クイーン・エリザベスの食事はどんなものが楽しめる?

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クイーン・エリザベスのクルーズ料金には、基本的に宿泊やアフタヌーン・ティーを含む食事、エンターテインメントが含まれています。料金に関しては、以下の記事で詳しく触れているので、ぜひ読んでみてくださいね。
食事に関しては、料金に含まれた範囲内で楽しめるものと、別途料金が必要となるレストランがあります。せっかくのクルーズ旅行なので、テーマを設けたガラ・イブニング(特別な夜のパーティー)の日にはドレスアップして、特別なディナーを楽しみたいところ。
スコーンは必食!クイーンズ・ルームでのアフタヌーン・ティー
クイーン・エリザベスのハイライトのひとつがアフタヌーン・ティーです。シャンデリアが煌めくクイーンズ・ルームで楽しむアフタヌーン・ティーは格別。毎日15時から始まり、白い手袋をはめたウェイターが列をなして入場する様子も必見です。
出航した翌日のアフタヌーン・ティーは特に混み合います。14時を過ぎたころからゲストが集まり、14時30分ごろにはもう満席に。15時には着席できなかった人たちの行列までできていました(!)。
席に着くと、ウェイターが紅茶を注ぎに来てくれて、その後にフィンガーサンドイッチやケーキなどが順に運ばれてきます。

最初に運ばれてくるフィンガーサンドイッチ

次に運ばれてくるケーキたち
食べたいものを選べるスタイルなのがいい! 最後に運ばれてくるのが、お待ちかねのスコーンです。

レーズンが入ったものとプレーンのスコーン
おいしいと評判のこのスコーンをとても楽しみにしていたのですが、まさに期待を裏切らないおいしさ。表面はサクッと、中はふんわり食感。鼻に抜けていく芳醇なバターの香りがたまりません。
クロテッドクリームとストロベリージャムとの相性も抜群で、このスコーンの味を恋しく思い出す日々です。もっと何回も食べればよかった(笑)。
スコーンを食べるときにだいたい話題としてあがるのが、クロテッドクリームとジャム、どっちが先? 問題。エリザベス女王は、ジャムを先につけて食べるコーンウォール流だったといわれています。
両方の食べ方を試してみると、ジャムを先に塗って食べるほうがクロテッドクリームの濃厚さがより際立ち、滑らかな食感が楽しめるように感じました。ぜひ両方の食べ方をお試しあれ。
英国らしい雰囲気が素敵「ゴールデン・ライオン」
ゴールデン・ライオンでは、フィッシュ&チップスやパイなど、イギリスらしいパブ料理が楽しめます。カジュアルな雰囲気で、ランチや軽食にもピッタリ。夜にはときに船内アクティビティの演奏などを楽しみながら、お酒を嗜む大人の時間を過ごすのもよきです(アルコールは有料)。

キュナードオリジナルのクラフトビール3種すべてを楽しめるテイスティングセット($7.5)、フィッシュアンドチップス、ソーセージなど
キュナードオリジナルのクラフトビールは、船内のショップで買うこともできます。
伝統的な英国スタイル「ブリタニア・レストラン」

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スタンダード客室のゲストが利用できるメインダイニングが「ブリタニア・レストラン」です。クイーン・エリザベスのメインダイニングは、宿泊するお部屋のグレードによって、メインダイニングも異なります。
ブリタニア・レストランは、広くて華やかなダイニングホール。伝統的な英国スタイルの朝食、昼食、夕食(コース料理)が楽しめます。筆者は乗船中、朝食と夕食をいただきました。
朝食
ジュースは、オレンジ、グレープフルーツ、クランベリー、アップル、パイナップル、トマト、本日のスムージーの中からチョイス。スタッフがトレイに焼きたてのパンをのせて席にやって来るので、好きなものを選びます。

写真左上から時計回りに アボカド・トースト、作りたてバターミルク・パンケーキ、キュナード特製朝食プレート、エッグ・ベネディクト
メインディッシュから4つを選び、5人でシェアしました。
フルーツのコンポートも注文。ヨーグルトや温製・冷製シリアル、コンチネンタル・プレートなどもあります。
夕食
Black&Whiteのテーマが設けられたガラ・イブニングの日には、ドレスアップしてディナーを楽しみました! ブリタニア・レストランでは、基本的にスマートアタイアのドレスコードがあり、ガラ・イブニングの際は男性はタキシード、女性はドレスなどフォーマルな装いが必要です。
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TABIZINE
またたびくんドレスコード「スマートアタイア」とは?
男性はスマートなパンツにシャツとジャケット(ネクタイはなしでもOK)、女性はブラウスとスカート、またはスタイリッシュなパンツやワンピースを着用するようにしよう
コースメニューの前菜、サラダ、スープ、主菜、デザートの中から好きなものを選んで注文できます。必ず1品ずつオーダーする必要はなく、好きなものだけ頼めるのがいい。筆者は前菜以外をそれぞれ1品ずつ注文しました。

【サラダ】ズッキーニのグリル

【スープ】牛テールスープ

【主菜】鴨胸肉の北京風マリネ

【デザート】チョコレート・ブラウニー
カジュアルに楽しめる「リド・レストラン」
リド・レストランは、ビュッフェ形式のカジュアルレストランで、朝食・昼食・夕食と時間帯によって異なる料理が並びます。「今日はどんな料理が並んでいるのかな~」と毎日チェックしてみるのも楽しいですよ。
ガッツリ食べたいときも、ちょっと軽めにしたいときも、ビュッフェだからこそ量を調整できて助かります。多国籍なメニューや軽食、デザートまでそろっているのが魅力的。コーヒーやジュースなどのドリンクはいつでも気軽に楽しめるので、筆者はドリンク片手にPC開きながら仕事することもありました。
さらに、隠れた人気メニューのひとつがピザ! リド・レストランには専用のピザコーナーがあり、具のトッピングを選ぶなどカスタマイズも可能。その場で焼かれたできたてのピザを味わうことができるのがうれしいです。
レストラン横の屋外プールサイドにも持ち出しOKなので、海風にあたりながらピザをほおばる、なんてこともできます。
リド・レストランは、ドレスコードもカジュアルでよいので、「今日の夕食は軽装で気軽に済ませたいな」というときにも、肩肘張らず利用できるのがいいですね。
プールサイドでハンバーガーランチ
リド・グリルでは、ハンバーガーやサンドイッチ、ホットドッグなどをオーダーして、プールサイドで食べることができます。これが天気のよい日のランチにピッタリ!

ザ・パビリオン・バーガー。付け合わせはフライドポテトのほかにオニオンリングもある
特に朝食のルームサービスが超便利!
身支度を整えて朝食へ向かうのが億劫な朝には、ルームサービスが便利です。ターンダウンの際に朝食のルームサービス希望用紙が置かれてあるので、食べたいものにチェックを入れ、深夜1時までにドアノブに掛けておきます。

ターンダウン時に用意される、翌日の船内エンターテインメントやアクティビティ情報が載っているデイリー・プログラム、朝食ルームサービスの記入用紙、チョコレート2つ
そうすると、翌朝の希望時間にスタッフが食事を届けてくれるのです。朝食以外にも軽食や夕食、夜食なども注文できます(2025年6月より有料)。
リドテーマレストランで各国の料理も味わえる
インド料理やインドネシア料理などのアジア料理のほかイタリア料理など現地の味を楽しめる、テーマを設けたレストランも追加料金で利用できます。筆者はインド料理(コリアンダー)を予約。

前菜。ブラックタイガーのタンドリー風味、カレー風味のラム肉ロール、鶏むね肉のスパイスグリルほか

メインのカレーは、バターチキンカレーを選択。ナンで食べられるのがうれしい

「クルフィ」というインドのアイスクリーム
デザートで食べたインドのアイスクリームは初体験。しゃくしゃくとしたミルクアイスのような食感で、スパイスが入っているので濃厚でありながらさっぱりさもある、不思議なおいしさでした。
ステーキハウス・アット・ザ・ベランダで特別なディナー

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ステーキハウス・アット・ザ・ベランダは、追加料金が必要となるスペシャリティレストランで、エレガントな雰囲気のなかステーキやシーフードが楽しめます。クルーズ最終日など、特別なディナーを楽しみたいときにおすすめ。

最初に運ばれてきたパンが可愛い
思ったより大きめサイズだったクラムチャウダー。これがとてもおいしく、あっという間に完食しました。
この日は思いのほかいろいろと食べてしまい、あまりお腹がすいていなかったこともあり、一番グラム数が少ない170gのフィレステーキをチョイス。なんと55日以上もウェットエイジング(熟成)したアパディーン・ブラック牛です。

ワイルドストロベリーのパブロバ(メレンゲ菓子)
これまた想像より大きかったデザートのパブロバもしっかりいただいて、ディナーは終了。翌日は下船日で最後のディナーだったので、名残惜しくセンチメンタルな気分でレストランを後にしました。
リドテーマレストランやステーキハウス・アット・ザ・ベランダなどのスペシャリティレストランは、乗船前にマイキュナード(予約済みの人が利用できる専用のオンラインサイト)から予約すると船内料金から10%割引に。さらにスペシャリティ・レストランを複数予約すると、2回目以降は10%のリピート割引が適用されます。
気軽にジンカクテルを一杯「ミッドシップス・バー」
クイーン・エリザベスに乗船したら、キュナードオリジナルの特別なお酒も嗜みたいところ。気軽に立ち寄れるミッドシップス・バーでは、プレミアムジンとワールドクラスのシャンパンが豊富にそろっています。ディナーのあとに軽く一杯楽しむのもよし。

写真左から キュナード4クイーンズ・ジン クイーン・メリー2・エディションクイーン/クイーン・エリザベス・エディション/クイーン・アン・エディション 各$7
キュナードが所有する客船クイーン・エリザベスのほか、クイーン・アン、クイーン・メリー2、クイーン・ヴィクトリアにちなんだ「キュナード4クイーンズ・ジン」があるのですが、それぞれのジンを使ったカクテルが味わえます。

キュナード4クイーンズ・ジン 単品のほか、ミニボトルセットも買える
ゆったりとお酒と会話を楽しめる「コモドアー・クラブ」
キュナードの最上位の船長に与えられる特別な称号「コモドアー」をイメージして作られたバーは、ゆったりとお酒を楽しむことができます。ここで楽しむべきなのは、称号を受けた7人のコモドアー(提督)からインスピレーションを受けて作られたカクテル。

コモドアーをイメージしたカクテル 各$16
映画「タイタニック」に大きな影響を受けた筆者は、タイタニック沈没の際、助けに向かったカルパチアの船長アーサー・ロストロン氏をイメージしたカクテルを迷いなく選びました(写真右)。
クイーン・エリザベスは食の選択肢も文句なし!
クイーン・エリザベスには、伝統と格式あるメインダイニングでのコース料理から、カジュアルに楽しめるビュッフェやパブ料理、そしてクルーズのハイライトである優雅なアフタヌーン・ティーまで、実にさまざまな食の体験が詰まっています。
追加料金で楽しめるスペシャリティレストランや、プールサイドでの気軽なランチ、さらにはお部屋でくつろぎながら味わうルームサービスなど、その日の気分やシーンに合わせて選べるのもクルーズ旅行の醍醐味。
船上で楽しめる食事が充実しているからこそ、できるだけいろいろ食べたい欲張りさんは、お腹の具合とも相談しつつ計画的に楽しむことをおすすめします!
©︎Chika
取材協力:キュナード