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お守りは自分で作るもの!?聖徳太子が神の気配を感じた霊山「太郎坊宮」で初詣【滋賀県東近江市】

Posted by: 鈴木幸子
掲載日: Jan 14th, 2021.

もう初詣には行かれましたか?まだという方は、知る人ぞ知る霊山、太郎坊宮(たろうぼうぐう)はいかがでしょう? 近江商人でも知られる滋賀県東近江市では「たらぼう」の愛称で親しまれており、勝利と幸福を授ける神様として1400年も昔から信仰が続いています。

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山そのものが神様!


遠くからこの山を見た時の胸さわぎ・・・険しい岩山に目を向けるといくつもの社殿が!あれは何?といったん車を停めて、魅入ってしまいました。目指す太郎坊宮は標高350mの赤神山の中腹にあります。


「この山は神様そのものです。1400年以上も昔からこの山は特別な存在でした。神体山(しんたいざん)ともいわれます」。そう話してくださったのは、太郎坊・阿賀神社(太郎坊宮)の権禰宜(ごんねぎ)、松井佑一さん。


滋賀県には聖徳太子ゆかりの社寺が日本一多いといわれており、とくに東近江にはその伝承が多く残されています。この太郎坊宮については、聖徳太子が四天王寺(現在の大阪)の瓦を造るためここを訪れたとき、この山にただならぬ神様の気配を感じ、祈りを捧げて祀られたのが山信仰の始まりといわれています。

最澄も義経もここで祈りを捧げた


天台宗を開いた最澄もこの山に籠って修行をしたという話、また源義経は鞍馬から奥州へ行く途中にここに立ち寄り、源氏再興を祈願したなど多くの言い伝えが残されています。「神様の宿る山」としてうわさが広まり、この山で修行をしたら特別の力がもらえるのではないか、と信仰されるようになったそうです。多くの山伏も、神通力を求めてここで厳しい修行を積んだとされる山です。


義経が座ったという「腰掛岩」が残されています。

巨岩「夫婦岩」は参拝者の心の純度を測る?


山の中腹にある駐車場から階段を登ってまずは拝殿へ。


さらにその先へ足を進めると、2つに割れた巨石に突き当たります。これは「夫婦岩」と呼ばれていて、居場所を求められた神様が、大昔はひとつだった岩を2つに押し割られた。そして奥の方にご座所を定められたそう。

この岩には神の力が宿っており、この石のかけらを持っていたら良いことがある、また心の清らかな人がこの岩の間を通ったら、どんな願い事でも叶い、苦しみもなくなるといわれています。

嘘つきや悪人が通ったら岩に挟まれる、とも!昔から自分の心に嘘偽りがないか、を確かめるための修行の場でもありました。

またこの岩の間の道は人が生まれてくる産道でもあり、母体に帰るような気持ちでここをくぐり、抜けたときには生まれ変わった気持ちで世のため人のために尽くしなさい、という教えが込められています。


この岩にはノミや工具を使った跡はまったくなく、自然そのもの。2つの夫婦岩は下でつながっています。何千年という歴史の中で動いた形跡もなく、これからも落下することはないだろうと専門家も話しているそう。

神様のお名前は雄叫びそのもの!


境内のもっとも高い場所に本殿があります。祀られている神様は伊勢神宮の天照大神の第一皇子神にあたる正哉吾勝勝速日天忍穂耳大神。本殿の前の御神祭のお名前が書いてありますが、その名前が長くてすごい!


「まさに勝った、私は勝った、朝陽が昇るように速やかに勝利を得た」・・・雄叫びのようなお名前。勝利の神様の証です!


こちらが本殿。入り口にある覆い屋は大正時代、奥のご本殿は江戸時代に建てられました。


本殿へ上がる階段左側に広がる舞台から見るこの絶景!おおおおお!と思わず歓声が!「下界」の景色は、万葉集の和歌にも出てくる「蒲生野(がもうの)」と呼ばれる場所です。かつて、飛鳥時代の女流歌人、額田王(ぬかたのおおきみ)が蒲生野の遊猟で大海人皇子(後の天武天皇)と交わした歌、「あかねさす紫野行き標野(しめの)行き野守は見ずや君が袖振る」はこの平野で詠まれました。ちなみに、この舞台は清水寺と同じ構法で作られています。


太郎坊とは、この神社を守る天狗の名前。元は阿賀神社ですが「太郎坊宮」、地元では「たらぼう」という呼び方が定着しました。

たらぼうさんでご神力をいただくには

滋賀県内では知らない人も多い、知る人ぞ知るパワースポットとのこと。昔からここの神様は大変厳しいといわれていて、ただここに来て願うだけでは効き目はなく、参拝時に自分の願いを宣言し、こういう努力をしますからどうか神様お守りください、と誓い、本気で頑張る人に力を貸していただけるそうです。

かつてお守りは自分で作るものだった?


お守りといえば、神社で買うものというのが当たり前になっている昨今ですが、かつては自分で作るものだったそうです。太郎坊宮では、好みの布袋と結び紐を選び、自分だけのお守りを作る体験ができます(15分1500円)。


平安時代、貴族たちは神様に自分のそばで守ってほしいと、神の魂(御霊)、たとえば御神木や太郎坊宮ならば夫婦岩などの一部を懐に入れて持ち歩く習慣があったそう。そのうち、大切な神様はもっと大切にしなければと、選りすぐりの特別な布袋を作り、その中に御霊を入れて、かのう結びで閉じて大切にしていたそうです。


こちらで選べる布は90種以上! どれも素敵で迷ってしまいます。


布の和柄にはそれぞれに意味があるそうで、花柄は幸せを呼び込む、七宝は絶え間のない繁栄など。
お守り作りは下記のように作ります。
1. 好きな布袋と紐を選ぶ
2. 小さな和紙に願い事を書いて四つ折りにする
3. 御霊をその和紙とともに布袋に入れる
4. 紐を布袋の上の穴に通して、叶結びで閉じる


布袋と紐の組み合わせもどれにしようか楽しくて、つい時間オーバーしちゃいますよ。完成した後、自分だけの「マイお守り」を手にして特別な気持ちになります!自分の願い事、そして自分でやるべきことを神様に約束して、今年も1年精進いたしましょう!願い事が叶ったら、必ずお礼参りも忘れずに。

太郎坊宮・阿賀神社
住所:滋賀県東近江市小脇町2247
電話:0748-23-1341
営業時間:10:00〜16:00
HP:http://www.tarobo.sakura.ne.jp/

▼「戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖」公式サイト
https://sengoku.biwako-visitors.jp/

[All Photo by SACHIKO SUZUKI]

鈴木幸子

sachikosuzuki 旅行ジャーナリスト
旅行記者&エディター。高校2年の春、世界史教科書のササン朝ペルシャ唐草模様を見て世界旅行を夢見る。出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です!


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