「カッパドキア」(Cappadocia)という場所をご存知でしょうか。トルコ南東の内陸部にある広大な地域を指し、トルコ観光の重要な拠点でもあります。
カッパドキア観光の見どころは、何といっても奇岩群! まるでSFのような世界観です。異星に降り立ったかのような気分になりますね。この地域の火山が活発に噴火していた頃に噴出した溶岩流が凝固して層を重ね、更には長年の風雨や川の浸食でこのような不可思議なカタチを創り出したそう。
この奇岩群を熱気球に乗って上空から見下ろすのも、カッパドキアにおける人気のアクティビティのひとつです。そしてつい最近、同じくカッパドキアのこの奇岩群を生かした壮大な新名物が誕生したのでご紹介したいと思います。
ゼルヴェ野外博物館の新アトラクション
その新名物の舞台となるのは、ゼルヴェ野外博物館(Zelve Valley Open Air Museum)。博物館といっても広大な広大な谷そのものであり、かつて人々が住んでいた岩窟住居の遺跡です。地震や風雨の浸食で1950年代に住人はすべて移住してしまったそうですが、今では野外博物館として公開されています。イスラム教徒とキリスト教徒が同時に共存していた貴重な歴史的ポイントでもあり、先人たちの生活が垣間見られる興味深い遺跡でもあります。
ですが、この野外博物館がオープンしたのは1967年なので、ここそのものが「新名物」ということではありません。実は、この野外博物館で行われるナイトショーがその新しいアクティビティなのです。
(C) Zelve Mapping
暗闇の中の奇岩群に浮き上がる映像。そう、なんとこの奇岩を広大なスクリーンとして使い、音と3D映像を駆使したスペクタクルショーが繰り広げられるのです。
(C) Zelve Mapping
(C) Zelve Mapping
1万2千平方メートルもある広大なスクリーンに映像を映し出すために、14ものプロジェクターを150m以上離れた場所から駆使しているのだとか。
【YouTube】Zelve Mapping Tanitim
全30分のプログラムの中で、古代から近現代に至るカッパドキアの歴史と変化を、壮大な音楽と映像で魅せてくれます。動画からも魅力は伝わりますが、現場で見たらすごい迫力なんでしょうね!
10年の歳月をかけた一大スペクタクルショー
「ゼルヴェ・マッピング」(Zelve Mapping)と名付けられたこのナイトショーは2016年2月にスタートしたばかりですが、なんと10年以上もの時間をかけて作り上げられた壮大なプロジェクトでもあるのだとか。確かにスクリーンがあれだけ大きいと、取り組む課題も多そうですからね。
(C) Zelve Mapping
このゼルヴェ・マッピングは毎日、日暮れとともにスタート。上映時間は30分ですが、観客数が多い場合は一晩に2回上映することもあるそう。チケットはゼルヴェ野外博物館のチケット・オフィスでの事前購入で、1人あたり100トルコリラ(2016年5月現在約3700円)。
そして「雨の日は中止でしょうか?」というTABIZINEの質問に対し、「どんな天候でも決行します!」という心強い返事をいただけました。お天気は、あまり気にしなくても良さそうです。
(C) Zelve Mapping
カッパドキアの魅力を余すところなく体験できるこの新名物、トルコ旅行の際は旅のプランに取り入れてみてはいかがでしょうか。
※2016年6月現在、トルコは地域により外務省より渡航注意が出ております。渡航検討の際は、必ずご確認ください。
[Photos by Shutterstock.com]
[Zelve Mapping]
[Mapping a Valley with Earth’s 5-Billion Year Journey]
[Revolution of Topography CAPPADOCIA_Epic History of Humanity_A/V Performance Mountain_Open Air Museum]
[ZELVE OPEN AIR MUSEUM]