長門市の景勝地・波の橋立
山口県が発祥!観光におすすめのスポットも
ユニクロ
ユニクロ 世田谷千歳台店
日本発の世界的ブランド「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングは、1949年に宇部市にメンズショップ「小郡商事」を創業したのが原点です。1963年に法人化し、1984にはユニクロ第1号店を広島市に出店。
翌1985年には、現在のスタイルにつながる初のロードサイド店舗を出店しました。1991年に社名を「ファーストリテイリング」に変更し、1994年には「フリース1,900円」が大ヒット。シンプルで高品質な服を手ごろな価格で提供するユニクロは、日本のファッション市場に新たな価値観をもたらしました。
その勢いのまま2001年にはロンドンに初の海外店舗を出店し、以降アジア・欧米へと展開。創業の地・宇部から始まった小さな衣料店は、今や日本を代表するグローバルブランドへと進化を遂げています。
ユニクロ誕生の原点となった「小郡商事」のあった宇部中央銀天街は今も残り、昔ながらのどこか懐かしい雰囲気です。気になる方はぜひ訪れてみてくださいね。
クリスマス
山口サビエル記念聖堂
山口市は、日本におけるクリスマス文化の発祥の地とされています。室町時代、第31代当主・大内義隆がフランシスコ・サビエルの布教を受け入れ、1552年に降誕祭(キリストの誕生を祝う儀式)が行われたことに由来します。
現在、山口市はこの歴史を「日本のクリスマスは山口から」という合言葉で受け継ぎ、毎年12月には市内各地で「クリスマス市」を開催。市中心部の亀山公園や山口サビエル記念聖堂周辺は、ライトアップなどが行われ、幻想的な雰囲気に包まれます。
ふぐの調理免許
ふぐ刺し
ふぐは縄文時代の貝塚からも食べられた痕跡がある一方、強い毒性のため多くの人命が失われてきました。そのため、豊臣秀吉は「河豚食禁止令」を出し、全国的にふぐの摂取が禁じられました。
しかし明治時代、初代総理大臣・伊藤博文がそのおいしさに感動し、1888年に山口県でのみ「ふぐ食」を解禁。以来、下関を中心に「山口といえばふぐ」という文化が定着します。
そして1981年、山口県の県条例「ふぐの処理の規制に関する条例」が制定され、学科・実技試験を通じて有毒部位の除去や魚種識別の技術を持つ者だけが免許を取得できる仕組みがつくられました。
山口県でふぐを味わうのなら、ふぐ料理公認第一号店「下関春帆楼 本店」がおすすめです。フルコースをはじめ、会席やしゃぶしゃぶなど、予算や好みに合わせてメニューを選べます。
瓦そば
瓦そば
山口県のソウルフードとして全国的に知られる「瓦そば」の発祥地は、川棚温泉です。発祥のきっかけは、1877年に起きた西南戦争で、兵士たちが瓦の上で肉や野草を焼いて食べたというエピソード。
川棚温泉の「元祖瓦そば たかせ」を創業した高瀬慎一氏は、この話からヒントを得て、熱した瓦の上に茶そばを盛り付け、牛肉や錦糸卵、ネギなどを添える独自のスタイルを考案しました。
その見た目のユニークさも手伝って評判を呼び、現在では「山口県を代表する麺料理」として県内外で広く愛されています。
瓦そば発祥の店「元祖瓦そば たかせ 川棚本館」は現在も営業中です。歴史を感じる佇まいの中で、宇治抹茶が練りこまれた茶そばを使った上品な味わいの瓦そばを堪能してみてくださいね。
内閣総理大臣
伊藤博文の銅像
日本の初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文は、1841年に現在の光市(旧・周防熊毛郡束荷村)で生まれました。幼い頃は林家の長男として育ち、のちに伊藤家へ養子入りして伊藤姓を名乗ります。
明治維新期には欧米視察を経て、憲法草案の策定など新政府の中心として活躍。1885年には、日本で初めて内閣総理大臣に就任しました。
伊藤博文の生涯に触れたいなら、14歳から青年期にかけて暮らした「伊藤博文旧宅」へ。建物は外観見学が中心ですが、敷地内には萩焼で作られた等身大の陶像や、東京から移築された別邸の一部もあり、当時の暮らしぶりを感じられます。
黄色いガードレール
黄色いガードレール
山口県でよく見かける「黄色いガードレール」の発祥は、1963年の国民体育大会開催にさかのぼります。山の緑に映え視認性が高いことから、景観整備の一環として県管理道路のガードレールを県特産の夏みかんの色に統一。
その後、市道に移管された区間でも黄色が引き継がれ、現在では県内の県道や市道で広く見られる風景となっています。
黄色いガードレールは、主に県管理道路(国道の一部や県道)に取り付けられているそうです。山口県を訪れた際には、黄色いガードレールを探してみてくださいね。
山口は文化の原点と挑戦の舞台
文化と挑戦が息づく山口県。宇部の小郡商事に始まるユニクロ、日本におけるクリスマス文化の発祥とされる山口市の降誕祭、下関のふぐ文化、川棚温泉発祥のユニークな麺料理「瓦そば」、そして1963年に始まった黄色いガードレールなど、暮らしや文化に根付くさまざまな始まりが見られます。歴史の現場や伝統の味、街の景観を辿れば、山口の魅力と原点に触れられるでしょう。
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