夏のバカンスシーズン前に、ウィーンのシンボル「大観覧車」が営業再開!

Posted by: 鈴木幸子

掲載日: Jun 4th, 2020

日本では緊急事態宣言が解除されましたが、海外旅行はまだ当分先の話。そんな中、オーストリアのウィーンではランドマークの大観覧車が再開。早くも観光業復活を祝うセレモニーが行われました。


(c)Wien Tourismus_Christian Stemper

ウィーン観光業の復活を祝い、大観覧車再始動セレモニー

旅を愛する者にとって、春からの新型コロナ禍の外出自粛、そして海外に一歩たりとも出られない日々はなんとつらいこと!! それ以前、気の向くまま海外旅行ができたことがどれほど幸せなことだったのか、改めて実感した方も多いと思います。


(c)Wien Tourismus_Christian Stemper

6月に入り、EU諸国内の移動制限の緩和が進んでおり、明るい兆しが見えてきたこの頃ですが、オーストリアのウィーンでは2020年5月29日の正午から、観光業復活を祝うイベント「プラーター遊園地の大観覧車始動セレモニー」が開かれました。この日をもってホテルが本格的に営業を再スタート。セレモニーは、観光都市ウィーンが「再び旅人を迎える準備ができましたよ」とオーストリア国内外に宣言するものです。

市長と大観覧車のオーナーが赤いスイッチを押して復活!


(c)Wien Tourismus_Rainer Fehringer

欧州でも早い段階で感染拡大を抑えることができたウィーンでは、4月15日から小規模店舗とサービス業の営業再開、5月15日からレストラン、博物館・美術館、5月29日から宿泊施設とレジャー施設の再開と、徐々に市民生活が復活。ウィーンのミヒャエル・ルートヴィッヒ市長と、大観覧車のオーナー、ノラ・ラマック氏がそれぞれスイッチを押して、ウィーンのランドマーク「大観覧車」に再び息を吹き込みました。赤い大きなボタンの下にはハッシュタグ「#ViennaOpenNow」のブラカード。鮮やかな赤は、オーストリア国旗のシンボルカラーです!

ルートヴィッヒ氏とラマック氏のスピーチの後、ウィーン市観光市長ノルベルト・ケットナー氏も「大観覧車の再始動は、ウィーンの再始動を象徴し大きな希望を与えるもの。近い将来、海外からのお客様をお迎えすることを心待ちにしております」と心強いメッセージ。

いつか人気映画の舞台にもなった大観覧車でランデブー


(c)Wien Tourismus_Paul Bauer

この大観覧車は1897年、ハプスブルク皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の即位50周年を記念してプラーター公園に建設されました。それ以降、街のシンボルとして市民やツーリストを楽しませてきましたが、第二次大戦中はやむなく休業。戦後再開し休まず動いていたこの観覧車は、新型コロナ感染拡大を受けて75年ぶりに再び休業。今年3月15日の制限措置から、75日目の再開となったのです。

ウィーンのランドマークとして親しまれた観覧車は、映画「第三の男」や「ビフォー・サンライズ 恋人までのディスタンス」にも登場。再び日本から海外へ旅できるようになったら、美しいウィーンの街の散策と観覧車、楽しみたいものです。もちろん、ソーシャルディスタンスと感染予防のための最大の努力は怠らずに、ですね。
(この記事の情報は2020年6月3日現在の情報です)

プラーター遊園地内大観覧車
住所:Riesenradplatz 1, 1020 Wien
営業時間:現地でご確認ください
https://www.wien.info/ja/sightseeing/sights/giant-ferris-wheel-fun-facts
PROFILE

鈴木幸子

sachikosuzuki 旅行記者、エディトリアル・ディレクター

出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。JTBるるぶ「アンコールワットとカンボジア」初版制作。著書『もち歩きイラスト会話集タイ/池田書店』、『みやざきの自然災害』ほか。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です。

出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。JTBるるぶ「アンコールワットとカンボジア」初版制作。著書『もち歩きイラスト会話集タイ/池田書店』、『みやざきの自然災害』ほか。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です。

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