飛行機に乗った時、滑走路に大きく書かれた数字に気づいた人はいるでしょうか?
実はこの数字には、飛行機が安全に離着陸するための秘密が隠されているんです。今回は、空港の滑走路にまつわるトリビアをご紹介。
滑走路の数字は一体何を示しているの?
数字が示しているのは、滑走路が向かう方角。真北を360度として、時計回りに度数で方角を示しています。一の位の0をとって示すので、真北は36(360度)、真東は09(90度)、真南は18(180度)、真西は27(270度)となります。上の写真は「21」なので210度。真南から30度西寄りの方角ということになります。
2本の滑走路が並行して配置されている場合は、数字の後に左側なら「L」右側なら「R」とつけて区別するそう。
つまりこの数字とアルファベットが滑走路の名前代わり、看板代わりにもなるわけです。複数の滑走路が交差するような空港でも、この数字を見れば間違いなく滑走路を区別できますよね。
滑走路の線の色が違うのはなぜ?
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滑走路の線は白で引かれているのが一般的ですが、中には黄色の線を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
日本国内で言うと、北海道や日本海側の降雪量の多い地域では、黄色が採用されていることがあるそう。雪が降って滑走路の線が見えにくくなることを防ぐためなんですね。
飛行機ができるだけ向かい風を受けるための工夫
実は、飛行機は風を正面から受けて離着陸した方が安全なのだと、知っていましたか? 離陸のときは向かい風が強いほど早く浮かび上がり、着陸のときは向かい風が強いほど早く減速できるのだそうです。
そのために、空港の滑走路も飛行機が正面から風を受けるよう、よく吹く風と同じ向きに設計されます。過去何年もの空港建設予定地の風向きのリサーチを重ね、その傾向を割り出すのだとか。
何気なく眺めていた滑走路に、こんな秘密があったなんて驚きです。他にも、離着陸の際スリップを起こさないように滑走路に傾斜をつけ水はけをよくしたり、細かい横縞の溝をつけてブレーキが甘くならないようにしたりといった工夫があるそうですよ。
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