【実はこれが日本一】「日本一小さな公園」は離島の有志が1万円で手作りした

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Mar 14th, 2023

日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、名称に「日本一」が付く離島の公園を紹介します。

日本一小さな公園1(長崎県西海市)
画像:(一社)長崎県観光連盟
 


 

公園内にはベンチとヤシ科のシュロの木だけ

日本一小さな公園(長崎県西海市)3
画像:(一社)長崎県観光連盟

TABIZINEでは今まで、さまざまな日本一を紹介してきました。それらの日本一は、広さだとか高さだとか、何らかの点において正真正銘日本一を誇っていました。

しかし、今回の連載は、ちょっと変わり種。「日本一」を自称するスポットを紹介します。長崎県西海市にある「日本一小さい公園」です。

「日本一小さい公園」は固有名詞です。例えば、有栖川宮記念公園の「有栖川宮記念」の部分が「日本一」なのですね。

そもそも、長崎県の西海市とは、長崎市の北側に延びる西彼杵(にしそのぎ)半島の先端にある自治体です。市内の西岸には島が点在していて、その中でも比較的大きな松島(島を1周する県道の距離は9kmほど)の西岸に「日本一小さい公園」は存在します。

「日本一小さい」と自称するくらいですから、実際に小さな公園です。柵で区切られた公園内にはベンチと、ヤシ科のシュロの木しかありません。ベンチから楽しめる眺望は海。周辺の海は、西海(さいかい)国立公園に指定される自然豊かな環境です。

『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)にも、西海市には美しい夕日を眺められるスポットが多いと書かれています。

そのとおり「日本一小さな公園」から眺める夕日も美しいため、SNS(会員制交流サイト)でも「映える」スポットとして、絶景好きには知られたスポットになりました。

2012年(平成24年)には、長崎県内の郵便局でフレーム切手『しまは日本の宝』が発売され、「松島 日本一の小さな公園」という切手もつくられています。郵便局の説明文にも、

<ベンチとシュロの木のみの公園から望む五島灘は絶景。>(郵便局のプレスリリースより引用)

と書かれています。

地元の有志が1万2,000円で自作

日本一小さな公園(長崎県西海市)2
©︎ 西海市役所

では、長崎県西海市の西彼杵(にしそのぎ)半島西岸から水道(海峡)を隔てた離島に、どうして「日本一」を名乗る小さな公園ができたのでしょう。この経緯については、読売新聞の報道に詳しいです。

端的に言えば、この公園は2001年(平成13年)に地元の有志が1万2,000円で自作したものだとか。その動機として、過疎化の進む島の魅力(夕日など)を少しでも多くの人に知ってもらいたいとの思いがあったみたいですね。

島の名所としては、ほかにもサクラ並木の美しい桜坂や、炭鉱で栄えた島の歴史を物語る産業遺産が存在します。

長崎でちょっと人とは異なる旅がしたいと思ったら、松島を目指してみるのもいいですね。半島と島をつなぐ橋を望む声もあるようですが、現状で橋はありません。

西彼杵半島にある最寄りの港から船で20分ほどで上陸できますから、ちょっとした船旅も込みで、離島の旅を楽しんでみてはいかがですか?

[参考]
日本一小さな公園 – ふるさと資源推進課
「日本一小さな公園」整備費わずか1万2千円、切手になるほどの人気スポットに – 読売新聞
日本一小さな公園 – 長崎県観光連盟
〈西海市Vol.3〉西海のオススメエリア②松島 – ながさきプレス
令和3年度松島架橋をテーマとしたこども絵画コンテスト – 西海市
オリジナル フレーム切手『しまは日本の宝』の販売開始 – 郵便局

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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