1989年オープン「茶亭 羽當」
渋谷駅からすぐ近く、宮益坂の裏手でミヤシタパークと渋谷ヒカリエの間に佇む創業33年の喫茶店「茶亭 羽當」。メディアでもよく紹介され、コーヒー好きが通うという有名な喫茶店です。レトロな外観と店名の書体。扉を開ける時点から心躍ります!
大小のテーブル席に長いカウンター席。ステンドグラスや大きな古時計などアンティークの家具や絵画に囲まれて、どこを眺めても美術館のような楽しさと落ち着きのある雰囲気。店内奥が喫煙所になっているようでした。
カウンター席の前、珈琲のカップとソーサーが何客も飾られた光景には、思わず溜息がもれてしまいます。バリスタさんがお客さんのイメージに合わせて珈琲カップを選んでくれて、目の前で丁寧に珈琲を淹れて香りが立ち、特別なひとときの始まり始まり……。なんと、お客さんも希望のカップを選べます!
珈琲、紅茶、ジュースまで充実メニュー
各テーブルにあるメニューは、写真はなく文字だけで大変シンプル。達筆で読みやすいです!
「羽當オリジナルブレンド」をはじめ、「ブラジルサントス」や「コロンビアスプレモ」などの炭火焙煎珈琲に、時期により限定の珈琲豆も入荷しているよう。「カフェ・オ・レ」や「カフェ・ショコラ」などのアレンジ珈琲に、紅茶やフルーツジュースまで本格的(900円〜)。
頂いたのは「羽當オリジナルブレンド」(900円・税込)。自然と顔を近づけて引き込まれる奥深い香り……。酸味と苦味がバランスがよく、時間をかけて味わいたくなる深い大人な1杯です。
バリスタさんが選んで下さったカップにも特別感を感じて、これもささやかな喜びに。少しお安くおかわりできて、お店の雰囲気も相まって時間を忘れて過ごしてしまいそう。
珈琲に合う自家製スイーツ
フードメニューは「バタートースト」や「クロックムッシュ」とお食事系が数種類。名物の「シフォンケーキ(メープル・抹茶・黒糖・紅茶・シナモン・オレンジ・バナナ)」、「チーズケーキ(ベークドチーズ・レアチーズ)」や「かぼちゃプリン」と、珈琲のお供に合わせたいものばかり(600円~)。
前日から仕込み、朝からカウンターで仕上げて、店内には生クリームを泡立てる音が、チャッチャッチャと心地よく響いていました。その中で人気のスイーツTOP3を頂きました!
第3位「かぼちゃプリン」
人気第3位は「かぼちゃプリン」(600円・税込)。カットタイプのプリンにカラメルソースが染みこんで、生クリームをポンっとトッピング。
フォークがすーっと入るプリンは固めで、裏ごししたかぼちゃのざらつきを感じるほど濃厚。珈琲のようにほろ苦いカラメルソースがたまりません!
泡立てすぎないとろ〜っとした生クリームが、ミルキーな甘みを足しています。かぼちゃ・カラメル・生クリームのそれぞれが強調しつつも調和し、一口ごとを堪能する大人味。
第2位「レアチーズケーキ」
ベークドチーズケーキも人気ですが、第2位は「レアチーズケーキ」(600円・税込)。ケーキ部分が見えないほど、生クリームとブルーベリーソースがたっぷり。レアチーズケーキは口当たりなめらかで、酸味が強すぎないスッキリとしたチーズ感。
片面にはしっとりとしたビスケット生地を添え、ブルーベリーソースは酸味も甘みもまろやかで、レアチーズと優しく絡む飽きない味わいです。
生クリームを足すと贅沢感が増して、1個でフルーティーとクリーミーの両方が楽しい。珈琲や紅茶とも相性よく、幅広く愛され続けていることに納得!
第1位「シフォンケーキ(メープル)」
人気のシフォンケーキの中、群を抜いた人気1位は「シフォンケーキ(メープル)」(600円・税込)。お皿いっぱいの大きな分厚いシフォンケーキ。ふわぁっとメープルが香り、珈琲の香りも融合して至福に誘います。
雲のようにふわっと柔らかく、ぽわんと弾力もあり、キメ細かいシフォン生地。甘さ控えめで、生クリームがメープルの甘みを引き立てています。珈琲とシフォンケーキという“苦×甘”を交互に味わって、存分にお店の世界観を満喫しました。
喧騒を離れて非日常へ
次々と変化する渋谷の街の中で、ここだけ異空間のようにゆっくりと時が流れる喫茶店。すごく静かなBGM、珈琲を淹れる音、珈琲のよい香り、手作りのケーキ。目まぐるしい情報化社会で、このアナログな温もりにが嬉しいものでした。
●住所:東京都渋谷区渋谷1-15-19 二葉ビル 2F
●TEL:03-3400-9088
●営業時間:11:00~23:30(L.O.22:30)
●定休日:なし
●交通:「渋谷駅」20a出口から徒歩約1分
●Instagram:@hatou_coffee_shibuya
●食べログ(公式):https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13001169/
[all photos by kurisencho]