
ハーレムの運河クルーズ
古都ハーレム(ハールレム)は、球根栽培で古くから知られ、「花の町」という愛称で多くの人に愛されてきました。
活気のあるアムステルダムとはまた違い、穏やかな時間が流れる街なんです。人々の生活が身近に感じられて、リラックスできる街の運河クルーズに参加してきました。

この回の乗客は4人のみ。筆者以外はみな駆け込み申込で、ギリギリの時間に乗車しました。当日ふらっと参加することも可能な、本当に気軽な運河クルーズです。
料金は14ユーロ。スパールネ川を50分ほど巡ります。テイラース博物館前から出発し、中央駅やフランス・ハルス美術館などの脇を通ります。

ヨーロッパでは珍しくない白鳥と逆行しながらスタート。
アムステルダムの運河クルーズとの違い
アムステルダムの運河クルーズとの違いは、まず船の形状にあります。ネットでいろいろアムステルダムの運河クルーズを見た限り、どれも船は屋根付き。ガラス張りでそこから景色を見る形です。

それに対して、こちらは、オープンエア!あたりの空気をダイレクトに感じながら、直接周りの景色を見ることができます。雨が降ったら傘をさすシステムです!寒いときは、ひざかけもあります。(もっと高級なタイプの船もあるようですが、ツアー内容が変わってきます)


さらにさらに。ハーレムの運河クルーズでは、風車が見られるのです!デ・アデリアーン風車と呼ばれるもので、1778年に建てられたものが1932年に火災にあって消失したのですが、最近復元されたとか。地域住民が70年かけて資金を貯めたそうです。オランダで最も美しい風車の一つと言われていただけに、地元の人も絶対に再建したかったのでしょうね。



建設中の家が見えたり、遊具で遊んでいる子供たちが見えたり、カフェで寛ぐ人が見えたり。等身大の人々の生活が見えます。

こんな頭上ギリギリのところを通るのもアトラクション気分!
運河クルーズの良さ

運河クルーズは、歩いたり自転車に乗るよりも、足を動かさない分、リラックスして、ぼんやり景色を楽しめるんですね。ぼーっとしていても、景色が歩く速度で動いていくのがなんとも便利!
船長は、船の乗り降りの時に手を差し伸べてくれます。この回は割とイケメンのびっくりするほど若いお兄さんが、船長でした。自分の身の上も語ってくれたのですが、これが2回目のクルーズだったと最後告白していて、きっとドキドキだったんだろうなあと勝手に感慨深く思いました。
スーツケースを事務所で無料で預かってくれますし、少し離れたバス停からスキポール空港まで行けるので、アムステルダム滞在の前後に寄るのもアリです。

(参考)
Holland ハーレム
Holland デ・アドリアーン風車
[All photos by Shio Narumi]

Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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