フライトを無料でアップグレードする傾向と対策

Posted by: 鳴海汐

掲載日: Dec 22nd, 2018

みなさんはフライトの無料アップグレードを受けたことがありますか？滅多にないことですが、イギリスのテレグラフ・トラベルの読者3000人にアンケートを取ったところ、60％が経験したことがあるそうです。可能性をアップさせる方法を調べてみました。

家族で混雑する路線

まず知っておきたいのは、無料アップグレードの発生が、航空会社のオペレーション上の理由によるものが主だということ。エコノミークラスが満席かオーバーブッキングであり、かつプレミアムクラスに空きがあるといった状態です。

これは、ビジネス利用は少ないけれどバカンスで混雑する人気ルートで、皆が休みのときに起きやすいでしょう。たとえば、家族連れが多い、ゴールデンウィークや学校の休み期間のハワイ路線など。

賑やかなエコノミークラスで終わる確率の方が高いですが、そこから脱出する可能性もあります。

特定の航空会社の上客

ブリティッシュ・エアウェイズの広報担当は、乗客をアップグレードさせるとき、同社のフライトをよく使うフリークエントフライヤーズを優先させると公言しています。

ルフトハンザの広報担当は、格安航空券を購入した乗客よりも正規の航空券を買った乗客の方が、可能性が高いとしています。また同社のフリークエントフライヤーズプログラムのステイタスも考慮に入れるそうです。

ちなみに、エクスペディアの調査で、航空会社はフライトの前日にアップグレードさせる乗客を選出していることが分かりました。常連で、ビジネスマンまたはビジネスウーマン、そしてセレブリティが対象です。アップグレードによってまた利用してくれると思われる乗客です。有名人と同姓同名さんにもチャンスがある！？

一人旅の人

プレミアムシートが一席か二席しか空いていないようなとき、一人旅の乗客が優先されます。団体の中で一人だけ選ばれてアップグレードとかは不満がでやすいので可能性が低くなります。

直接リクエストしてみる

先ほど、アップグレードは事前に選出されているということだったので、滅多にないことだと思われますが。MoneySavingExpert.comの調査では、チェックインデスクでリクエストしてみた人のうち4％が成功したようです。アップグレードして欲しいと言えるメンタルの強さがあれば、ダメ元で試してみる価値があるようです。

ヴァージン・アトランティックの広報は、アップグレードをリクエストした人をアップグレードさせることはないと言っているので、違う航空会社を利用するときにぜひ。

特別な事情がある

例外的に身長が高い、妊娠中、ハネムーン旅行中、誕生日や記念日。ルフトハンザは、こういう人の申し出は確かにチャンスがアップすると言っています。

また、ネガティブな状況のときにもチャンスが。エンターテイメントシステムが壊れている、座席のリクライニングができないとき、他の乗客によるセクハラやらなにやらで困っているときは、客室乗務員にその旨を伝えましょう。

長距離フライトであれば特に可能性がアップ。ほかのエコノミーの席に移って終わりにならない時もあるはず。

VIPか知人

ヴァージン・アトランティックによると、VIPのほか、航空会社の関係者は、事前に本社で承認が下りてアップグレードリストに載るそうです。お友達がいれば旅行計画を伝えてみましょう。

まとめると、一体どんな人にチャンスが？

それでは、いったい何が一番ポイントになって、どんな人が選ばれているのでしょうか？ちょっと前の2013年の記事ですが、スカイスキャナーがまとめた、アップグレードを受けやすい、83か国700人以上の客室乗務員の嗜好を集計した結果のプロファイルがあります。

男性（58％）で、30～40代がアップグレードの対象者として理想的なようです。さらにポイントとなるのは以下の通り。

親しみやすく礼儀正しい　82％
フリークエントフライヤーのプログラム利用　80％
一人旅　72％
怪我をしている　65％
身なりがよい　59％
ハネムーン　58％
客室乗務員が知り合い　55％
人気のないフライトでプレミアムシートに余裕あり　47％
お涙頂戴の話をする　35％
手入れの行き届いた外見　31％

逆に、一番可能性が低いのは、露出度の高い服装をした、10代後半のグループ旅行の女性だそうです。

なかなか当てはまるものがなくて、なんだかがっかりした方もいるかもしれませんが。さらに菜食や低カロリー食などの特別食を頼んでいる場合は可能性が低いようなので、その場合は最初から期待しない方がよさそうです。

アップグレードの豆知識は、『知らなきゃ損！エコノミークラスから座席をアップグレードする新しい方法』『航空券を無料でアップグレード！？ビジネスクラスのチャンスを掴む8つの方法』でも紹介していますよ。