「夕日の丘商店街」で昭和へトリップ
埼玉県所沢市にある西武鉄道山口線「西武園ゆうえんち駅」までは、新宿から約47分、池袋からは42分。改札を出るとすぐ目の前が遊園地のエントランスになっています。チケットはエントランス前の券売所で買うこともできますが、事前にウェブで「1日レヂャー切符」(大人4,400円・特定日4,600円/小人3,300円・特定日3,500円 すべて税込)を買っておいたので、スマホの画面を提示するだけで、専用レーンからスムーズに入場することができました。
©TEZUKA PRODUCTIONS
園内での飲食や買い物には、西武園通貨(600円で50園)が必要ということで、こちらは券売所でゲット。手塚治虫の「ジャングル大帝」のキャラクターがプリントされたかわいいお札ですが、使える紙幣が違うというだけで、なんとなく別の国に来たようで気持ちが浮き立ちます。
©Rika Oizumi
エントランスを入ってすぐの「夕日の丘商店街」の交番の前に、なにやら人だかりが。警察官の男性が、キレッキレのダンスを披露中でした。踊りの上手さはもちろん、マイケルジャクソン風(?)の振り付けに、思わず手拍子でも盛り上がり!思わず「かっこい~!」と野次を飛ばすと、さらにダンスはフィーバー(死語)。その後は泥棒と捕り物劇で大活躍。
©Rika Oizumi
さらに先に進むと、今度は八百屋の前に人だかりが。こちらはバナナのたたき売りの真っ最中。威勢のいい掛け声とともに、ユーモアたっぷりの軽快な口上にギャラリーからドッと笑い声があがり、いい雰囲気です。昭和50年代に東京の郊外で生まれた筆者としては、懐かしいというよりも「テレビで観たことのあるやつ!」という感じではあるものの、にぎやかで楽しい気持ちに。「フレンズクルー」と呼ばれるスタッフの方たちはみな、その名の通りフレンドリーで、商店街のドタバタな日常に巻き込まれてしまうのが、ここ「夕日の丘商店街」の魅力です。
スパゲッティ・ナポレターナやバタアエビピラフといった洋食、宝石のようなゼリイポンチ、4種のカラフルなクリイムソーダなどの見た目も美しいスイーツが楽しめる「喫茶ビクトリヤ」は、さすがの人気で長い列が。
©Rika Oizumi
商店街奥、中富米店の角を入った裏手の広場では、ポン菓子の実演販売が行われていました。でき上がり時刻が近いということで、ぼちぼち人も集まりだし、筆者ももちろん待機。すると「思ったよりも大きい音が鳴るので、耳を塞いでください」とのアナウンスが。えっ、そんなに大きな音がするの?と半信半疑で耳を塞いで待機。やがて「ポンッ!」と想像以上に大きな音が鳴るとともに、もくもくとした大量の白煙と香ばしくていい香りがあたりに立ち込めます。煙が消えた後には、機械の中には大量のポン菓子ができ上がっていてびっくり。このでき立てのポン菓子は、もちろん買って食べることも可能です。
大衆食堂助六屋では「オカン」
見どころたっぷりの「夕日の丘商店街」、常にどこかで商店街の人々のパフォーマンスが行われているのが特徴ですが、もうひとつ目立ったのは、古着っぽいワンピースやモダンな柄の膝丈スカートなど、昭和レトロなファッションに身を包んだ若い女性たちの姿。スタッフかと思いきや、どうやら一般のお客さん。「夕日の丘商店街」にあるポップな外観のレコード屋や、古き良き雰囲気の洋品店、懐かしの赤電話が置かれたタバコ屋などは、絶好の写真映えスポット。街全体を屋外スタジオとして利用する楽しみ方もあるようです。
「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」は圧巻!
©Rika Oizumi
「夕日の丘商店街」でたっぷり昭和へのトリップ気分を味わった後は、いよいよアトラクションゾーンへ。まずはリニューアルのもうひとつの目玉、「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」に挑戦すべく、丘の上にそびえたつ「夕陽館」へ。
©Rika Oizumi
館内は、赤じゅうたんが敷かれていて、ゴージャスかつ威厳ある佇まい。壁に貼られているポスターが凝っていて、並んでいる時間も楽しめます。
このご時世、入場数を人数制限していたせいか、30分ほどの待ち時間でライドオン。アトラクションは、まさに「すごすぎる!!!」の一言。視界いっぱいに広がる圧巻のVFX映像に、空を飛んだり、高所から落下したり、道路を疾走しているかのようなドライブ感。さらにはギミックも合わさってめちゃくちゃ楽しい!!!絶叫しつつも、文字通り“未体験のライド感覚”を味わうことができました。オープン直後に訪れた友人いわく「5回もリピートした」と言っていましたが、それも納得。スリル満点・ド迫力の没入体験は、ゴジラファンはもちろんのこと、あまりゴジラはよく知らない・・・という人でも楽しめるのではないでしょうか。
TM & © TOHO CO., LTD.
ゴジラのスケール感を間近で体験!
「レッツゴー!レオランド」で童心に帰ってアトラクションを堪能
©TEZUKA PRODUCTIONS
お次に向かったのは「レッツゴー!レオランド」。「鉄腕アトム」や「ジャングル大帝」などの手塚治虫作品のキャラクターのアトラクションのあるエリアです。
©TEZUKA PRODUCTIONS
「アトムの月面旅行」は、開発されたばかりのロケットで宇宙を旅するというコンセプトの、ミニローラーコースター。カラフルでかわいいです。
©TEZUKA PRODUCTIONS
「レオとライヤのジャングルダンスパーティー」は、アトラクションの定番のティーカップ。家族連れやカップルがぐるぐると回っていました。
©TEZUKA PRODUCTIONS
空飛ぶ象に乗って飛行旅行が楽しめる「飛べ!ジャングルの勇者レオ」は爽快感たっぷり。童心に返った気持ちになれました。手塚治虫のキャラクターたちのかわいさを再確認できるレオワールド。大型パネルなどの写真スポットも充実していて、「夕日の丘商店街」と同じく、こちらも懐かしさと新しさを同時に楽しむことのできるエリアでした。
©Rika Oizumi
たっぷりの自然に囲まれているのも、西武園ゆうえんちの魅力のひとつ。新緑浴をしながら、各アトラクションを回れて清々しい!
©Rika Oizumi
西武園ゆうえんちの大ボス(!?)といえば「オクトパス・アドベンチャー」。踊り狂うタコにぐるんぐるんと振り回される愉快なアトラクションです。このキモカワイくて憎めない造形、これぞ本当のガチ昭和センス!
「大観覧車」からの眺めは自然の大絶景
遊園地に欠かせない「大観覧車」。高所恐怖症の筆者にとっては、ちょっとした恐怖アトラクションでもありますが、それでも外の景色に目をやると、その見晴らしの良さにうっとり。
©Rika Oizumi
多摩湖が一望できる大絶景。都会の観覧車で街中を見下ろすのも楽しいですが、自然の美しさが楽しめるのはここ、西武園ゆうえんちの「大観覧車」ならではの魅力ではないでしょうか。
このほかにも、西武園ゆうえんちのランドマーク、地上80mの高さから360度回転し、広大な関東平野を一望できる「富士見天望塔」や、最大傾斜65度から一気に地上にめがけて沈み込むスリルと浮遊感が楽しめる「バイキング」、ライオンやキリン、カエルといったちょっと変わり種の動物に乗れる「メリーゴーランド」など、“古き良き”と“革新的”が同居した西武園ゆうえんち。7月15日からは「大夏祭り」が開催されてありえない近さでの打ち上げ花火も楽しめるそう。この夏、ぜひ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。レトロを意識したファッションでのおでかけをオススメします!
住所:埼玉県所沢市山口2964
電話:04-2929-5354
営業時間:日によって異なります
料金:1日レヂャー切符 大人4,400円(税込)、小人(3歳~小学生)3,300円(税込)
特定日価格 大人4,600円(税込)、小人(3歳~小学生)3,500円(税込)
※特定日 8/7(土)、8/8(日)、8/14(土)、8/15(日)
アクセス:西武鉄道「西武園ゆうえんち」駅下車すぐ
URL:https://www.seibu-leisure.co.jp/amusementpark/index.html