絵本の世界のよう!「COFFEE HOUSE ヤシの木」
島のほぼ中心にある集落にたたずむ「COFFEE HOUSE ヤシの木」。サイクリングをすれば道の途中にあるので、誰もが気付くはずです。白壁にグリーンの扉にニュアンスのあるブルーの窓。黄色の花が美しく映えています。
白壁に木目のインテリアを配したナチュラルな雰囲気。ブルーの窓が額縁になり、グリーンがまるで絵のようにみずみずしさを添えています。
店内には絵やイラストが飾られています。店主の倉田洋二さんは油絵画家で釣り師、奥様のはんまけいこさんは絵本作家でイラストレーターなのだそうです。どうりで素敵な空間なわけです。サイクリング途中にホッと一息つくのに最適です。
丁寧に作られたカレーやオムライス
メニューは、はんまさんによる手描きのイラスト入りで、とってもかわいい!素敵ですねー!
ランチタイムには、懐かしい味わいのハヤシビーフとオムライスなどの洋食をいただけるようです。4種のカレーライスは16時までのサービス。遅がけのランチに助かります。
帰りの時間を気にして、スイーツをいただかなかったのが残念でなりません。特に小浜島のさとうきびから作る自家製黒糖シロップを使った、黒糖サンデーと黒糖オーレ!暑い時季には5種あるかき氷もおいしそうです。
ランチに「キーマカレー」(サラダ付き)780円(税込)と「パッションフルーツのジュース」500円(税込)をいただきました。ことこと煮込んだカレーは、ほんのりスパイシーでおいしい!酸味のあるパッションフルーツのジュースは南国の味わい。ビタミン豊富で紫外線対策におすすめだそうです。
オリジナルグッズや絵本の販売も
オリジナルのTシャツや手ぬぐい、ポストカードやはんまさんによる絵本も販売しています。店内で読むこともできますよ。
はんまさんは、日本航空に勤務されていた頃に休暇で訪れた沖縄、小浜島に見せられて、結婚後に島に移り住まれたそうです。1983年にお店を建て、絵を描きながら島で暮らされています。夢のようなお話です。
かわいらしい絵に魅せられて、甥と友だちの息子に絵本を購入。『ちいさなククル』はこのカフェが舞台になっているような、森の中にカフェが登場したような心温まるお話です。『むにょ? あぱ?』は字を読みはじめたくらいの乳児・幼児におすすめです。
帰宅してから気付きましたが、作者のサインが入っていました。うれしい!ぜひまた訪れたい、静かで居心地の良いカフェです。
住所:沖縄県八重山郡竹富町字小浜2584
電話:0980-85-3253
営業時間:11:00~19:30
定休日:木、金曜(不定)
URL:http://yashinoki.jp/
2020年12月にオープンしたロースター&カフェ「Sakurai Coffee」
サイクリングで島の西端にある細崎(くばさき)ビーチに行く途中に見つけたカフェ「Sakurai Coffee(サクライ コーヒー)」。細崎集落にある、2020年12月3日にオープンしたコーヒー豆焙煎所兼カフェです。
この手作り感あふれる「珈琲小屋」と呼びたいような外観が気に入りました。「まだお茶できますか?」と聞くと、「はい大丈夫ですよ」とさわやかなイケメン店主。
こちらは靴を脱いで上がるスタイルです。木や革を活かした空間に、ロースターらしく重厚な焙煎機が置かれています。メンズ・カフェっぽいスタイリッシュな空間です。
筆者にとってメンズ・カフェというのは、男子の秘密基地のようなイメージなんですよね。こちらでもそんな気配を感じました。コーヒーミルやドライフラワー、グリーンがあしらわれ、質実剛健な中にちょっとしたエレガンスが添えられています。店主であり、焙煎士でもある櫻井将基さんのセンスがあふれる空間です。
ロースターならではの多彩なスペシャルティコーヒー
メニューは、世界各国から厳選したスペシャルティコーヒーをメインに、コーヒーに合いそうなチーズケーキやガトーショコラ、ホットサンドもあります。沖縄ならではのフルーツジュースやオリオンビール、さんぴん茶もそろっています。コーヒーはカフェインレスに、ラテのミルクは豆乳に(+50円)変更可能だそう。きめの細かい配慮です。
スペシャルティコーヒーは、櫻井さんが世界各国から厳選した豆を店内で焙煎しています。コスタリカ、グアテマラ、ニカラグアなど7種に加え、4種をブレンドした王道の味わいのコハマブレンド、小浜島の海をイメージしたというコハマブルーなどがそろいます。小浜島でこんなハイレベルのコーヒーを味わえるとはうれしいですね。
黒糖ラテとチーズケーキが絶品!
「アイスコーヒー」400円(税込)。ミルクは小さなビーカーのようなピッチャーに入っています。細部にもこだわりあり。
「石垣島産ジャージー生クリームのベイクドチーズケーキ」450円(税込)と「小浜島黒糖ラテ」500円(税込)で一服。香り高いコーヒーに黒糖独特のコクのある甘味がきいたラテが、サイクリングで心地よく疲れた身体に染み渡るよう。
そして櫻井さんお手製のジャージー牛乳の生クリームを使ったチーズケーキがラテによく合い、たまらないおいしさです!添えてあるジャムは、大家さんからいただいた“くわの実”をご自身でジャムにされたそうです。お店からスイーツまで、何でも手作りしてしまうところにアーティスト気質を感じます。ガトーショコラやホットサンドも、きっとかなりおいしいはず!
そして、ニュアンスのあるブルーのカップと、縁が少しうねったような手作り感が残るグレーのお皿がとても素敵!尋ねたところ、美濃焼「ORIGAMI」のものとのこと。コーヒーやスイーツが美しく映える器です。
島で働く若者たちが集う場に
櫻井さんセレクトのTシャツやエスプレッソマシンなども販売しています。
メンズ感あふれるセレクトです。沖縄のやちむんらしい“とっくり”を購入しました。
全6席のアットホームな空間なので、なんとなく居合わせたお客さんと話しました。20~30歳代のこの島で働く人たちです。仕事で島に来た人や、留学するはずがコロナ禍で行けなくなり島で働いている人、島のリゾートホテルでカメラマンとして活躍する人などさまざま。
みなさんとても感じもノリも良く、写真を掲載してもOKとのこと。しばし旅やそれぞれの地元の話などで盛り上がりました。パワーにあふれ、前向きな人たちがここに集うのかなと感じました。店主の櫻井さんは、そんなみんなの話を聞くお兄さんのような存在なのでしょう。
リゾートホテルなどでキャリアを積んだ店主
櫻井さんはというと、東京や大阪のレストランを経て、小浜島にあるリゾートホテルのビーチカフェの店長として3年のキャリアを積み、2020年12月3日にこのロースター&カフェを独立オープン。
こちらで豆を焙煎されています。話に興じてすっかり忘れてしまったのですが、後から、なぜ豆を買ってこなかったのだろうと悔やみました。そんな方のために、自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店「Island Coffee Roastery」としてオンラインショップがあります。筆者も帰宅後、購入しました。レターパックで送ってくれるので送料が安くて助かります。
HPに掲載されていた櫻井さんの言葉ですが、何気なくいつもそばにあるコーヒーというのがとてもいいなと思います。そしてこのカフェも、島の人たちにとってそんな空間になりつつあるのだと感じました。カフェ空間も、スタイリッシュにしてアットホームで親しみやすい雰囲気なのです。
最後に「ぜひトイレを見て下さい」とのことで、入ってみました。こだわりのインテリアがこんなところに!細部に至るまで、櫻井さんの感性が息づいています。
そしてドリンクはテイクアウトOK。外ではコーヒーを待っているカップルが。絵になるな~。
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜1496-108離れ
電話:070-1219-0011
営業時間:9:00~17:00
定休日:日・月・火曜(不定)
Island Coffee Roastery:https://islandcoffee.thebase.in/
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため営業時間や定休日が変わる場合があります。詳しくは上記ページでご確認下さい。
[All photos by Yo Rosinberg]
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