英国政府観光庁が発表した「日本人のトリセツ」はこれだ!

Posted by: 鳴海汐

掲載日: Aug 30th, 2018

英国政府観光庁のマーケティング資料は実に詳細で、日本人観光客について71ページにも及ぶレジュメが作成されています。「接遇」の注意の中で、日本人の習慣について触れている点の中から新鮮に感じられたものをいくつかご紹介します。

英国政府観光庁が考える日本人の文化とエチケット

英国政府観光庁のマーケティング資料は実に詳細で、日本人観光客について71ページにも及ぶレジュメが作成されています。「接遇」の注意の中で、日本人の習慣について触れている点の中から新鮮に感じられたものをいくつかご紹介します。

「日本では人前で鼻をかむのは失礼」

英国政府観光庁が考える日本人の文化とエチケット

対応策としては、「後ろをむいて(かむこと)」としています。退席するわけでもないので、結局音は聞こえるのですね(笑)。「ハンカチーフでなく、ティッシュを使うこと」というのは細かい指摘なのですが。

ちなみに欧米では人前で鼻をすするのはNGで、かむのはOKなので、このあたりにも文化の違いがありますね。

「パーソナルスペースに気を付けること」

「伝統的な挨拶はおじぎ」「最近は握手もよく使われる」日本人には、ハグはしないようにということでしょうか。イギリスは、カジュアルな場面では、案外ハグとキスが盛んなので、一応釘をさしているようです。

「礼儀正しさと敬意が重要」

礼儀正しく、敬意を示す例として、「見送りのときはドアまでエスコート」「時間厳守」することとしています。もっと良い例がありそうですが。

「健康と安全は日本の重大な関心ごと」

英国政府観光庁が考える日本人の文化とエチケット

「そのため、交通機関や屋外ではしばしばマスクが着用される」「ホテルやスーパーマーケット、オフィス等の公共の場において、ロビーに手の消毒液が設置されはじめている」といった国であるため、「そのような設備が高く評価される」としています。たしかに清潔が大好きな日本人です。海外からしたら、潔癖症のイメージを抱かれていそうです。

「皮肉は失礼」

「どんな場面においても皮肉は不適切」とされています。皮肉が文化のイギリスとしては、考えられないことでしょうね。

「食事時はお茶を飲む」

英国政府観光庁が考える日本人の文化とエチケット

「日本人は食事時に(緑)茶を、夏はコールドで、冬はホットで飲む。水に置き換えられることもある」としています。わざわざ「(緑)茶」としたのは、夏の麦茶などが念頭にあるのでしょう。定食屋さんなどで学んだ日本の文化なのでしょうか。

「日本人は『イギリス』と『英国』の言葉を使い分ける」

「『英国』というときは伝統的な意味」で、「『イギリス』はもっと現代的でモダンなニュアンス」であるとしています。「漢字とカタカナで使い分け」されていることからも明らかだと。しかも、「注意を払うべき重要な点」として紹介されています。日本人自身は、ほとんど意識したことがないのではないでしょうか。

「日本人にとって、イギリスで紅茶を飲むのは旅のハイライトのひとつ」

英国政府観光庁が考える日本人の文化とエチケット

こういう風に言われるとなんだか恥ずかしいですが、実際、日本人は本場のアフタヌーンティーを楽しみにしていますよね。硬水で淹れるとどんな味になるだろうか、ミルクインファーストをやってみたい、と考えたりします。

また、「最近の調査では、多くの日本人が、『イギリスといえばウィスキー』とし、さらに、イギリスの魚やシーフードを食べることに興味を持っている」ともありますが、イギリスの魚介コーナーは日本に比べてずっと小さいです。ちなみにオイスターバーは人気ではあるのですが、正直筆者は日本の方がおいしいと思いました・・・。海に囲まれているのにシーフードがそこまで盛んじゃなく、断然肉が人気というのを知ったら、日本人のみなさまはがっかりするでしょうか。

「たて箸、箸渡しはNG」

日本人と食事をするとき、「死者に対する習慣だから」これらのことはしていけないと明記しています。

このように、ちょっとびっくりするくらい細かいところも突いた「日本人のトリセツ」。日本人観光客がどこの地方から来たのかも研究されていますよ。

気になる人は、過去記事『英国政府観光庁が発表した「日本人観光客の特徴」はこれだ!』も要チェック!

引用/参考
[VisitBritain]
[All Photo by shutterstock]

PROFILE

鳴海汐

Shio Narumi ライター

イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。

イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。

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