【ニュージーランド渡航ルポ】コロナ以降の海外旅行ってどんな感じなの?出入国状況も詳しくお伝えします!

Posted by: kelly

掲載日: Aug 7th, 2022

5月末から6月上旬にかけて、ニュージーランドに行ってきました。個人的には、2020年2月以来の海外です。感慨深いです……! 今回は、ニュージーランドへの旅を例にとり、コロナ禍の海外旅行をルポします。とはいえ、まだまだ不安が続く世の中。渡航状況は日々(といっても大げさではないはず!)変化しています。渡航の際はご自身で改めて確認してくださいね!

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ニュージーランドは観光客ウェルカム!

「そもそもニュージーランドってもう出かけていいの?」というあなた。大丈夫なんです! 2022年5月2日、ニュージーランド政府は、日本を含むビザ免除国からの旅行者に対する入国制限を撤廃。管理隔離施設での隔離および自主隔離なしでニュージーランドへ入国できるようになりました。そして8月1日からは、学生ビザなど長期滞在の方も含め、全面的に国境を再開することが決まっています。

私も、「え、いいんだ!」と思いましたよ。ニュージーランドの「コロナゼロ戦略」は厳しいロックダウンを実施。2020年3月から入国を全面禁止するなど、一時期は、鎖国状態だったのですから! しかし、国内のワクチン接種が高い割合で完了し、安全に国境を再開することができるようになったと判断したこともあり、いまや、「実は観光客ウェルカム!」なんです。

さて、ニュージーランド入国に必要な条件ですが、筆者が訪れた5月末には、出発前は陰性証明(出発前48時間以内のPCR検査、あるいは出発前24時間以内の医療機関での迅速抗原検査(RAT)または遺伝子検査(LAMP)のいずれか)が必要でした。

しかし、6月21日からは、新型コロナウイルスのワクチン接種が完了している場合(たとえば、ファイザー、モデルナは2回接種で完了とみなされます)は、陰性証明の提出は必要なくなりました。こういった緩和は全世界的な流れで、たとえばアメリカでも6月12日からは陰性証明の提出は不要となっています。

>>必ず最新情報をご確認ください|ニュージーランド政府観光局

渡航前には事前の申請が必要!

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さて、話をニュージーランドに戻しましょう。だいぶ渡航へのハードルが下がったとはいえ、以下の手続きは必要です。詳細と最新の情報は、ニュージーランド政府観光局のウェブサイトで確認していただくとして、事前に登録が必要なのは、この2つです。

1)NZ渡航者申告システム(New Zealand Traveller Declaration)のオンライン申請

ここに、ワクチンの接種証明書(英字のものが必要です)をアップロードします。慣れないことで戸惑いましたが、落ち着いて、時間をかけてやれば、なんとかなります! きちんと申告が完了すると、航空機搭乗前チェックインおよびNZ入国時に提示するための「トラベラー・パス」がQRコードで発行されます。

2)電子渡航認証(NZeTA)の取得と国際訪問者保護観光税の支払い)

ビザ免除システムです。アメリカのESTAのようなもの、といえば、わかりやすいかもしれません。有料で、PCではなく、スマホのアプリでアップしたほうがリーズナブルだったりします(PC 12NZドル、アプリ9NZドル)。さらに、国際訪問者保護観光税(35NZドル)の支払いが必要になります。一応、騙されていないか確認しましたが、これはコロナ以前から発生する費用らしいです(笑)。なお、NZeTAも観光税も2年間有効です。

さて、渡航準備を終えて、いざ成田空港へ。……久しぶりの成田空港、驚くべきことがたくさんありました。まず、空港はすいていて、お店がほとんど空いていないのです! ラウンジさえ、しまっているところ、間引き営業しているところが多々。飛行機が減便している影響でしょう。レストランが開いていないので、コンビニが大繁盛していました。7月のはじめにも別件で成田空港を利用しましたが、同じ状況でした。コロナ前の、猥雑とした成田が今では懐かしいです……!

なお、今回はニュージーランド航空を利用。成田空港第一ターミナルから渡航しました。いい意味で驚いたのは、出国審査がすべて自動ゲートになっていたことです(日本のパスポートの場合)。写真が写っているページを読み取らせれば、拍子抜けするくらい、すぐに出国です! いやあ時代は変化していますねぇ。

いざ、オークランドへ

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成田空港から、ニュージーランドの最大の都市、オークランドまでは直行便で約11時間。国際情勢の影響は受けていません。通常のフライト時間です。この後、筆者は別件でヨーロッパに行ったのですが、ヨーロッパ便は、ロシアの上空を通らない迂回ルートをとっていて、直行便でも平時以上に時間がかかります。快適なフライトだったエアラインについては、また改めてご紹介しますが、この時期、ロシアを通らない旅先を選ぶのはありだな、と思った次第です。

さて、ニュージーランドに到着するやいなや、ドキドキしながら、スマホの「トラベラー・パス」を表示させます。こちらをピッと読み込んでもらい、無事、入国と相成りました。

隔離も必要ありません。ただし、到着時に、RATキットが渡されます(というか、山積みになっている中から勝手に取っていくシステム(笑))。これを使い、到着日と到着後5~6日目に検査し、結果を報告しなければいけません。検査が必要なタイミングでメールが送られてくるので、そのメールにあるリンクをクリックし、質問に答えるかたちで入力していきます。これは簡単でした! なお、キットは、予備を含め、1人3つ、配布されます。余った分は日本に持ち帰り、別の機会に利用しました(笑)。

そうそう、これはコロナ禍とは関係ありませんが、ニュージーランドは食品の持ち込みが厳しい国として有名。とはいえ、正直に申告すれば持ち込めるものも多いのです。入国カードの「食品の持ち込み欄(Any food)」で「Yes」を選択し、税関職員に、食品の実物を見せ、説明する流れとなります。何が持ち込めて、何が持ち込めないかは、事前に確認が必要です。ニュージーランドは、農業国。おおざっぱに言うと、持ち込めるかどうかは、ニュージーランドの農業に害を与える可能性があるものは持ち込めません。たとえば、カップラーメンやお菓子などはOK。ただし、機内食で残したチーズなどはNGです。

では、次に日本への帰国編です。こちらは、厚生労働省のホームページに詳細に記載されているので、簡単にすませますが、実際に体験し、気づいたこと、重要に感じたことを中心にお伝えしますね。

日本入国には陰性証明が必要

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まず、もっとも大切なことを(笑)。ニュージーランドやアメリカでは不要になった、「出国前の新型コロナウイルスの陰性証明」は、日本入国時には必要です! 具体的には、出国の72時間以内にPCR検査を受け、必須項目が記載された陰性証明を取得しなければなりません。慣れない旅先で、PCR検査を受けられる場所を探すのは、なかなか骨の折れる作業。渡航前に目星をつけておくと安心です。また、デスティネーションによっては、旅行会社の海外支店で手配してもらうこともできます。

そして、忘れちゃいけません! 帰国に際し、入国者健康居所確認アプリ「MySOS」のダウンロードが必要です。航空会社にもよりますが、これをダウンロードしていないと、日本を最終目的地とする飛行機に搭乗させてくれないケースもあります(ヨーロッパの某航空会社には、提示したら、「なにこれ?」と笑われましたが)。

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この「MySOS」に必要項目を入力し、ワクチンの接種証明や現地で受けたPCRの陰性証明をアップロードします。この登録内容を「検疫手続確認センター」が確認。審査が完了すると、画面が赤色から青色に変わります(滞在していた国により、青・黄・赤の3つに分類されます。ニュージーランドの場合は青)。

日本入国は意外とスムーズです!

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これ、青に変わると、なかなかうれしいものです(笑)。日本の水際対策は、6月1日から緩和されていて、アプリが青を示していれば、入国は思った以上にスムーズ。水戸黄門の印籠のように青い画面を自慢げに見せれば、ずんずん進んでいけます。抗原検査や、待機は必要ありません。ただし、歩かされる距離は長いです(笑)。

6月1日以前は、3時間待ちやら5時間待ちやらといった話も漏れ聞こえてきましたが、6月上旬に入国した筆者は、降機し、検疫、入国審査、荷物の受け取りをすませ、税関を抜けるまで1時間かかりませんでした。同じ時間に到着した便が少なかったということもありますが、以前のように、何時間もかかるということはなかったですよ。

なお、「MySOS」は前述のとおりスマホのアプリ。「これって、スマホを持っていない人のこと、考えてないよね~」と不思議に思っていたのですが、そういった苦情が多かったのでしょう(笑)。7月8日からは、PC等の端末も含めての申請が可能な「MySOS Web」が導入されています。

水際対策緩和後の海外旅行。まだまだ「今までと同じ」と言える状況ではありませんが、想像以上にスムーズでしたよ!

取材協力:ニュージーランド政府観光局
[All photos by kelly]

 

 

PROFILE

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kelly ライター

出版社勤務を経て、現在は都内でフリーライターとして活動中。辛いものとお酒全般が好き。趣味はミュージカル観劇。年に数回、「自費研修」と称し、ニューヨークや韓国に観劇にでかけるのが生きがい。

出版社勤務を経て、現在は都内でフリーライターとして活動中。辛いものとお酒全般が好き。趣味はミュージカル観劇。年に数回、「自費研修」と称し、ニューヨークや韓国に観劇にでかけるのが生きがい。

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