Photo by Daniel Maissan
レンブラントをご存知ですか? フェルメールと共にバロック絵画を代表するオランダ人画家の一人です。日本ではフェルメールほど馴染みがないかもしれませんが、ヨーロッパ美術史における重要人物の一人でもあります。
2019年は、そんな偉大な画家の没後350年にあたり、「レンブラント・イヤー」と冠され、特に故国オランダでは様々なイベントが実施される予定です。そのうち「アムステルダム国立美術館」(Rijksmuseum)で開催されるいくつかのイベントをご紹介しましょう。
レンブラントの作品約400点大集合!「All the Rembrandts」
オランダのみならず、世界でも有数の美術館「アムステルダム国立美術館」(Rijksmuseum)では、2019年2月から「All the Rembrandts」と題した、レンブラントの作品の集大成美術展を開催します。アムステルダム国立美術館が収蔵するレンブラントの、22点の絵画、60点のドローイングを含む約400点の展示が計画されています。
ここまで大規模に全ての収蔵品を一度に表に出すのは、この美術館でも初の試みなのだそう。そしてこの大規模なコレクションを通じて、ひとりの人間としてのレンブラントを知ることができるように構成されているそう。普段知ることのない、偉大な画家の素顔に触れられるのは興味深いですね。
期間:2019年2月15日〜6月10日
一般からアートワークを公募!「Lang Leve Rembrandt」
アムステルダム国立美術館は、レンブラントの作品を展示するだけではなく、「レンブラントの作品にインスピレーションを受けた作品」を広く一般からも募集しています。作品のジャンルは、絵画、写真、彫刻、インスタレーションなど、どのようなものでもいいのだとか。
「Lang Leve Rembrandt」と題されたこのイベントの募集期間は2019年2月から3月いっぱいまでで、デジタルでの提出になります。そして創造性、独創性や技術性などあらゆる角度から審査を受けたのち、優秀作品は夏にアムステルダム国立美術館で展示もされるのだそう! 年齢プロアマ問わず応募できるので、我々にもアーティスト・デビューのチャンスがあるかもしれません。デビューがいきなりアムステルダム国立美術館だとしたら、すごいことですね。
「夜警」修復を世界中にオンライン配信
レンブラントの作品として一番有名なのは、なんといっても「夜警」(正式名称:フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊)です。アムステルダム国立美術館で常設展示されていて、決して他の美術館や特設展に貸し出されない門外不出の絵画だと言われています。この1642年に描かれた名画が、2019年7月より修復期間に入ることが発表されました。過去にも数度の修復を経てきましたが、数十年ぶりに行われる今回は、なんとその修復の様子を世界中にオンラインで配信されるのだとか!
3D Drawing Night Watch Gallery by Wilmotte & Associés Architectes
Rijksmuseum
そして修復作業は日中の美術館が開館している時間帯に実施されるので、オンラインでなくても実際に見学することが可能です。絵画の修復を目の当たりにすることはまれなので、これはこれで貴重な機会ですね! けれど何にも邪魔されずじっくりと「夜警」を鑑賞したいなら、修復が始まる前に訪れたほうがいいかもしれません。
「レンブラント・イヤー」に開催される主なイベントのご紹介、いかがでしたか? 没後350年の今年、レンブラント・ファンならオランダ旅行は外せませんね。
アムステルダム国立美術館について詳しくは、『フェルメールにレンブラントも!アムステルダムの国立ミュージアムを効率的に回るコツ』をどうぞ。
[A photo by Shutterstock.com]
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