雁木に沿って並ぶ、界 アルプス
界 アルプスは、雪国のアーケード「雁木(がんぎ)」に沿って両側に客室や温泉棟が建ち並ぶ造りになっています。
一番奥には、大町温泉郷の守り神である泉獄寺というお寺が見え、趣のある雰囲気を味わえます。
訪れたこの日は、数日前に積もった雪と軒先のつららがまたよい感じ!雪国に来たなあと、これから待ち受ける滞在にワクワクと胸が高鳴りました。
和モダンでくつろげるご当地部屋
今回宿泊した部屋は、ご当地部屋(スタンダード和室)。部屋の鍵には、雷鳥をモチーフにしたキーホルダーがついていました。可愛い。
和モダンで落ち着いた雰囲気のお部屋です。テーブルの下が掘りごたつのような造りになっているので、座りやすいのもありがたい。各部屋にはデザインの異なる切り絵のアートワークが飾られています。こちらは、地元の切り絵作家、柳沢京子氏の作品。客室だけでなく、館内でもさまざまな彼女の作品を見ることができますよ。
アメニティは界オリジナルの風呂敷に包まれています。界の施設それぞれ、風呂敷の色が違うそう。全国にある界に泊まって、風呂敷を集めてみるのもいいですよね。次はどこの界に泊まろうか……そんなことを考えるのも、また楽しかったりします。
風呂敷なんてうまく使いこなせない!という人も大丈夫。アメニティには、風呂敷の包み方もイラスト付きで説明がついているので、誰でも簡単にバッグにすることができますよ。界 アルプスの前に、界 松本に宿泊していたので、各施設の風呂敷を使って作ってみました。ペットボトルカバーとドロップバッグです。これを機に、筆者も風呂敷をもっと活用したいなと思いました。
©Hoshino Resorts Inc.
各部屋には館内着として作務衣が用意されています。冬の寒さに備えて、はんてんも厚手タイプ。また、必ず用意されている足袋ソックスも厚手で、足裏にはすべり止め付きという、細かいところまで気配りが行き届いています。
お部屋で楽しめる切り絵体験
コロナ禍で、なるべく他の人と接触せずに何かを楽しみたい……。そんな人のために、界 アルプスでは信州の切り絵作家、柳沢京子氏の切り絵をお部屋で体験可能。箱に用意された切り絵セットの中に、必要なものがそろっているので、誰でも簡単にチャレンジできます。
いざやり始めると、思いのほかハマってしまい、しばし没頭。集中して何かをすることが心地よく、あっという間に完成させてしまいました!
額もセットで持ち帰ることができるので、旅のいい思い出にもなります。1日3セット限定で人気があるアクティビティなので、申し込みはお早めに。
温かい憩いの場所「囲炉裏」
界 アルプスには、その昔、信州での暮らしには欠かせなかった囲炉裏があります。
囲炉裏を初めて見る人も、昔おばあちゃんのお家で見たことがあるという人も、囲炉裏を囲んでおやきを食べたり、熱燗を楽しんだりしてみてはいかがでしょう。なんとなく、昔ならではのこの雰囲気が、心地よく感じられるはずです。囲炉裏の部屋に足を踏み入れると、囲炉裏名人が「どうぞ、どうぞ」と気さくに声をかけてくれます。
夜は、昔からある地元のお酒を熱燗にしてふるまってくれます。お酒を飲みながら囲炉裏を囲み、一緒になった人たちと他愛ない会話をしながら楽しく過ごしました。本来、囲炉裏は家族の団欒の場であったように、ここ界 アルプスの囲炉裏は、宿泊しているお客さんが集う憩いの場。居心地がよくて、つい長居してしまいますよ。
囲炉裏の後ろでは、小豆のよい香りに包まれながら、小豆のかいろを作ることもできます。
かまくらがモチーフ!名物の雪鍋
界 アルプスの夕食は、目でも楽しめる和会席。宝楽盛りは、信州の村の風景をイメージ。地元にゆかりのある食材が味わえます。
運ばれてきた名物雪鍋を前にすると、思わず「おお~!」と声に出してしまうほど、インパクトのあるビジュアル。これはそう、わたあめです。
このあと割り下を鍋に注ぐと、その様子はまさに“雪解け”。中には具が入っており、火が通れば食べごろです。
※名物雪鍋は、例年12月~5月に楽しめる期間限定メニュー
冬の時期は雪見風呂が最高
©Hoshino Resorts Inc.
界の楽しみのひとつは、なんといっても温泉。
この日、御影石の露天風呂からは、雪化粧した山々が見える雪見風呂でした。露天風呂から四季を感じる景色を楽しめるので、夜はもちろん、朝の露天風呂がおすすめです。
温泉に浸かった後は、湯上り処でほっとひと息ついてみては。しそりんご酢とそば茶を飲んで、水分補給も忘れずに。
清らかな朝の空気に包まれて
朝はちょっと早起きして、界がおすすめしている呼吸法を用いた現代湯治アルプス体操で身体を動かし、囲炉裏でおめざがゆをいただくこともできますよ。
フロント横のトラベルライブラリーでは、日の出時刻が書かれているので、そちらを参考に「朝焼けさんぽ」に出かけるのもおすすめです。
朝焼けさんぽマップを参考に、界 アルプスから徒歩で10分ほど歩いた場所にある、フォトスポットのひとつ鹿島大橋までやってきました。
だんだんと日が昇り、空や雲がピンク色に染まっていきます。早朝の爽やかさと、寒さによるひんやりとした空気がなんとも心地よい。眼前に広がる美しい朝焼けを見て、早起きして良かったなあとしみじみ感じました。冬の時期は雪が積もるので、足元はスノーブーツで、しっかりと防寒することをおすすめします。
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2月からはスタッフが作るというかまくらも登場するそう。かまくらと明かりが織りなす幻想的な景色を楽しむと同時に、かまくらの中で過ごすというレアな体験が味わえますよ。
囲炉裏を囲んで一緒になった人たちとお喋りしたり、都会ではあまり見ることができない雪景色を楽しんだりと、非日常感を味わえる温泉旅館「界 アルプス」。またここに戻ってきたいなと思えるような、第二の故郷のように感じられる場所でした。
住所:長野県大町市平2884-26
電話番号:界予約センター050-3134-8092(受付時間9:30~18:00)
公式サイト:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaialps/
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[Photos by Chika]