中国では年に2回!?バレンタインデーにまつわる世界のトリビア

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Feb 1st, 2021

バレンタインデーの2月14日が近づいてきました。この日のトリビアについては、TABIZINEでも過去に取り上げてきましたが、今回は過去の記事では触れられていない、世界のユニークなバレンタインデー事情についてまとめます。

バレンタインデー

カナダでは、男子が恋人や妻のために手料理をつくる

カナダの人の集まり

TABIZINEの過去記事「日本人から見るとちょっと不思議なアメリカのバレンタインを現地ルポ!」では、アメリカ在住のライターが、現地のバレンタインデーの習慣をレポートしてくれました。端的にまとめれば、アメリカのバレンタインデーでは、男性が女性に何かをする日となっています。

同じ北米のカナダも一緒で、日本チョコレート・ココア協会監修『学んで楽しい、つくっておいしい チョコレートの大研究 おいしさのヒミツと歴史、お菓子づくり』(PHP研究所)によると、カナダでは男性が女性に手料理をつくる日になっているのだとか。

実際にカナダ東部のトロント在住で、ローカルフードを研究するカナダ人の友人に確かめると、確かにカナダでは男性が恋人や妻に何かをする日だと言っていました。北米のバレンタインデーは、日本と真逆のカルチャーなのですね。

メキシコでは男性が好きな女性の家に行って窓越しにラブソングを歌う

メキシコ

先ほども参考にした日本チョコレート・ココア協会監修の書籍によれば、メキシコでは男性が好きな女性の家に行って、窓越しにラブソングを歌い、愛を伝える習慣があるのだとか。

前に海外取材で知り合ったメキシコ人女性ライターに真偽を確かめようと問い合わせてみると、確かにその手の伝統があるそうで、男性は単独で現れるだけではなく、背後にバンドを従えて、伴奏付きで愛を歌うケースもあるのだとか。

インターネット上で確かてみても、その手の記述はいろいろ見つかります。窓際で愛を歌う習慣は、随分と昔から(古代から)続く文化だという情報もありました。随分とロマンティックですね。

イタリアでは恋人同士がプレゼントを交換する

グループ

カナダにしろ、メキシコにしろ、男性が女性に何かをするというバレンタインデーの文化が続きました。

イタリアでは男女どちらかが一方的に何かをする日ではなく、恋人同士がお互いにプレゼントを交換し、ディナーを食べに行くといった伝統があるみたいですね。

その意味でバレンタインデーは、片思いの人が愛を告白するきっかけの日ではなく、恋人同士が愛を確かめ合う日のようです。

過去に取材で知り合ったイタリア人のインフルエンサーたちにも聞いてみました。確かにイタリアでは恋人たちのための日みたいです。

ちなみに何を贈り合うのか聞くと、少なくとも話を聞いた人たちは、定番のチョコレートを挙げてくれました。そこら辺は変わりがないのですね。

中国や台湾では七夕もバレンタインデー

中国上海

(C) TonyV3112 / Shutterstock.com

今回の取材では、中国と台湾の同業者(トラベルジャーナリスト)にも聞いてみました。その返答でびっくりしたのですが、中国や台湾では七夕の日も、バレンタインデーになるみたいです。

もちろん、2月14日も「情人節(The Qixi Festival)」と呼び、バレンタインデーになります。要するに、年に2回バレンタインデーがあるのですね。

特に中国では男性が女性にバラの花を贈る習慣があるそうで、当日は路上にバラ売りがたくさん歩き、バラの値段も高くなるといいます。

贈る本数にも意味があるそうで、例えば11本のバラであれば、1と1で「一心一意」の意味が生まれるのだとか。

インターネットで調べてみても、同様の話が見られます。先ほども参考にした日本チョコレート・ココア協会監修の書籍にも、似たような話が書かれていると後から知りました。逆に日本のような短冊に願いを書いてといった七夕の習慣は、中国にはないみたいですよ。

以上、バレンタインデーのトリビアになります。特に中国や台湾で年に2回、バレンタインデーがあるとは驚きでした。ただ、各国のバレンタインデーの習慣と見比べても、負けず劣らず日本のバレンタインデーも風変わりです。取材で話を聞いた外国の人たちは、逆に日本の習慣を聞いて、面白がっていましたよ。

 

【参考】
※ 日本チョコレート・ココア協会監修『学んで楽しい、つくっておいしい チョコレートの大研究 おいしさのヒミツと歴史、お菓子づくり』(PHP研究所)

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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