ときには刺激的だったり、ときには爽やかだったり。
ピリッとした辛味と芳醇な香りが織りなすスパイス。
食べた瞬間から、舌と胃だけでなく細胞まで熱くしてくれるスパイスはもはや快楽性物質ではないでしょうか。
ところでここ数年、“スパイスカレー(スパイスカリー)”なるものが大阪で爆発的なブームを巻き起こしており、大阪名物の新定番として注目されています。
さらにそのムーブメントは東京にも飛び火し、専門店が続々と登場。その勢いはとどまることを知らず、大阪に負けない盛り上がりを見せているんですよ。
今回の特集では、そんな東京でも食せる魅惑のスパイスカレーをピックアップ。
第4回は、巧みなスパイス使いが光る「Curry & Spice Bar 咖喱人」をご紹介しましょう!
スパイスカレーの定義とは?
さて、そもそも「スパイスカレー」ってどんなものなのでしょうか?
某店主によれば、スパイスカレーの発祥は大阪・北浜にある「カシミール」というお店とのこと。その独創的な味に影響を受け、数々の名店が大阪で誕生。カレーマニアの枠を超えて幅広い層に親しまれるようになったのだそう。
一方、東京にも以前からスパイスカレー的なカレーを提供するお店は存在していたようなのですが、数も少なく今日のようなブームにはならなかったとのこと。
さらにスパイスカレーには以下のような特徴があることも判明しました。
・欧風ではなく、どちらかというインドやスリランカ系。
・基本はライス。
・野菜やアチャール(インド版漬物)がトッピングされたワンプレートスタイル。
・スパイスやハーブはお店独自で調合。
“これといった決まりはない”とも言えるスパイスカレー。この自由なスタイルこそが個性ある味わいを生むのかもしれません。
カウンターのみだから一人でも立ち寄りやすい
飯田橋駅から歩くこと5分ほど。目白通りを1本入った路地裏に「Curry & Spice Bar 咖喱人(カリービト)」は佇みます。
店内はカウンターのみ。おひとり様でも気兼ねなく過ごせるのも魅力です。カレー以外にも一品料理が豊富。お酒と楽しみながらスパイスカレーを楽しめますよ。
カレーは3種用意。単品から3種盛りまでセレクト可能です。
「フレーバーラッシー・モヒートミント(400円)」。ラッシーは10種と豊富なラインナップ。
食欲を刺激する華やかなビジュアル感
「チキンカリー」と「粗挽きキーマカリー」の2種盛り(980円)に、パクチー(100円)をプラス。うれしいことに豆カリーをサービスしていただけました。レタスや人参が彩りを添えて華やかなビジュアルに。
複層的なスパイス感とビター感が織りなす「粗挽きキーマカリー」。大きめの粗挽きなので食べ応えたっぷり。ピリッとした辛味が際立ちながら、まろやかなコクも主張。ライスがどんどん進んでしまう極上の味わい。
スパイスの芳醇な香りが一層漂う「チキンカリー」。鶏肉の濃厚な旨味が溶け出ししっかりした骨太感。大変柔らかく煮込まれているので口の中でほろっとほぐれます。
総評:スパイスの多彩な魅力と底力を体感!ガツンとした味わいのスパイスカレー
巧みなスパイス使いが光るカレーは食べた瞬間から、細胞のすみずみまで熱くなる極上の味わい。粗挽きキーマカレーのガツンとしたインパクトも印象的でした。スパイスカレーをお酒や一品料理とともに楽しみたい時にぜひ立ち寄っていただきたい名店です。
[All photos by Nao]
東京のスパイスカレー専門店を6つピックアップした【東京スパイスカレー特集】もお見逃しなく!
Nao ライター
メーカー、ITベンチャー勤務を経てフリーランスに。
学生時代から旅を続け、渡航国は現在50カ国。
特技は陸路国境越え。グルメレポート翌日に大学の最先端研究を取材したり、ロシア州知事にインタビューしたり。幅広い対応力とフットワークの軽さが自慢。日本ソムリエ協会認定資格ワインエキスパート保有。
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