
ガンガラーの谷への「アクセス」と「ガイドツアー」について
ガンガラーの谷は、沖縄本島の南部(南城市)に位置しています。那覇空港からは車で約30分。公共交通機関を利用する場合は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)で那覇空港駅から旭橋駅へ。下車後、バスターミナルから、琉球バス系統54番『前川線東風平廻り』、または83番『玉泉洞線東風平経由』に乗り、玉泉洞前バス停で下車。そこから徒歩約2分です。バスの時刻など詳しくは、公式サイトで確認できます。
【ガンガラーの谷へのアクセス】
- 公共交通機関の場合:「ゆいレール」で那覇空港駅から旭橋駅へ → 琉球バス系統54番『前川線東風平廻り』または83番『玉泉洞線東風平経由』で玉泉洞前バス停へ → 下車後徒歩約2分

ガンガラーの谷に行くには、公式サイトもしくは電話でツアー申し込みをしましょう。
ツアーは定員制のため事前予約が必要で、ガイドさんの話を聞きながら約1時間20分の道のりを景色を楽しみながら歩くイメージです。雨天の場合もツアーは開催されますが、レインコートなどを持参しておくのがおすすめ。ツアー受付でも100円でビニールカッパが販売されているので安心です。
ガンガラーの谷 ガイドツアーコース
料金:1人 2,500円(税込)
※保護者同伴の小学生以下無料
※学生証提示の中学生以上の学生1,500円(税込)
※料金にはツアー中の飲み物が含まれています
※ツアー参加には前日17:00までの予約が必要です
※定員に空きがある場合は、当日の予約も受付が可能な場合もあります。当日の空き状況は電話にて確認ください
「ガンガラーの谷」名前の由来とは?
ガンガラーの谷は、先述した通り、鍾乳洞が崩落してできた谷です。昔、地元の人がこのあたりにあった謎の岩穴に向かって石を投げた音が「ガンガンガラガラガラー」と聞こえたのが名前の由来だとか。ガンガラーの谷は2008年8月8日から観光が可能になり、現在に至ります。ガイドツアー以外での入場はできません。
どんな景色が待ち受けるのか?ガイドツアーがスタート

ガンガラーの谷の入り口にある鍾乳洞 ケイブカフェ。ツアーの集合場所でもあり、出発地点でもあります。ケイブカフェから先のガイドコースにはトイレはないので、駐車場近くにあるトイレを利用しましょう。

ガイドツアーの出発直後、ケイブカフェの一角に発掘調査区Iの看板があります。ここでは、約2万3000年前のものと思われる世界最古の釣り針、約2万年前のカニの爪、約1万4000年前の沖縄最古の石器などが見つかっているんですって!
さらに2021年には、ここで発見された貝殻のビーズに赤い顔料が着色されていることが分かっています。約2万年以上前の人々も、ビーズに色をつけて、お洒落を楽しむ生活のゆとりがあったのではないかと推測されています。話を聞けば聞くほど、当時の人々の生活がどんなものだったのか、とても興味深く感じられます。
ちなみに、発掘調査が始まったきっかけは、約2万年前の人類「港川人」です。

はっきりとした濃い顔立ちですよね。港川人は、ガンガラーの谷から1kmほど離れた「港川フィッシャー」という遺跡から発見されています。岩の割れ目から発見されたため、研究者たちが港川人の居住場所を探し、近くの快適な洞窟で生活をしていたのではないかという推測のもと、ガンガラーの谷での調査が始まりました。
沖縄は、アジア大陸と日本列島をつなぐ重要なルートに位置していることから、日本人のルーツを知る上でも重要な手がかりの一つといえるようです。港川人の最新の研究成果については、沖縄県立博物館・美術館で詳しく見ることができるそうですよ。

筆者がガイドツアーに参加した日の天候は雨。雨と聞くと残念なようにも感じますが、雨の時にしか出会えない生き物もいるようで、この日も出会うことができました。
見たこともない淡いグリーンのタニシで、名前は「アオミオカタニシ」というそうです。天候によって見える風景も変わりますが、季節によっても異なります。

イナグ洞にやってきました。ここは安産や良縁祈願に良いとされています。洞窟の入り口は4mもの深さがあり、危険なので今は入ることはできません。

中には、女性の身体の象徴とも言えるような岩があり、「母神」というのはそこから来ているようですね。

次はイキガ洞にやってきました。奥は真っ暗なので、ランタンを片手に、奥へ奥へと進みます。通路のすぐ脇には川が流れています。

洞窟内部の突起物も迫力満点。進んで行くと、男性の身体の象徴とも言えるような岩が現れます。この洞窟は、数百年前から地元の人が子宝や子どもの成長を祈願するために訪れていたのだとか。

転がってきた岩が止まったためにできたと思われる隙間の道。この先にはどんな景色が待っているんだろう……。そんなわくわく感に包まれながら楽しめるのがこのガイドツアーの良いところ。

ツアーのクライマックスともいえる、大主(ウフシュ)ガジュマルと対面。両サイドは洞窟の岩に囲まれ、中央に大きなガジュマルがそびえ立っています。

人と比較するとその大きさがよくわかるのではないでしょうか。威風堂々と佇む大主ガジュマルには、神々しさを覚えるほどです。

ガンガラーの谷は鍾乳洞が崩落してできた谷だと冒頭でお伝えしましたが、唯一洞窟の天井が繋がっている部分も目にすることができました。

ガイドツアー中、至るところで目にするクワズイモの葉。人気のジブリ作品「となりのトトロ」で、トトロが頭にのせている葉っぱとも言われていますよね。

ツアーの終盤にたどり着く、武芸洞(ぶげいどう)。この場所では、人骨や土器、大量のイノシシの骨も見つかっており、人々が生活していた痕跡が残っています。
多くの化石が出土しているという興味深い話も聞けるガンガラーの谷のガイドツアー。現在も発掘作業は進められているので、今後訪れた際にはアップデートされた新しい事実を聞くことができるかもしれません。百聞は一見に如かず、と言いますが、沖縄旅行の際には実際に訪れてほしい場所です。
ガンガラーの谷
住所:沖縄県南城市玉城字前川202番地
電話番号:098-948-4192(受付時間9:00~17:30・年中無休)
情勢により休業する場合があります。最新情報は公式サイトで確認してください。
公式サイト:
https://gangala.com/
協力:沖縄県・一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー
[All Photos by Chika]

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Chika
都内在住、京都をこよなく愛する、コテコテの大阪人。飛行機好きが高じて航空会社のグランドスタッフとして勤務していた経験も。海があるところに行くと癒される。
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