。くわえて、キウイが美肌も叶えてくれる一杯。
スパイスの風味がほのかにかおる、甘みが抑えられたスムージーです。
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以上、ニュージーランドから、キウイのヘルシーレシピをお届けしました!
どれも栄養に富んで美味しい上、作り方がシンプル。体調を崩しやすいこれからの時季にも活躍してくれそうなレシピです。
『【特集】ニュージーランドの食に隠された魅力を新発見!』では、グルメなおすすめ土産や、名産でもあるキウイフルーツの秘密を現地ルポ。お見逃しなく!