今さら聞けない! 浦島太郎とは?
浦島太郎は、室町時代に作られた『御伽草子 (おとぎぞうし) 』23編のひとつの物語に登場する伝説上の人物です。
海辺で子どもたちにいじめられていた亀を浦島太郎が助けたところ、亀はお礼として、浦島太郎を海中の竜宮城に招きます。竜宮城で乙姫らに歓迎され、楽しい時間を過ごした浦島太郎は、3日後に帰郷。しかし、いざ帰郷してみると地上では、はるかに長い歳月が過ぎていたのです。
そして、悲しみに暮れた浦島太郎は、竜宮城を去る際に「開けるな」といわれて渡された玉手箱を開けてしまいます。すると、白煙が立ち上り、浦島太郎は一瞬にして白髪のお爺さんになってしまうのです。
……ここまでは、みなさんもよくご存じのお話だと思いますが、実は浦島太郎の物語にはハッピーエンドが用意されています。
浦島太郎がお爺さんになった後、鶴と化し、亀と化した乙姫と再会し、夫婦の明神になるのです。
「荘内半島」に残る浦島太郎伝説スポットや社など
おとぎ話「浦島太郎」伝説の舞台とされている荘内半島では、荘内半島と粟島、志々島の総称をかつては「浦島」と呼んだほか、下記のような浦島太郎伝説にまつわるスポットや社などが残っています。
【スポット】
- 生里・・・太郎が生まれた里
- 糸の越・・・太郎が釣り糸を持って通った場所
- 鴨の越・・・太郎が亀を助けた浜辺
- 箱・・・玉手箱を開けた場所
- 紫雲出山・・・玉手箱から出た煙が紫の雲となってかかった山
- 仁老浜・・・仁義深い老人となった太郎が余生を過ごした場所
- 積・・・太郎が竜宮城から宝物を積んで帰り着いた場所
- 室浜・・・太郎が若さを失わないまま、しばらく暮らした場所
このように一覧で見ると、浦島太郎に関連している名称が多く、面白いですね。
【社や石など】
- 浦島公園・・・浦島太郎が玉手箱を開けた場所とされ、この里に太郎親子の墓が祀られている
- 紫雲出山・・・浦島太郎が玉手箱を開けた際、立ち昇った白煙が紫の雲となりこの山にかかったといわれていて、山頂付近には浦島太郎を祀る竜王社がある
- 丸山島・・・鴨の越の海岸にある島。浦島太郎が亀を助けた場所とされていて、島内には竜王宮がある
- 糸之越・・・浦島太郎が釣りをしていたとされる場所で、浦島太郎が休んだ越掛石がある
これだけ多くの浦島太郎伝説にまつわるスポットがある半島は珍しいのではないでしょうか。本当にこの地に浦島太郎が存在したのでは? と思わずにはいられませんね。
住所:香川県三豊市詫間町
電話:0875-56-5880(三豊市観光交流局)
交通アクセス:JR「詫間駅」から車で約20分、さぬき豊中ICより車で約40分
公式サイト:https://www.my-kagawa.jp/point/133/
浦島太郎は複数存在した!? 「浦島太郎伝説」ミステリー
丸山島
続いて浦島太郎伝説のミステリーともいえる雑学をご紹介します。
- 浦島太郎が最初に登場したのは、日本書紀なかの一節で、そこには「浦島が蓬莱(仙人の住む場所)へと行った」と書かれている
- 浦島太郎の物語は時を経て変わっていき、現在の恋愛ストーリーになった
- 浦島太郎は全国各地に複数存在した!?(横浜市・丹後地方など)
- 南太平洋諸島にも類似の伝承がある
浦島太郎の物語を現代風にたとえると、人気の“異世界もの”になりそうですね。
また、個人的には浦島太郎の物語から得られる教えは、「善行は返ってくる」「調子に乗りすぎるとバチが当たる」「約束は破ってはいけない」だと思いました。
まるでウユニ塩湖のような写真が撮れると話題! 「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」
荘内半島に南に約1km続く海水浴場「父母ヶ浜」。潮が引いた干潮時の夕暮れは、ボリビアのウユニ塩湖のような写真が撮れると話題になっています。2018年、じゃらんの「夕日絶景ランキング」で全国1位に! ある一枚の写真をきっかけに国内外からたくさんの人が訪れるようになったそうです。
父母ヶ浜には、干潮と夕暮れが重なる時間を狙って訪れるのがベスト。「瀬戸の夕凪」と呼ばれる夕暮れ時は、比較的風が止む時間帯でもあるため、水面が波立たず、キレイな写真が撮影できます。
「父母ヶ浜 絶景フォト撮影プラン」も用意されているため、写真撮影が苦手という方も楽しめそうですね。
住所:香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3
電話:0875-56-5880(三豊市観光交流局)
交通アクセス:JR「詫間駅」からコミニティバス仁尾線「父母ヶ浜」で下車、徒歩すぐ
※日曜日・祝日(振替休日)はコミニティバスは運休ですので、土日祝限定の観光周遊バス「ハーツシャトル」、毎日運行の乗り合いタクシー「Mobi」などをご利用ください。
公式HP:https://www.mitoyo-kanko.com/chichibugahama/
【参考】TBS/誰もが知る昔話「浦島太郎」の、”本来のストーリー”は全然違う話だった⁉︎
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