四国八十八か所の霊場をまわるお遍路が東京でもできるって知っていますか? 「【私たちのずぼら旅】四国へ行かなくてもOK!1~2時間で回れるお遍路さん」でも気軽に回れるお遍路さんを紹介しましたが、二子玉川にある「玉川大師玉眞院」の地下霊場では、たった15分でお遍路することができるんです。
今回は実際に「玉川大師玉眞院」でお遍路体験してきました。
玉川大師玉眞院への行き方
東急線「二子玉川」駅から徒歩約10分の距離にある「玉川大師玉眞院」。玉川通り沿いを用賀方面に7分ほど歩いて行くと道路が高架橋になっているところがあり、その途中にある左側の階段を降ります。そこから用賀方面に向かう小道を歩いて、すぐにブツかる道路を左折すると、右手に「玉川大師玉眞院」が見えてきます。大きな目印はありませんがシンプルな道のりなので、迷うことなく行けるでしょう。
地下霊場に向かう前にすべきこと
まずは本堂にいらっしゃる方に“初めてなんです”と声をかけ参拝の仕方を教えてもらいます。「本堂の来日如来様をはじめ、各仏様に順番に手を合わせましょう」とのことで、本堂の仏様に順番に手を合わせていきました。本堂中央の大日如来様の前には紐が垂れ下がっていて、それを両手のひらで挟んでお祈りします。
ちょっぴり怖い!大日如来様の胎内を表す暗闇ありの地下霊場
※本堂及び地下霊場の撮影は禁止のため画像はイメージですが、実際はこれよりも真っ暗です。
本堂でのお祈りを終えると、いよいよ地下霊場へ! 地下霊場へ続く階段の横にある棚に置かれたノートに名前を書き、灯明料として100円を払います。
そして地下霊場へ続く階段を下るとすぐに暗闇に・・・。一寸先も見えぬほどの暗闇の中で自分の五感だけが頼りになります。地下霊場では「右手を頼りに進んで行くように」とのことで右手を頼りに前に進んで行くのですが、急に道が狭くなったり、アップダウンもあり、慣れない暗闇の中でさっそくアタフタ。
ちなみにお遍路中は心の中で「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」とお経を唱えると良いそう。
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地下霊場のお遍路中にすると良いこと
地下霊場の1度目の暗闇を抜けると、脱衣婆が鎮座しています。ちょっと表情が怖いので軽く驚きますが、そこで手を合わせて、二度目の暗闇の中へ・・・。二度目の暗闇の中の壁には大日如来様の道具があり、それを握ると長生きできるとか。筆者はあまりの暗さに道具を探し出して握る余裕は残念ながらありませんでしたが、ぜひ探してみてくださいね。
(C)玉川大師玉眞院
※いただいた玉川大師のパンフレットに掲載されている画像のキャプチャ
その暗闇を抜けると、300体以上の仏像がずらりと並ぶ迫力満点の場所に出ます。この場所で自分の数え年(実年齢にプラス1した数)の仏像を見つけ、お祈りすると良いとのこと。薄暗いので目を凝らして数え年の仏像を探すのは意外と大変でしたがなんとか発見し、無事手を合わせることができました。
さらに道を進んで行くと、今度は干支別の仏像が並んでいます。こちらでは自分の干支の仏像にお祈りをすると良いそう。それから弘法大師様が寝ている像などに祈りを捧げつつ、三度目の暗闇を抜けて、最後にドラを叩いて願い事をしてから地上へ。これでお遍路は終了です。所要時間は15分ぴったりでした!
お寺の境内には弘法大師様の巨大な像が!
お遍路を終えた後は、お寺の境内の仏様に手を合わせに・・・。弘法大師様の巨大な像には圧巻。思わず何度も見上げてしまいました。
こちらの菩薩様はボケ封じにご利益があるとか・・・。
その他にも安産子育地蔵尊、水子地蔵尊などが鎮座していました。
なかなか四国まで行けないようなら、この霊場でお遍路するのもありでしょう。約15分で四国霊場88か所と西国霊場33か所をすべて巡ったことになるそうなので、ありがたいですよね。
お遍路後は不思議と晴れやかな気分になり、行きよりもはるかに軽い足取りで帰路につくことができました。今後も幾度となく訪れたくなる予感がします。
[Photos by あやみ & Shutterstock.com]