旅に出て最初に異国を実感するのは、その街並みであることが多いと思います。歴史を感じさせる独特の街並みなど、特に日本で見ることができないものには、目を引かれます。また、高層ビルが林立する都会にも、ニューヨークのように比較的古い町もあれば、上海のように未来都市のように見える新しいものもあって、それぞれに独特な空気感がありますよね。
特に、カラフルで美しい街なら、ぜひ一度は訪れてみたいものです。世界中に点在する色鮮やかな街並み。今回は、ヨーロッパ編をご紹介します。日本から出かけて周遊して帰る旅なら、どのようなルートになるんでしょう。まずはイタリアに飛び、そのまま北上しながら7つの街をめぐり、ノルウェーから日本に戻るコースです。
リオマッジョーレ/ イタリア
まずは飛行機でミラノへ。成田からなら直行便で12時間45分。さらにミラノから電車で3時間20分ほどで、この小さな港町に到着。様々な色に塗られた家々は砂岩でできています。この地域の5つの村の景観をまとめたチンクエテッレ地域は一つの世界遺産に認定されています。また、近隣で醸造されるワインが名産です。
ブラーノ/ イタリア
イタリア半島を東へと電車で横断して、ベネチア近くにあるブラーノへは6時間30分ほどで到着です。この運河の町。通りはまるで虹のようです。自宅に色を塗りたい場合には、地元の役所に何色にしたいかを伝え、承認を受ける必要があるそうですよ。この町の特産品はレース編み。どんなデザインなのか気になりますね。
ヴロツワフ/ ポーランド
ポーランドの南東部に位置する歴史の町、ヴロツワフ。ベネチアからは飛行機で2時間40分。整然と並ぶ6階だてくらいの高い建物が、美しい色に塗り分けられいます。特に中央広場は様々な色の建物に囲まれていて圧巻です。町を流れるオドラ川は、夏の間クルーズ船が運航するそうです。
コッヘム/ ドイツ
ポーランドの西に位置するドイツ。その西部に位置するコッヘムへは、ヴロツワフから飛行機にのり1時間20分でフランクフルトへ移動し、さらに電車で1時間50分です。観光船が行きかうライン川沿いに並ぶ、カラフルな建物。その後ろにそびえるライヒスブルク城はが観光の目玉です。
コペンハーゲン/ デンマーク
電車でフランクフルトに戻り、空路で1時間20分。デンマークの首都コペンハーゲンには、ニューハウンと呼ばれる運河のような埠頭があり、その両岸には、これまたカラフルな建物が軒を連ねます。夏になれば、地元の人たちも、観光客も一緒にテラス席でビールを片手にワイワイとにぎやか。大都会にこのような地区が残されているとは、うれしいですね。
ベルゲン/ ノルウェー
コペンハーゲンから、ノルウェーのベルゲンへは直行便で1時間20分。その旧市街に、この色とりどりの木造建築の倉庫群ブリッゲン(世界遺産)があります。ベルゲンはノルウェー第2の都市、古くからノルウェー海の海産物の交易で賑わいました。この倉庫群、今ではショップやレストラン、ミュージアムとして利用されているそうです。
ロングイールビュエン/ノルウェー
同じノルウェーでも、こちらは北極海に浮かぶヤンマイエン島の小さな町。ベルゲンから空路50分かけてオスロに戻り、別便に乗り換えて3時間ほどで到着。夏でも平均最高気温が7度、冬になればマイナス20度にも下がります。厳しい自然を背景に、かわいらしい木造の住宅が並びます。人口は2000人ほど。石炭の採掘と観光が主な産業だそうです。夏にはトレッキングに出かけたり、カヤックに乗ったり、スノーモービルでまだ残る雪上を走って自然探検したり。冬には犬ぞりに乗ってオーロラを見に出かけたり、スノーモービルに乗ってシロクマに会いに行ったりと、大自然を楽しむアトラクションが人気のようです。
さて、ここから日本へ戻るには、オスロ、アムステルダム経由で18時間くらい。思ったほど時間はかかりません。ヨーロッパのカラフルな7つの街を巡る旅。いつか行きたい旅として、メモしておきたいなと思いました。
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[All Photos by shutterstock.com]
Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。
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