福岡県アンテナレストラン「麹町なだ万 福岡別邸」オープン!
「老舗はいつも新しい」。そんな社是を持つなだ万が新たな試みとしてオープンするのが、福岡県のアンテナレストラン「麹町なだ万 福岡別邸」です。
もともと「福扇華(ふくおか)」という名で2018年に開業した店を、なだ万が新たな運営事業者となり、「麹町なだ万 福岡別邸」として再オープンの運びとなりました。
福岡県産木材をふんだんに使用し、工芸品が展示された店内は落ち着いた雰囲気。品格を醸しつつも、温かみと親しみが感じられるところがうれしい。
そもそも「なだ万」とは?
「なだ万」という名前は聞いたことがあるけれど、お店で食事をしたことはない、詳しくは知らない、という人もいるかもしれません。
なだ万が創業したのは、江戸時代の天保元年1830年。実に190年以上の歴史があります。屋号は、創始者である灘屋萬助氏の名前に由来。
1986年には民間施設初となる東京サミット公式晩餐会が「なだ万本店 山茶花荘」で開催され、2005年の愛知万博では日本料理の代表として出店するなど、国内だけでなく世界各国の人々に日本料理を届けてきた老舗日本料理店です。
現在は国内外に33店舗のレストラン、46店舗の弁当・惣菜販売ブランドのなだ万厨房を展開しています。
https://www.nadaman.co.jp/
ランチ4,620円でこれはお値打ち!「福岡旬彩小箱」
本店でディナー懐石をいただけば、税込37,000円から、ランチでも税込27,000円からという高級店として知られるなだ万。
世界各国の国賓・VIP・政財界の人々に愛される、そんな老舗の本物の味を、ここ「麹町なだ万 福岡別邸」のランチなら税込4,620円で味わうことができるんです。それが今回ご紹介するおすすめランチコース「福岡旬彩小箱」。
小箱に美しく並んだ一品一品に、なだ万が長年の間に培った技術が詰まったなんとも贅沢なメニューです。
食材はできるかぎり「福岡県産」かつ「旬」の食材を取り入れたそう。彩り豊かな旬の味わいは、目にも舌にも幸福を運んでくれます。中でも筆者が特にうなったのが、スープ蒸しや煮浸しといった、なだ万ならではのだしが活きた菜です。
白菜の仲間である博多しろ菜の煮浸しは、品のよさこの上なし。「ほどよい」とはこういうことかと目から鱗の思いです。だしが絶妙にほどよいので、黄にらと福岡有明のりの風味が心地よく際立ちます。
洗練された「ほどよい」味付けは蒸物でも体現されています。美しく飾り切りされた人参も八女筍も、これ以上もこれ以下もない食感と風味でした。
そして驚いたのは人参の下にひっそり佇む馬鈴薯饅頭。素朴な味を想像して口に入れた瞬間、中から華やかな肉汁があふれびっくり。実は中には博多和牛のしぐれ煮が潜んでいたのです。渋い無地の着物の袖から華やかな襦袢がチラリと見えたときのような、ハッとするうれしい驚きでした。
博多和牛の上質な脂は、真綿のように舌を包み込み甘やかしてくれます。
さあ、次はいよいよなだ万の名物と言ってもいい茶碗蒸しです。
蓋を開けた瞬間、ふわっと立ち上るだしの香り。「ほどよい」量の青さが浮かぶ海苔餡。中にははかた地どりと福岡天然真鯛が入っています。
濃厚に艶めく黄身が特徴の朝倉輝黄卵を使用していることもあり、黄金色に輝いています。スプーンですくうと、まるでスープのようにとろける食感。黄金の泉のようです。
なだ万の茶碗蒸しは、オンラインストアやテイクアウトの「なだ万厨房」でも楽しめますが、やはりできたての食感と香り高さは別格。こちらをいただくためだけでも、お店に足を運ぶ価値はあると思ったほど印象深い一品でした。
福岡の元気つくし米を使って炊き上げられた、はかた地どりのかしわ飯。正直、ここまででかなりお腹がいっぱいになっていたのでご飯ものまで食べられるかなと心配だったのですが……まずはお味見、口にしたはかた地どりから炭火焼きの香りがぶわっと広がり、一気に食欲を復活させてしまいました。これはすごい。炭火の魔法!
締めのデザートは、白胡麻ブラマンジェ。博多あまおうと八女抹茶蜜が添えられています。
こちらは玉露テリーヌ。想像の5倍くらい濃厚な味わいで、思わずお土産として買って帰りたい! と思うほど唯一無二のおいしさでした。博多の「フランス菓子16区」の品だそうです。通販はないそうなので、今度福岡に行くときは絶対予約してお土産にしたいと思いました。
ディナーのおすすめは記念懐石「桐」
こちらはディナーのおすすめ懐石「桐」(税サ込14,520円)。先付・温物・造り・焼物・煮物・食事・止椀・香の物・デザートのコースです。
こちらもランチの「福岡旬彩小箱」同様、食材をできるかぎりバランスよく・おいしくいただけるようこだわって構成されています。
一度は体験したい、日本を代表する老舗の「本物の味」
美食の宝庫として知られる福岡と、日本を代表する和食の老舗として知られるなだ万。この2つの出会いから生まれる福岡のアンテナレストランのメニュー、今後も気になります。定期的に地域ごとのフェアを展開していく予定だそうなので、楽しみです。
「麹町なだ万 福岡別邸」のランチには、博多うどん・蒸籠かしわ飯・ごぼう天・小鉢・サラダ・茶碗蒸し・香の物・デザートがついた「博多ごぼう天うどん(税込1,650円)」などさらにリーズナブルなメニューもあり、気軽に老舗の味を体験できるお店として人気が出そうです。
福岡の地酒も豊富にそろっているので、美酒美食を満喫したい人、食通の人の接待などでもおすすめですよ。
東京都千代田区麹町 1-12-1 住友不動産ふくおか半蔵門ビル1階
予約・問い合わせ:03-6380-8421
通常営業時間:
昼食 11:30~14:30 (L.O. 13:30)
夕食 17:00~21:30 (L.O. 20:00)
*状況に応じて営業時間が異なります。
休業日:日・祝(その他・お盆・年末年始)
HP:https://www.nadaman.co.jp/restaurant/kojimachi/
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。
[Photos by TABIZINE編集部]