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【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語~Vol.2 旅は映画のごとく

Posted by: 金子 愛
掲載日: Mar 26th, 2022.

夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。初回に続き、「波乱に満ちたケアンズ旅行」をお届けします。

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これまでのあらすじ

グレートバリアリーフ
前回お話しした通り、オーストラリア移住のキッカケは、「グレートバリアに一目惚れ」したから。そんな人生を変えたケアンズ旅行、実は事件続きの ”とんだ大冒険” だったのです。今回お届けするのはアクション、スリル、感動……、映画さながらの旅話。

タンクローリー大爆発


あれはそう、旅の最終日。ツアーでアボリジニの森を訪れて、ケアンズの町へ帰る途中のこと。「最後の夜だし、お洒落なレストランでオージービーフを食い倒れるぞ!」と意気込んでいた矢先……、バスが急停車。聞けば少し先のタンクローリーが爆発したとのこと。空を見上げると地元TV局のヘリも飛んでるし、何やら大ごとのよう。待つこと2〜3時間、復旧の目処は立たず。

ここは山沿いの一本道、その道が塞がれたということは、町に戻るには……?「山を越える以外方法はない」のだそう。こうして、スリルに満ちた命懸けのアドベンチャーが幕を開けたのです。

コンビニが全然便利じゃない問題


Nils Versemann / Shutterstock.com

「この先店は一軒もないので、ここで食料や飲み物を買ったり、トイレを済ませておいて下さい」と、まず着いたのはコンビニエンスストア。ドライバーさんによると、町へ戻るのに4時間ほどかかるとのこと。


TK Kurikawa / Shutterstock.com

水とおにぎり的なものでも買おうかと、店内を物色し始める筆者。ところが食べ物が置いてあるであろう棚が……、まさかの空っぽ。おにぎりはおろか、サンドイッチすら見当たりません。カップ麺はあるものの、お湯も箸もなし。極め付けは500mlのミネラルウォーターが、なんと約500円(高っ!)。しかし背に腹は変えられないと、渋々水とポテトチップス(これまた約500円)を購入。

事実は小説より “危(き)” なり


私を含め乗客8名程を乗せ、険しい山道をぐんぐん登っていく小型バス。一歩間違えれば転落しかねない断崖絶壁。降りしきる雨で滑るのか、ハンドルを切るたびにタイヤから鳴るキュルキュル音が、恐怖を一層あおります。「この道は数年前、崖崩れで1週間くらい封鎖したんですよね、ハッハッハ」とドライバーさん(その情報、今本当知りたくないやつです……)。


たまらず日本から持ってきたお守りをギュッと握りしめ、「日本に帰りたい!!」と半泣きの筆者。そして思い立ったかのように、一心不乱にポテチを貪り始めます。(万が一遭難しても、お腹を満たしてたから生き延びれた……なんていうこともあるかもしれない)一方、一つ前の席に座っている友人を覗いてみると、爆睡(たくまし過ぎる)。

嵐の後の「天の川」


程なくして、バスは山の頂きにたどり着いた模様。すると今度は、容赦なく雷がそこら中に落ちまくっているではありませんか!? これを神秘的で美しいと捉える人もいるかもしれないけど、小心者の筆者にとっては地獄絵図。BGMは耳を塞ぎたくなるほどの落雷音。にも関わらず、友人は一向に起きる気配すらありません(うらやまし過ぎる)。


と次の瞬間、私は “この旅ニ度目の一目惚れ” をすることになります。突然雨がぴたりと止んだかと思ったら、目の前に広がる「ミルキーウェイ」。頭上180度、空一面を覆うソレを例えるなら「星のじゅうたん」。

天の川とそうでない部分の境界線が、くっきりとわかる程鮮明です。思わず持っていたデジカメで撮影するも、映るはずもなく。でもその時の光景は、16年経った今でもはっきりと目に焼き付いてるんですよね……。それくらい、あの時の感動は衝撃的で忘れられません。

ケアンズの夜は眠らない


Paskaran.T / Shutterstock.com

ケアンズ中心街にたどり着いたのは午後9時頃。念願のオージービーフにやっとありつけると言うのに、先ほどたいらげたポテチで胃もたれ真っ只中。ビールすら喉を通らず、最後の晩餐はなんとも残念な結果に。「何はともあれ無事戻ってこれて良かったよね」と胸を撫で下ろすも、この日私達を待ち受けていた事件はこれだけではなかったのです。が、それは又別のお話。

追伸)爆発事故から怪我人が一人も出なかったのが、不幸中の幸いでした。

[All photos by Shutterstock.com]
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金子 愛

Ai Kaneko ライター
元子役。2006年渡豪、役者として映画やミュージックPVなどに出演。現地撮影コーディネーターとしても様々な作品に携わる。日本帰国後はTV番組制作や旅メディア運営を経験。現在「暮らすように旅して、旅するように暮らす」をモットーに、”暮らし旅ライター”として活動中。今日も世界のどこかで心を震わせている。
紹介記事(100人100色):https://kenokoto.jp/50354


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