【実はこれが日本一】100超の島を展望台から一望!多島美の絶景が見える島

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Mar 2nd, 2022

意外な日本一を取り上げるTABIZINEの連載。今回は、島好きの人にはたまらない日本一の島展望スポットを紹介します。


大崎上島

 

神峰山の頂上から一望できる島の数は100を超える


大崎上島のきのえ温泉

日本は島国です。無人の離島もたくさんあります。そうした大小の島々を一度にもっとも多く眺められる場所は、どこにあると思いますか? 言い換えれば、膨大な数の離島を一望できる展望スポットです。

島が点在しているエリアといえば、瀬戸内海が思い浮かびます。日本で一番多くの島を一気に眺められる場所といったら、瀬戸内海のどこかになりそうですが、どうでしょうか。

答えは予想どおり、瀬戸内海国立公園の一角、芸予諸島が並ぶ多島海景観の中にある「大崎上島」という離島。広島と愛媛の県境近く、広島側にある島で、本州の陸地から見ると、尾道市と呉市の間、竹原市の沖合に浮かぶ島です。

大崎上島には竹原市からもフェリーが出ていて、航路にはスナメリクジラの回遊海面があります。

その大崎上島の南東部には、標高452.6mの「神峰山(かんのみねやま)」があります。残念ながら筆者は神峰山の頂上まで行った経験がありませんが、古い友達がこの近辺の島に暮らしているので、周辺には何度も訪れています。一帯はまさに島だらけ。


神峰山からの眺め

大崎上島町の公式サイトによれば、神峰山の頂上から一望できる島の数は、なんと115に及ぶのだとか。この115という数字、おそらく日本一ではないかといわれています。島好きにはたまらない聖地ですよね。

日本一高い木造の建物も


神峰山の休憩所

大崎上島の日本一は、展望できる島の数だけではありません。レモンの生産量もすごいのです。広島県のレモン生産量は全国の半数以上を占め、そもそも日本一なのですが、その広島の中でも大崎上島町を中心とした地域では特に多く栽培されています。

農協単位で比べた時に、大崎上島農業協同組合も合併で取り込んだJA広島ゆたか管内が、レモンの生産量で日本一を誇るのだとか。

さらに島内には、日本一高い木造(5階建て)の建物(住居)もあります。現在の法律の下で木造建築を新築する場合、3階までが高さの上限(あくまでも一般的には)とされていて、5階建てとなるともはや日本で唯一の存在になるのだとか。

さらにいえば、町名の文字数(「町」も含めた場合)も日本一ではないかと筆者は勝手ににらんでいます。

大崎上島をはじめとしたいくつかの離島で構成される大崎上島町の町名は「おおさきかみじまちょう」。この11文字は、同じ広島県福山市の北部にある神石高原町(じんせきこうげんちょう)と並んで、日本でもっとも長い市区町村名の1つではないでしょうか(筆者調べ。「市区町村」も音に含めた場合。間違っていたらごめんなさい)。

造船も有名で、大崎上島櫂伝馬競漕という手こぎ船による伝統的な行事もあります。魚介類もおいしく観光資源に事欠かない島で、島内の観光案内所も魅力的です。超小型モビリティを島内の足としてレンタルもできます。

新型コロナウイルス感染症の影響が収まって島旅を楽しみたいと思ったら、真っ先にチェックしたい離島の1つといえそうですね。


大崎上島櫂伝馬競漕

[参考]
豊田郡大崎上島町 – 郵便局

広島県大崎上島町/[教育の島」づくりによる活性化 – 全国町村会

瀬戸内 広島レモンとは – 広島県

概要 – JA広島ゆたか

大崎上島ってどんな所? – 大崎上島町役場 地域経営課地域振興係

木江木造5階建。 – きのえ温泉ホテル清風館

大崎上島櫂伝馬競漕

瀬戸内海国立公園 – 環境省

超小型モビリティ レンタル予約のお知らせ – 大崎上島

第3回「木造建築物って、何階まで建てられるの?」| 建築基準法再発見!

[All photos by 広島県商工労働局観光課]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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