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ベートーヴェンが愛した、ウィーンの老舗ワイン居酒屋「マイヤー」を現地ルポ【オーストリア】

Posted by: 鈴木幸子
掲載日: Feb 6th, 2020.

今年2020年は、東京オリンピックのみならずオーストリアも記念すべき年。偉大なる大作曲家ベートーヴェンが生まれて250年を迎えます。古くからウィーンの人々に愛されてきたワイン居酒屋「ホイリゲ」の中でもベートーヴェンゆかりのお店をレポートします。

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ウィーンへ行ってみて初めて知るベートーヴェン


誰もが知る大作曲家「ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン」。今年は彼が生まれて250周年を迎える記念イヤーです。


「第九や運命」、ピアノソナタの「月光」など、日本でもよく知られていますが、ウィーンへ行ってみると、ベートーヴェン、実はあの天才モーツァルトより断然人気を誇っていているではないですか。意外でした。オーストリア生まれでもないのに。


つまりウィーンの人々は才能に惚れ込むのでしょうか。ベートーヴェンが移り住んだ18世紀後半の時代にはすでに貧しい庶民たちも劇場で音楽を聴く暮らしを送っていました。ハプスブルク帝国の都、ウィーンは世界一の音楽の都であり、芸術家たちは皆この街で成功することを夢見たのです。


ベートーヴェンは1770年にドイツのボンで生まれ、22歳でウィーンに移り、1827年57歳で亡くなるまでの35年間、ウィーンを創作活動の拠点としました。ウィーン郊外ハイリゲンシュタットの「ベートーヴェン博物館」で彼の生涯について深く知ることができます。


ベートーヴェンを神的に崇拝する芸術家も多く、音楽家ワーグナーやブラームス、フランスの人気作家ロマンロランなど、彼に関する書物を自ら書くなど、音楽界のみならず文学、美術、建築など多くの芸術家に多大な影響を与えたベートーヴェン。


そのベートーヴェン様が2階に住んでいたというホイリゲ(ワイン居酒屋)のマイヤー・アム・プファールプラッツを訪ねてみました。

閑静な高級住宅地ハイリゲンシュタット


ハイリゲンシュタットといえば、音楽に関わる人々にとっては聖地、そしてウィーン子憧れの高級住宅地であり、周辺にはワイン畑を広がりホイリゲが集まる郊外の街です。ベートーヴェンの時代から温泉保養地として人気があった場所です。


ベートーヴェンはウィーンで53回の引っ越しをしています。そのうちの一つ、ホイリゲ「マイヤー・アム・プファールプラッツ」の2階の2部屋を住まいとしていた時期があります。さすがお酒好きのベートーヴェン。こちらは交響曲第九番を作曲したことでも知られる場所です。

そもそもホイリゲとはどういうところ?


ホイリゲとはワインの新酒のこと。このホイリゲが飲める居酒屋のことも「ホイリゲ」と呼び、聖マルティン祭11月11日に解禁になると、地元の人たちは真っ先にこの酒場に集い、自慢の新種と手作り料理、自家製ベーコンやチーズなどを楽しみます。


ホイリゲの歴史は古く200年以上も続いています。時の皇帝ヨーゼフ2世が、1789年、ウィーンのぶどう農家に自家製の新種ワインに限り軒先で飲ませてもよい、と特別に許可したことから始まったそうです。

お料理も日本人好み、ワインが進みます!


ベートーヴェン博物館を見学した後、坂道を歩くこと約5分、ホイリゲ「マイヤー」に到着。門をくぐるとワイン棚が広がりいかにもワイン居酒屋という雰囲気です。きっと18世紀と変わらない雰囲気です。


夏は外のテラス席がおすすめですが、この日は室内の客席へ。ちなみに店名は「教会前にあるマイヤーさん」という意味です。


まず出てきたのは、ワインになる前の発酵途中の「シュトルム」。乳褐色のネクターのような色。甘酸っぱいフレッシュな泡が食前酒にちょうどよい味わいです。


最初に出てきた料理は、チーズやひよこ豆のペーストなどが塗られた黒パンや、キャベツのザワークラウトや新ジャガ芋料理などの冷製前菜。


そして、次になんと日本の食卓でも出てきそうな、ナスとズッキーニの揚げ物。これがカラッと揚がっていてめちゃ旨。チキン揚げも入っていました。


野菜ものの後は、ポークの燻製、自家製焼きソーセージなどメイン料理がどっさり! 庶民的な味わいとアットホームな雰囲気に、疲れた旅の体がほっかりと癒され・・・ウェイトオーバーを気にしながらも、最後の最後まで美味しすぎて、ワインとともに食べ続けていました。


最後のデザートも美味しかった!! ベートーヴェンがいた時代は、料理は持ち込みだったそうですよ。

記念イヤーにゆかりの地を訪ねる意味


知らなかったベートーヴェンについて現地で少し知ると、もっと深く知りなくなります。帰国してすべての交響曲を改めて聴いてみたり、ロマンロランの「ベートーヴェンの生涯」をすぐに注文し、さらに興味深い事実を知り得たり。

歴史上の人物が生きた街を記念の年に訪れるということは、知識欲に火がつくといいますか。ワクワクしてくるのです。それが旅に出ることの深みのひとつなのかもしれませんね。

マイヤー・アム・プファールプラッツ
住所:Pfarrplatz 2, 1190 Vienna
電話番号:+43(0) 1 370 12 87
営業時間:16:00~24:00(日曜12:00~、4~10月は土曜12~24:00)
HP:https://pfarrplatz.at/en/
ベートーヴェン博物館
住所:Probusgasse 6, 1190 Vienna
電話番号: +43(0)664 889 50 801
開館時間:10:00~13:00、14:00~18:00
閉館日:月曜
入場料:7ユーロ(毎月第1日曜は無料)
HP:https://www.wienmuseum.at/en/locations/beethoven-museum

取材協力:
ウィーン市観光局
オーストリア航空

[All photos by Sachiko Suzuki]

鈴木幸子

sachikosuzuki 旅行ジャーナリスト
高校時代、世界史教科書のササン朝ペルシャ唐草模様を見て世界旅行を夢見る。出版社勤務や地球の歩き方編集等を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな旅行記事を書いています。(有)らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャのクレタ島の地酒の名前です!


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