非日常感をたっぷり味わえる海外旅行。 今年はどこに行ってみようかと考えている人、または既に航空券の手配済みの人もいるのではないでしょうか。
観光、ショッピング、現地の人との交流などその国でしか味わえない体験など、旅先でのアクティビティの予定を立てるのは重要ですが、日本を離れ他の国に入国するその前に誰しもが必ず通らなければならないのが入国審査。
今回はHuffington Postの「世界で一番検査が厳しい空港ランキング」、CNNの「旅人に最も嫌われている空港ランキング」、The Guardian「威圧感の高い入国検査官が多い国ランキング」の記事を元に集計された、入国並びに出国時審査の厳しい国について、その詳細とともにランキングでご紹介。空港到着後に知らなかったでは済まされない、各国の治安維持対策についてご説明します。
第5位 サウジアラビア
そもそもの観光客の入国を制限しているという観点からみれば世界で最も入国が難しいと言っても過言でないのがサウジアラビア。サウジアラビアに入国するには事前に発給されたビザが必要で、日本では外交・公用目的のビザまたはイスラム教徒に発給される聖地巡礼のためのビザ以外発給がされていません。
また有効なビザを持っていても、入国の際はアルコール類、豚肉(豚を使用している加工品も含む)の持ち込みは一切禁止。空港の免税店で購入した酒類ももれなく没収されてしまいます。またポルノ規制も非常に厳格で、水着の画像はもちろんのこと、持ち込んだパソコン内の画像まで調べられる場合もあるそうです。また女性の入国者は、イスラム教の慣習に習った肌を露出しない服装をしていないといけません。
第4位 北朝鮮
日本と国交がない国の代表格といえば北朝鮮。昨今のミサイルや核開発の影響もあって日本からの旅行者は少ないですが、旅行に行けないわけではありません。
個人的に旅行の手続きを行うには非常に手間と時間がかかりますが、旅行代理店に依頼をすれば飛行費の手配からホテルの手配まで含まれたパッケージツアーに申し込むことが可能です。
北朝鮮入国時は双眼鏡、150mm以上の一眼レフカメラの持ち込みは厳重にチェックされ、持ち込んだ場合には没収されてしまいます。また北朝鮮について書かれた本の持ち込みも禁止されています。また北朝鮮に出国の際には、カメラに入っている写真、動画をチェックされ、都合の悪い写真や動画はその場で削除されるようです。
第3位 アメリカ合衆国
世界中から訪れる訪問者のチェックが厳しいのは移民の国アメリカ。テロ対策と並んで移民対策にも厳しいアメリカでは、入国時のパスポートコントロールで非常に時間がかかります。
「旅行の目的は何か?」「どこに滞在するのか?」「日本では何の仕事をしているのか?」「名刺は持っているか?」など、審査官や入国する空港によってその厳しさも様々ですが、少しでもあやふやな発言をしたり、長期滞在を匂わせるような発言をしたりすると色々問いただされます。
旅行者の利用が多いカリフォルニアの空港などでは特に入国審査が混み合うので、乗り継ぎのある方は少なくとも2時間以上の乗り継ぎ時間を確保しておきたいところ。
ちなみにアメリカでは国内旅行の場合であっても、国際線と変わらないセキュリティチェックがされます。危険物、液体物の持ち込み制限はもちろんのこと、パーカーなどの上着、靴、ベルト、大きめのアクセサリーはX線を通す必要があり、着脱にもたついていると思った以上に時間を取られます。
第2位 オーストラリア
周りを海に囲まれたオーストラリアでは、動植物の生態系を守るため、大変厳しい検疫規制がされています。入国審査を終えたのち、預けた荷物を受け取ってから入国カードを提出する検疫・申告レーンに向かいます。
申告が必要な食品はインスタントヌードルを含む麺類や、調理済みの食品、菓子類など、様々な分野に渡り、その中でも卵や乳製品、缶詰以外の肉製品、ナッツ類、生の果物や野菜の持ち込みは厳しく制限されています。
検疫で正しく申告をしないと罰金を払わされたり、最悪の場合逮捕されたりしてしまいます。 検査官の個人差もありますが、中にはスーツケースの隅から隅まで調べられたというケースもあるそうです。
第1位 イスラエル
入国審査の厳しい国ランキングで第1位に君臨するのはイスラエル。入国審査は空港でのチェックインから始まります。
日本からイスラエルの空の玄関テルアビブまでの直行便はないので、アジアかヨーロッパ経由で入国することになりますが、イスラエルに到着する飛行機が出る空港のチェックインゲートでは、「旅の目的は何か」「どのくらい滞在するのか」「イスラエルでどこに行くのか」「イスラエルに知人はいるのか」など、検査官によってはいくつもの質問に答えなくてはなりません。
また旅券にイスラエルと対立しているアラブ諸国のスタンプがあると、その国についても質問をされる場合があるそうです。厳しいのは入国だけでなく出国も同じ。チェックインカウンターではイスラエルの滞在期間やどこに旅行に行ったのかを詳細に聞かれ、1人あたりの所用時間が長いためカウンターには長蛇の列ができます。
また出国時のセキュリティチェックでは電子機器はすべてカバンから出す必要があり、カバンは何度もX線にかけられます。またカバンの中身まで入念に調べられ、液体物はもちろん、パウダーやペースト状のお土産などは全て没収されてしまいます。場合によっては、空港に着いてから諸々の審査を終えてゲートに着くまでに3時間近くかかる場合もあるそうです。
旅先での楽しいアクティビティを考えると同時に頭に入れておきたい各国の出入国審査事情。思ったよりも時間がかかって飛行機に乗り遅れてしまったり、せっかく購入したお土産を手放さなければならない状況になったりしないように、禁止事項は事前に調べ、よりスムーズな旅行になるように心がけたいものです。
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[insidermonkey.com]
[embassies.mofa.gov.sa]
[japan.embassy.gov.au]
[countryreports.org ]
[huffingtonpost.com]
[cnn.com]
[theguardian.com]