旅心をくすぐり続ける「ロンリープラネット」
「ロンリープラネット」は世界的に有名な旅行に関するメディアです。日本でも、過去にロンリープラネットのテレビシリーズが放送されたり、ガイドブックが発売されたこともあるので、知っている人も多いと思います。残念ながら現在日本語のサービスは提供されていないんです。
ロンドンで出会ったトニーとモーリーンという二人の若者が、初めて1973年にアジアに関するガイドブックを出版してから45年。現在は、195か国に関する500もの旅に関する書籍が発売されています。はじめはバックパッカーに喜ばれるような、安く時間をかける旅行者に人気でした。今では子供向けの書籍もあったり、Webサービスも充実。航空チケットやホテルの予約サイトや現地ツアーの予約サービスも展開しています。
この旅心が満載のロンリープラネットが、2018年に訪れるべき都市トップ10を発表しました。どれも魅力的な街ばかり。でもどうして2018年におすすめなんでしょう。
第10位|オスロ(ノルウェー)国王ご夫妻、成婚50周年!
ノルウェーはスカンジナビアの国の中でもちょっとマイナーというイメージもありますが、2018年は盛り上がります。国民から愛される国王ご夫妻が結婚してから50年。今年は様々な、見逃せないイベントが目白押しだそうです。それに加えて、オスロのランドマークともいえるオペラハウスも10周年。このオペラハウスをはじめ、博物館、橋、スキーのジャンプ台など、独創的で魅力的な建物も多いので、デザイン好きにはたまりません。
第9位|グアナファト(メキシコ)銀山で潤う世界遺産の街
メキシコの中央部の高原にあるグアナファトは、銀山で潤った歴史のある町。コロニアル様式の建物がカラフルに彩られて、おもちゃ箱のようです。ピクサーの最新アニメーション「リメンバー・ミー」に登場する町のイメージに使われたそうですよ。こちらの作品は2018年3月公開予定です。
第8位|サンフアン(プエルトリコ)元気いっぱい!実はアメリカ領
プエルトリコはカリブ海に浮かぶ島にあるアメリカ合衆国の自治領(グアムと同様です)。その州都サンファンの壁に囲まれた旧市街は、石畳の道に、木々が生い茂る広場、歴史的な教会に城郭など、とってもかわいくて美しいたたずまい。最近は先端のレストランも増えて、グルメの街でもあります。美しいビーチもすぐそば。夜はライブハウスやクラブでにぎわいます。大型ハリケーンに襲われたり、近年経済不安もある地域ですが、へこたれない元気気質が特徴のようです。
第7位|マテーラ(イタリア)歴史ある洞窟住居がすごい!
この美しい石造りの家が立ち並ぶマテーラは、イタリア南部のブーツ型の国の形でいうと「土踏まず」のあたりにあります。実は石造りの家は洞窟を利用しているんです。表面に見えてはいませんが、住居以外にも教会や修道院も洞窟の中にあります。住居としては9000年前からここにあるというのは驚きですね。
第6位|アントワープ(ベルギー)新旧のアートであふれる活気!
ベルギーのアントワープは、ベルギー北部のフランデレン地方の実質的な首都とも言われている、歴史あるアートとデザインの街。バロック様式が盛り上がった時代をお祝いする「アントワープ バロック 2018」が開催されます。パレード、コンサート、ストリートアート、マルチメディア作品のワークショップなど、新しい才能も応援するイベントです。港の再開発地域や、町中に登場するオープンなバー、おもしろい建築など、お楽しみが満載です。
第5位|高雄(台湾)アジアから唯一ランクイン
台湾の南端に位置する高雄。最近注目されているのは港湾地区に広がる10万平方メートルもある巨大な文化と音楽のアート センター。それにアジア最大とも言われているナイトマーケット「夜市」も必見です。もちろん、パワースポットの蓮池潭など、定番の観光地も人気。また、台北とはちょっと違う地元のグルメもチェックしたいですね。台北から新幹線で90分。日本からの直行便を使って、高雄から入って台北から帰ってくるといったルートもおすすめです。
次は第4位です!
第4位|ハンブルグ(ドイツ)音楽を気軽に楽しむ。
ハンブルグの市庁舎前の広場は、年末ならクリスマスマーケットでにぎわう地元の人たちの憩いの場。尖塔がついた建物が立ち並ぶ街並みは、それだけでとても美しいんです。古い建物だけでなく、まだ建設中途中ですが、エルプフィルハーモニー(コンサートホール)は、ガラストップの建物の上部がクリスタルでできた船の帆のようで、港町によく合う姿です。また、ハンブルグは音楽の街、夜になればロックからクラッシックまで、様々なスタイルの音楽を楽しむことができます。
第3位|キャンベラ(オーストラリア)記念イベントで盛り上がる。
キャンベラはオーストラリアの首都ですが、その大きさは国内8位。静かな首都とも言われています。それが、2018年には第1次世界大戦の休戦100年記念の様々なイベントで盛り上がりそうです。この写真の、オーストラリア戦争記念館でメモリアルが開催されます。また、国宝指定の史跡などが町中に点在していた李、商業施設にグルメ街も充実。カルチャーイベントも目白押しです。また、原住民と新住民が和解してこれからも理解を続けることを象徴した「和解の日」という休日が今年からカレンダーにのります。
第2位|デトロイト(アメリカ)不況を乗り越えてクールな街に
もともとは自動車産業の街でしたが、ここしばらくは不況が続き、街の建物も放置されていたりと、ちょっとダウンな雰囲気でした。それが変わり始めているんです。クリエイティブな若者たちが、放置されていたビルをビールの醸造所や、自転車ショップ、ギャラリーなどに使うようになりました。ホッケーのスタジアムがニューオープンしたり、QLineと呼ばれるトラムが走るようになったりと、活気が戻ってきています。勢いを取り戻しつつあるこの街を、このタイミングで訪れるのは面白そうです。
第1位|セビリア(スペイン)フィルムフェスで盛り上がる!
オペラ「セルビアの理髪師」でも知られるセルビア。スペイン南部の都市、アンダルシアの州都です。一時はひどい交通渋滞で有名だったのですが、近年は自転車とトラムが整備されて、芸術の都と呼ばれたころの雰囲気が戻ってきているようです。2018年には、ヨーロピアン フィルム アワードが開催されます。そして、2017年から2018年まで続くのは、バロック時代の画家バルトロメ・エステバン・ムリーリョの生誕400年を記念するイベントの数々が開催されます。写真は、街の中心スペイン広場です。
さぁ、2018年、どこに出かけましょうか。
[Top Cities|Ten cities that are ready for prime time]
[All Photos by shutterstock.com]