富山県の南西部に砺波(となみ)市という自治体があります。その砺波市の一角に大門(おおかど)地区と呼ばれる場所があるのですが、同地で作られる丸曲げめんが特徴の『大門素麺(おおかどそうめん)』をご存じですか?
農閑期の副業として幕末に生産がスタートしたユニークな形状のそうめんですが、今では富山県推奨とやまブランドにも認定され、全国的な知名度を獲得しつつあります。
そこで今回は、夏のギフトにもぴったりの『大門素麺』を、「この夏に買うべき3つの理由」という形で紹介したいと思います。
1:見た目がオシャレ
『大門素麺』の最大の特徴は、その形状にあります。2m近くあるめんを、半乾きの状態で1つ1つ手作業にて丸曲げにしているため、袋詰めされたそうめんは2つの俵がくっついたようなユニークな形をしています。
ゆでるときはその丸まった束の真ん中をバリっと割って、鍋に放り込みます。その独特な調理方法も面白いですよね?
包装紙のデザインもレトロ。紙の材質も包装紙を縛っているひもの質感も独特な面白さがあります。包装紙には生産者の氏名を書き込める欄までありますので、注目してみてください。
2:他のそうめんにない歯ごたえがある
すぐに伸びてしまったり、水っぽくなって切れてしまったりするそうめんも少なくありません。
しかし『大門素麺』は、めんそのものに適度な歯ごたえがありますので、伸びにくく、温かいスープでいただいてもおいしいです。
同そうめんは半乾きの状態で丸曲げにした後、本乾燥まで10日ほどの時間を費やします。その間に小麦粉に含まれる成分が強まり、他のそうめんには決して見られないような粘り気が出るとか。
単なるのど越しだけではないそうめん、ぜひとも味わってみてください。
3:ストーリー性も抜群
自分で何かを買うとき、あるいは人に贈るとき、ストーリー性を大事にしたいですよね? 『大門素麺』も人に語りたくなるポイントが満載です。
見た目の独特さはもちろん、生産工程の多くがいまだに手作業だとか、170年近く続く伝統の製法が守られているだとか、生産者によってはめんの乾燥を冬の晴れ間に天日干しで行っているだとか、伝えたい魅力がぎっしりです。
県内の物産品の中でも、特に富山県が自信を持って勧める極上の産品として、『大門素麺』を認定しているという強みもあります。
掘り下げるほど面白い話が出てくるそうめん。この夏は自分用に、あるいは大切な人のために『大門素麺』を購入してみては?
1個600円程度と決して安くはないそうめんですが、その値段の高さも『大門素麺』の特別さを物語っています。ぜひともこの夏、食べてみてくださいね。