「ライトダウン伝説」とは?広報担当者に聞いた東京タワーのトリビア11選

Posted by: 坂本正敬

掲載日: May 4th, 2019

東京タワーは今までゴジラに何回壊された?東京タワーは最も遠い場所だと、どこから肉眼で見える?トップデッキのガラス張りの床は何kgまで耐えられる?「ライトダウン伝説」とは?などなど東京タワーのトリビアについて広報の方に聞いてみました!

TABIZINEのライター陣が選ぶ各都道府県の観光地ランキング東京編で、見事No.1に輝いた東京タワー。東京に住んでいる人はもちろん、東京以外に住んでいる人も一度は何かで見た経験がある東京のシンボルですね。

しかし見慣れた東京タワーにも、意外に疑問がいっぱいです。そこで今回は東京タワーのマーケティング課に所属する広報担当の澤田さんに、東京タワーに関する素朴な疑問を幾つかぶつけてみました。

Q.東京タワーは今までゴジラに何回壊された?

A.1回

澤田さんによれば、意外にもゴジラが東京タワーを破壊した回数は1回だけだと言います。2002年『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(東宝)での劇中のみ。何度も壊されているイメージがありますが、実際に壊している怪獣はモスラやガメラで、ゴジラではないのだとか。

Q.ゴジラなど怪獣が東京タワーを壊すとき、制作側から事前の連絡はある?

A.最近では映画やドラマ、テレビコマーシャルなど、各メディアにタワーが映り込む場合は制作側から連絡がある。

劇中のゴジラがフィクションの世界で東京タワーを破壊すると言っても、破壊される側からすれば、「おい、おい、ちょっと待て」という気持ちになりますよね。制作陣から事前に「東京タワーを破壊させてもらいます」といった連絡はあるのでしょうか。聞いてみると「最近で言えば当然あります」との話でした。先ほどの映画『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』でも、事前に制作サイドから相談があったのだとか。

Q.雷は年間で何回落ちる?

A.計測していない

東京タワーの周囲には高層ビルがたくさん建ち並んでいます。しかし、やはり東京タワーは周囲から誇り高く独立している印象がありますよね。当然、雷もたくさん落ちるはず。年間で何回ほど落雷があるのでしょうか。

澤田さんによれば「東京タワーは避雷針がありますが、何回落雷があったかという計測はできません」との話。実際に落雷はあるものの、何度あるのかは不明のようですね。当たり前の話ですが、展望台で観光客が外を眺めているときに落雷があっても、全く問題はありません。中の人たちは全く気付かないほどみたいです。

Q.鳥は巣を作らないの?

A.ほとんど見られない

都心暮らしの鳥の立場に立ってみると、東京タワーは鉄骨と鉄骨の連結部分などに巣を作りやすそうな印象があります。実際にカラスなどが巣を作って、困っているなどの問題はないのでしょうか?

その点を聞いてみると、ゼロではないものの、ほとんど見られないとの話。理由としては、吹きっさらしの環境が、鳥たちには好まれないのではないかと教えてくれました。

Q.東京タワーは遠い場所からだと、どこから肉眼で見える?

A.高尾山

東京の都心部にある東京タワー。その展望台からの眺望は壮観ですが、逆に東京タワーはどれだけ遠くから肉眼で確認できるのでしょうか。澤田さんによれば「検証したことはございません」との話。しかし、「晴れた日の高尾山からも見える」との情報を耳にすると言います。

高尾山とは東京の西部にある山で、明治の森高尾国定公園にも認定される標高599mの山ですね。手元の地図上で確認すると、ざっと高尾山と東京タワーは45km離れています。東京近郊に住んでいる人は、晴れた日に確認しに出かけてみると楽しいかもしれませんね。

Q.メインデッキのガラス張りの床は何kgまで耐えられる?

A.約1t以上

東京タワーのメインデッキの床には、ガラス張りの部分(スカイウォークウィンドウ)があります。上を歩くときは、物理的に何kgまで支えられるのか気になりますよね。澤田さんによれば「約1t以上」。言い換えれば1,000kgです。人間であればどれだけ大きな人でも、問題はない様子です。

Q.作業員用の階段やはしごは、タワーの何m地点まで続いているの?

A.315m地点くらいまで

一般の見学者が足を運べるタワーの最上部は、トップデッキ(250m)になります。しかし作業員には当然、その上に行く必要があります。そのためトップデッキには、屋上に出るための階段が用意されています。さらに屋上からはタワーの最上部近くまで、階段や鉄梯子が用意されていると聞きます。階段や鉄梯子はタワーの何m地点まで続いているのでしょうか。

答えは「315mくらいまで」。タワーのてっぺんにある航空障害灯の交換も人の手で行うと言いますから、作業員は最後「道なき道」をよじ登っていく必要があるのですね。

Q.東京タワーのメインデッキにある神社で結婚式は挙げられる?

A.基本的には無理。でも、過去に特別企画として結婚式が挙げられた例はある

東京タワーのメインデッキには、開業20周年記念で作られた神社があります。縁結びにご利益がある神社だと評判ですが、縁結びにご利益があるのであれば、展望台で結婚式も挙げられるのでしょうか?

澤田さんによると受け付けていないとの話です。しかし、過去に特別企画として結婚式が挙げられた例はあるそう。2013年に結婚式情報サイトを運営する企業の企画で、挙式が行われたみたいですね。

ちなみに、東京タワー公式キャラクターのノッポン兄弟について言えば、希望があれば結婚に出張してくれることもあるみたいです(出張料金等は要相談)。

Q.昔は展望台にあったのに今はなくなった物はある?

A.望遠鏡

展望台に、望遠鏡はつきもの。東京タワーにも昔は30台ほどあったそうです。ピーク時は1カ月で百万円以上もの売り上げを記録していたのだとか。

しかし、望遠鏡が設置される場所は、展望台の中でも景色が見やすい場所。一番の眺望を楽しめる場所を望遠鏡が独占している状態は好ましくないと、顧客の満足度を考えて撤去したと言います。現在は、双眼鏡を貸し出すサービスに切り替わっています。

Q.東京タワーの消灯を見るとカップルが結ばれるというジンクスは、いつごろからあるの?

A.恐らく『部長 島耕作』で東京タワーの消灯が描かれたころから

このところ、東京タワーは工事のために24時の消灯が行われていません。しかし、東京タワーの消灯と言えば、カップルが一緒に眺めると結ばれるというジンクスがあると知られていますよね。このエピソードはいつごろ生まれたのでしょうか。

澤田さんによると、弘兼憲史著『部長 島耕作』(モーニングコミックス)で描かれたシーンが影響しているのではないかと言います。同作品では主人公の島耕作が、東京タワーを誕生日ケーキのろうそくに見立て、消灯時間と共に息を吹きかけ消して見せるシーンが描かれています。このエピソードが後々に、「ライトダウン伝説」と呼ばれる縁起のいい口コミを生んだと考えられるのだとか。

東京タワーの工事は2019年秋に完了予定なので、また24時の魔法が復活するかも!?

Q.東京タワーの「寿命」は何年くらい?

A.メンテナンスさえ続ければ、半永久的

東京タワーは2018年で60周年を迎えました。60年とは半世紀を超える長い年月。この年数は、一体何年先まで延びるのでしょうか。つまり、「寿命」はどのくらいでしょう?

答えとしては、メンテナンスを続けていれば、半永久的に存続できると言います。例えば東京タワーが模範にしたパリのエッフェル塔は、東京タワーの2倍以上の歴史を誇っています。少なくとも今生きている人が一生を終えるころにも、当たり前のように同じ場所に存在しているはずなのですね。

以上、東京タワーに関する素朴な疑問についてその回答を紹介しましたが、いかがでしたか? 意外に知っているようで知らない点がいっぱいの東京タワー。メンテナンス中には、タワーのてっぺん近くで軟式の野球ボールが見つかったというニュースも記憶に新しいですね。

自分なりに素朴な疑問が浮かんだら、あれこれ研究してみると、東京のシンボルに対する理解も愛着も深まるはずですよ。

 

東京タワー TokyoTower
https://www.tokyotower.co.jp

東京都港区芝公園4丁目2-8
>>>詳しいアクセスはこちらから

展望台のご案内 / 営業時間・料金
メインデッキ (150m)
9:00~23:00 [最終入場 / 22:30]

トップデッキツアー (150m+250m)
9:00~22:45 [最終ツアー / 22:00~22:15]

メインデッキ行き外階段
土日祝11:00~16:00に開放
天候により中止の可能性あり

 

[Photos by shutterstock.com]
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PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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