利用者満足度ランキング【6】旅先でも大活躍のみんなが大好きなコンビニは?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Mar 25th, 2021

旅に関連する各種サービスの顧客満足度を紹介する連載。今回は旅先でも大活躍、海外旅行の前に空港で必需品を買いそろえる際にも便利なコンビニエンスストアの満足度調査を紹介します。参照元は、日本最大級の顧客満足度調査を毎年発表する日本生産性本部サービス産業生産性協議会の調査結果「2020年度JCSI(日本版顧客満足度指数)」になります。第1位はかつてTABIZINEでも取り上げたあのコンビニエンスストアが、貫録の結果を見せて選ばれています。さて、どこかわかりますか?

コンビニエンスストア

第4位・・・ミニストップ(69.6)

ミニストップ
(C) Ned Snowman / Shutterstock.com

まずは第4位から。カッコ内の数字は、顧客満足度ポイントです。

調査対象となったコンビニエンスストアは、セイコーマート、セブン-イレブン、デイリーヤマザキ、NEWDAYS、ファミリーマート、ミニストップ、ローソンで、ナチュラルローソンで、最終的にナチュラルローソンは十分な回答数が集まらなかったため、ランキング対象外となりました。

この7ブランドの中で、第4位に輝いたコンビニエンスストアは、「しゃべれる、食べれる」ミニストップです。

ミニストップといえば、今では当たり前になったイートインをいち早く取り入れたコンビニエンスストアです。筆者の育ったまちの駅前にはミニストップがあり、個人的にも大変お世話になった記憶があります。

評価の詳細を見ると、知覚価値(コスト・パフォーマンス)で第3位、顧客期待(企業ブランドへの期待)で第4位を獲得しています。コスパが良く、行けばいい思いをさせてくれるという期待値の高さが、ミニストップにはあるみたいですね。

第3位・・・ローソン(70.1)

ローソン
(C) Ned Snowman / Shutterstock.com

次は大手コンビニエンスストアチェーンのローソンが入りました。ローソンといえば、個人的にはマチカフェのコンセプトが好きです。

しかも、筆者が編集長を務める別媒体の取材で知ったのですが、ローソンの大半の店舗では、お店にコーヒータンブラーを持ち込むと、コーヒーを割引してくれます。地球に優しく、お財布にも優しく、特別な体験をさせてくれるわけです。カフェという呼び名に恥じないサービスだと思います。

満足度評価の内訳(詳細)を見ると、各分野(顧客期待、知覚品質、知覚価値、推奨意向、ロイヤルティ)で、バランスよく好順位に付けています。知覚価値(コスト・パフォーマンス)だけが第4位(他は全て3位)なので、ローソンは少し「高い」という印象があるでしょか。

ちなみにこの調査の評価者は、過去1カ月以内に会計を伴う利用を2回以上した人たちです。しかも個人の好みが結果に色濃く出ないように、各コンビニエンスストアに対して最低でも300人以上の回答者数が集まるように設計されています。

第2位・・・セブン-イレブン(72.5)

セブン-イレブン
(C) Quality Stock Arts / Shutterstock.com

大都市圏に暮らす人からすると、セブン-イレブンが第1位に入ると思ったのではないでしょうか?

同調査においては、「王者」セブン-イレブンも毎年2位に甘んじています。1位との距離は前年度と比べて多少は縮めたものの、1位には及びませんでした。

評価の内訳(詳細)を見ると、推奨意向(口コミ)、ロイヤルティ(将来への再利用意向)では、セブン-イレブンが第1位を収めています。口コミも良く、多くの人に「また行きたい」と思われている様子です。確かにいくつかのコンビニエンスストアが近所に並んでいたら、何となく筆者もセブン-イレブンを選ぶような気がします。

しかし、顧客期待(企業ブランドへの期待)、知覚品質(全体的な品質評価)、知覚価値(コスト・パフォーマンス)という大切な評価においては、第2位の評価となっています。

「王者」セブン-イレブンをここまで困らせるコンビニエンスストアとは、一体どこなのでしょうか?

第1位・・・セイコーマート(76.3)

Image by Shin Tomita

ここまで読み進めてきて、北海道民の読者であれば、「そりゃ、そうだろ」とランキング結果に納得しているはずです。なにしろ北海道には「セコマ」「セイコマ」の愛称で親しまれるセイコーマートがあるからです。「セコマ」の偉大さについては、かつてTABIZINEで筆者も「顧客満足度第1位のコンビニ「セイコーマート」の魅力とは?【お土産探しにも】」という記事を書きました。ほぼ全店が北海道に進出する、コンビニエンスストアですね。

筆者も一時期、北海道の帯広近く、士幌町という場所に移住して暮らしていたので、「セコマ」を何度も利用しました。移住したてのころは、店舗の色使いがセブンイレブンと似ているので、錯覚したほどでしたが、中身は全く違います。

総菜の充実度、北海道の食材を使った商品の豊富さ、コンビニエンスストアとしての歴史の長さ、地域住民との距離、さらに北海道を出ない経営戦略などは、どこを切り取っても注目に値します。同調査の結果を過去5年分振り返ってみても、セイコーマートはずっと顧客満足度1位を維持しています。

新型コロナウイルス感染症の影響が収まり、再び自由に旅ができる時代が戻ってきたら、ぜひ北海道旅行で立ち寄ってみてください。ほかの地域の人が喜ぶ、お土産もきっと見つかるはずですよ。

以上、旅行にも密接な関係があるコンビニエンスストアの顧客満足度調査を紹介しました。予想通りの結果でしたでしょうか?セイコーマート以外にも、全国には「ご当地コンビニ」がまだまだあります。「ご当地コンビニ」をテーマに、各地の「コンビニ」を巡る旅も楽しいかもしれません。

ちなみに筆者の暮らす富山県には、立山サンダーバードというお店があります。併せてチェックしてみてくださいね。

[参考]
JCSI日本版顧客満足度指数 第1回調査 詳細資料 – 日本生産性本部サービス産業生産性協議会
北陸3県で考える「コーヒー・タンブラー」のある暮らし。(調査編) – HOKUROKU

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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