北海道・大阪・銀座・青山から個性ある人気店4店が集結
2022年2月2日(水)にヤエチカにオープンした「トウキョウ カレー カルテット」には、北海道のスープカレーの名店「奥芝商店」、大阪のビブグルマン獲得スパイスカレー店「コロンビア8」、銀座の老舗洋食店「銀座スイス」、青山の本格インドカレー店「シターラ ダイナー」の4店舗が集まっています。
北海道|奥芝商店(スープカレー)※東京23区初出店
北海道を代表するスープカレー店の1軒が「奥芝商店」。毎朝約2,000尾の甘海老の頭で出汁を取る元祖「海老出汁スープ」を使った、海老の旨味たっぷりのスープがカレーになりました。創業者・奥芝洋介氏の幼い頃、母親が作ってくれた甘海老の頭から出汁をとったお吸い物の味がルーツだそうです。現在、公式オンラインショップでは、注文から発送まで約2カ月待ちの海老出汁スープが、店舗で満喫できます。
こちらがおすすめの「宗谷黒牛100%おくしバーグカレー」(1,980円・税込)です。具だくさんのカレーの海に、太陽のような海老せんが昇ってきたというイメージでしょうか。
北海道でもトップクラスの品質の「宗谷黒牛」を100%使用しているそうで、濃厚な赤身と脂肪の絶妙なハーモニーで仕上がったふわっふわなハンバーグも添えられています。これを海老出汁スープと一緒にいただけます。
しっかりとした食感と風味のハンバーグは、ふわふわっとしながらも食べ応えがあります。揚げた甘えびに、色鮮やかな野菜もたっぷり。スープをライスにかけてもいいし、ライスをスプーンにとってスープに浸しても。辛さ控えめ、出汁感たっぷりの優しい味でした。
カレーパン「小麦のかたまり(全6種類・数量限定)」(各380円・税込)もあります。「カレーパングランプリ キーマカレーパン部門」で3年連続金賞を受賞した「海老キーマカレーパン」のほかにも、「北海道バターのマイルドチキンカレーパン」や「とろとろ濃厚黒ビーフカレーパン」、「ころっと動産じゃがいものホワイトカレーパン」、「千歳ベーコンとホウレン草のカレーパン」、「するめいかとホタテの辛口カレーパン」がそろいます。
壁には桜舞う季節の奥平商店といったイメージイラストが。実は4つの店舗それぞれにこんなアートが飾られていて、それを眺めながらの食事も楽しめます。
大阪|コロンビア8(スパイスカレー)※関東初出店
「コロンビア8」は、30種類以上のスパイスを使用したキーマカレーの有名店。大阪の北浜が本店です。合言葉は「右手にスプーン、左手にししとう」とのことですが、そのキーマカレーは見た目からインパクトがありました。
4年連続、ミシュランのビブグルマンを獲得というこのお店。「ししとうをかじりながら、苦みと合わせてお召し上がりください。大阪では常識ですよ!」と。期待が膨らみます。
こちらが、「キーマカレー」(1,000円・税込)です。この同心円状のレイヤーが、なんともかっこいいじゃないですか。周りの緑はドライバジルです。鶏のひき肉とブイヨンスープ、そして複数のスパイスで作られたサラサラなルーが特徴的。
皿の中央に置かれたご飯は、スパイスと共にパラパラとした食感に炊かれていて、その上にはローストしたカシューナッツに玉ねぎのピクルス、そしてししとうが乗っています。それを囲むように鶏ひき肉が泳ぐブイヨンスープベースのさらさらなカレーは、カルダモンが効いてます。
おいしい! そして、なんとなく不思議。「何かな?」という謎が多い味です。そして汗! しっかりとカレーの辛さも堪能できました。
こちらのアートはこんな感じ。お店の名前やインテリアと同様にポップでした。
銀座|銀座スイス(欧風カレー)※新業態
宮内庁御用達「宝亭」の総料理長を務めていた岡田進之助さんが1947年に創業し、2022年には75周年を迎える老舗の洋食店のカレー専門店「銀座スイス」も新業態で初出店です。小麦粉を使わないでとろ味を出し、すりおろした野菜を煮込んむのがカルカッタ風。そのカレーソースは、辛さの奥にやわらかな甘みを感じられます。
こちらがおすすめの「元祖カツカレー」(1,100円・税込)です。
なんでも1948年当時、プロ野球巨人軍の選手・千葉茂氏が「カレーライスにカツレツをのせてくれ!」と言ったことが始まりだそう。さっくり揚がったカツに、自然なとろみと野菜の旨味たっぷりのルーがよく合います。そして、福神漬けがなんともノスタルジック。ほっとする一皿でした。
カレーにもいくつかバリエーションがありますが、サンドイッチもあります。ポークとビーフの「カツカレーサンド」が気になるところ。次はこれも食べてみたいです!
こちらの壁には、「銀座スイス」の昔の姿がわかる写真が飾られていました。
青山|シターラ ダイナー(インドカレー)※東京駅八重洲エリア初出店
トウキョウ カレー カルテットに入って正面に、ひときわ目立つウィンドウがあります。それが青山の「シターラ ダイナー」の厨房です。
2004年に、東京・青山の骨董通りにオープンしたインド料理店で、コンセプトは「体にやさしい本物のインド料理」。インドのアーユルヴェーダの医食同源の考えを基本としたお店ということで、徹底的に素材にこだわり、丁寧に調理された料理だけを提供しているそう。
こちらが「ダブルカレーセット」(1,200円・税込)です。お好みのカレー2種類に豆カレー、プレーンナンまたはライス、ポリアル(野菜炒め)、2種類のアチャールがワンプレートに乗っています。緑のカレーが「ほうれん草チーズ」、赤いほうが「バターチキン」です。
一番右がアチャールのひとつ「ベジタリアン・アチャール(ニンジンと大根)」。カウンターにはほかにもいくつかアチャールが並んでいます。
壁にはインド風のオーナメントが。本格的でオーソドックスなカレーですが、体のことを大事に考えてくれていて、おいしくて心安らぐといった印象でした。
一日の乗降客がなんと115万人という東京駅。その八重洲口はこれから再開発が進んで、さらににぎやかになっていきます。トウキョウ カレー カルテットの4店は、そんな忙しい地区にありながらも、本格的なおいしいカレーを楽しめるお店。ポップなインテリアもうれしいし、ふとまた立ち寄りたくなるような空間でした。
住所:東京都中央区八重洲2-1 八重洲地下街 南1号
営業時間:11:00~22:00(ラストオーダー21:30)
公式サイト:https://www.yaechika.com/
[All photos by Atsushi Ishiguro]