裸の火を囲みながらお酒を飲む時間は、格別ですよね。たき火はもちろん、キャンプファイヤー、いろり、暖炉に至るまで、火を囲む機会は本来であれば生活の中にいろいろとあったはずなのですが、現代ではなかなかチャンスに恵まれません。特に都会に暮らしていると、ガスコンロ以外の火を眺める機会は皆無に近いと思いますが、いかがでしょうか。
星野リゾート トマム (C)Hoshino Resorts Inc.
そこで今回は「星野リゾート トマム」で夏季営業がスタートした「ホタルストリート」を紹介します。スノーリゾートとしても人気の同リゾート内のゲレンデ中腹に位置していて、スキー板やスノーボードを装着したまま滑り込める全長約160mのグルメ&ショッピングビレッジとなっていますが、同エリアは2018年に初めての試みとして、夏季にも営業を開始します。
夏であればウッドデッキ沿いに点在する飲食店のお酒と食べ物を持ち出して、山の斜面の高低差を生かしたベンチに腰掛け、裸の火を囲みながら時間を過ごせる魅力的な場所となっています。要チェックですね。
全長160mのウッドデッキに9店舗が集うホタルストリート
(C)Hoshino Resorts Inc.
そもそも星野リゾート トマムはどこにあるのでしょうか。地図を広げると、ちょうど北海道の真ん中、「新千歳空港」、「帯広空港」、「旭川空港」とどこからもアクセスできる占冠（しむかっぷ）村にあると分かります。1,000ヘクタール（東京ドーム約213個分）の敷地には、高さ112.5mのオールスイート棟の「リゾナーレトマム」が2棟、高さ121mの「ザ・タワー」が2棟、さらには安藤忠雄さん設計の「水の教会」などが点在しています。
アウトドアセレクトショップ「フルマークス トマム」
その一角にホタルストリートは位置していて、全長約160mあるウッドデッキ沿いに、星野リゾート直営、あるいはテナントの飲食店やショップが9店舗入居しています。
ホタルストリートの「立地」は抜群
夏のホタルストリートの最大の魅力は、星野リゾート トマム内における「立地」の良さだと言えます。リゾナーレトマムとザ・タワーという宿泊施設のちょうど中間地点にホタルストリートは位置していますので、宿泊の場合はちょっと部屋から出かければ、いつでもホタルストリート内で飲食を楽しめてしまうという手軽さがあります。
テイクアウト専門店「GREEN PACKAGE」
また、9つの店舗のうち、直営のsweetsショップ「ゆきの」、cafe&bar「つきの」、テナントのテイクアウト専門店「GREEN PACKAGE」などには、テイクアウトを想定した飲食が充実しています。
cafe&bar「つきの」のサンドウィッチ
その手のショップで食べ物と飲み物を買って、ホタルストリート内のベンチで食べてもいいですし、ザ・タワー前に広がる広大な牧場エリアに持ち出して、牧草ソファや丸太のテーブルでピクニックを楽しむといった楽しみ方もあります。
とにかく敷地内での「立地」が優れていますから、さまざまな楽しみ方が、利用者の数だけ存在しているのですね。
sweetsショップ「ゆきの」のオリジナルスイーツ (C)Hoshino Resorts Inc.
北海道の星空の下でたき火とビールを楽しめる
(C)Hoshino Resorts Inc.
夜のたき火も、大きな魅力の1つです。例えば星野リゾート直営店のつきの、ゆきのの正面には、山の傾斜を自然な形で利用した高低差のあるウッドデッキが広がっていて、その各所にファイヤープレイスが設けられています。
例えばつきので北海道を代表する「サッポロクラシック」や軽井沢のクラフトビール「よなよなエール」とジャーキーや生ハムを一緒に注文して外に持ち出し、裸の火を眺めながら夏の北海道の夜を過ごすといった楽しみ方も可能です。
地ビールとトウモロコシ
残念ながら筆者が訪れた夜は雨が降っていたため、ウッドデッキで火を眺めながらお酒を飲むといった機会には恵まれませんでしたが、夏の夜、たき火を眺めてお酒を飲む快さは容易に想像ができますよね。
しかもロケーションは北海道。「ホタルストリート」の周囲には、クマのつめ跡が木立に刻まれているような森があります。野生生物の息づかいが森の奥から感じられて、頭上には手の届きそうな星空が広がっています。
夏は北海道の地ビールとトウモロコシを組み合わせたビアガーデン、秋には十勝小麦を使ったパンと北海道のワイナリーのワインまつりなど、定期的にイベントも開催される予定だとか。季節に応じて楽しめるプログラムも用意されているので、いつ行っても楽しめそうですね。
(C)Hoshino Resorts Inc.
以上、星野リゾート トマム内にある「ホタルストリート」を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか？ 上述したお店以外に、スープカレー屋さんの「GARAKU」、ラーメン屋さんの「AFURI（あふり）」、オシャレな丼屋さんの「Eni（えに）」、イタリアンレストランの「アルテッツァ トマム」、ステーキ屋さんの「カマロ・ステーキダイナー」、アウトドアセレクトショップの「フルマークス トマム」が入居しています。
「カマロ・ステーキダイナー」
「カマロ・ステーキダイナー」ではおいしいシカ肉を食べさせてもらいました。営業時間は店舗によりますが11：00～23：00。滞在中は、何度も足を運んで、大いに楽しんでくださいね。
[ホタルストリート｜星野リゾート トマム]
[Photos by Masayoshi Sakamoto]
PROFILE
Masayoshi Sakamoto 翻訳家／ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書（TABIZINEライターとの共著）に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸３県のWebマガジン〈HOKUROKU〉（https://hokuroku.media/）創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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