提供:熊野街道信達宿藤保存会
「藤」はどんな花?花言葉は?
藤は日本固有種のマメ科のつる植物。藤の季節は春〜初夏で、4月から5月に花が見頃を迎えます。長い穂のような花序を垂れ下げて咲き、エレガントで甘い香りも魅力的。日本では藤棚に絡ませて仕立てる方法が一般的です。
藤の花の花言葉は「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」といわれています。
【岩手県】国指定天然記念物に指定されている「藤島のフジ」
(C) 一戸町
岩手県・一戸町にある小鳥谷小学校の東隣には、根回り4m、高さ約20mと国内最大級サイズの国指定天然記念物「藤島のフジ」があります。周囲三方に堀があった頃に、藤があたかも島のように見えたことから「藤島」と呼ばれるようになったそう。
例年5月下旬に開花し、その時期には観光客などで賑わいます。
住所:岩手県二戸郡一戸町小鳥谷
公式サイト:https://www.town.ichinohe.iwate.jp/kanko_bunka_sports/kanko_tokusan/6/2570.html
【栃木県】1,000平方メートルの大藤棚3面が圧巻!「あしかがフラワーパーク」
提供:あしかがフラワーパーク
栃木県足利市のあしかがフラワーパークでは、うす紅・紫・白・黄色の順に藤の花が開花する2024年4月13日(土)~5月15日(水)の期間、「ふじのはな物語」を開催。600畳敷(1,000平方メートル)の大藤棚3面や、世界でも珍しい八重の大藤棚など、この世のものとは思えない世界が広がります。
【群馬県】市の花・藤がテーマの公園「ふじの咲く丘」
提供:藤岡市観光協会
群馬県藤岡市にある、市の花「藤」をテーマにした公園です。紫、白、ピンクなどの藤が咲き、日没後はライトアップやイルミネーションの点灯で、幻想的な雰囲気に包まれます。4月下旬~5月上旬が見頃です。2024年4月20日(土)~5月6日(月・祝)には、「藤岡ふじまつり」が開催されます。
住所:群馬県藤岡市藤岡2690-7
公式サイト:https://www.city.fujioka.gunma.jp/kanko_bunka_sports/shisetsu/3/4260.html
【埼玉県】特別天然記念保存木の大藤もある「藤花園」(牛島の藤)
(C) 藤花園
埼玉県春日部市にある藤花園は、2024年4月13日(土)~5月5日(日)の期間だけ開園。昭和3年(1928年)1月に文部省より天然記念物に指定され、昭和30年(1955年)8月に文化財保護法により改めて国の指定となった「特別天然記念保存木」の大藤が見られます。
【埼玉県】大藤が咲き誇る「玉敷神社(玉敷公園)」
埼玉県加須市にある玉敷神社の大藤が咲き誇る様子はまさに圧巻です。隣接する玉敷公園の「騎西藤まつり」は昭和10年(1935年)から続くまつり。2024年4月27日(土)29日(月・祝)、5月3日(金・祝)〜5日(日・祝)のまつり期間中は、よさこいや琴の演奏などのイベントも開催されます。(※イベント内容は変更される可能性があります)
【埼玉県】推定樹齢650年の大藤・骨波田の藤がある「長泉寺」
(C) 長泉寺
埼玉県本庄市の長泉寺は、室町時代に縁起を持つ寺院。その境内に咲く大藤「骨波田(こつはだ)の藤」は、樹齢650年と推定され、埼玉県の天然記念物にも指定されています。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
【千葉県】樹齢800年に及ぶ大藤・臥龍の藤が目玉!「妙福寺」
提供:妙福寺
千葉県銚子市の妙福寺には、京都御所内に植えられていた藤を船便で銚子へ移植したと伝わる樹齢800年に及ぶ大藤があり、根本が龍の寝ている姿に見えることから「臥龍の藤」とも呼ばれています。4月中旬~4月下旬が見頃の時期です。(詳しくは公式サイトの開花状況をご確認ください)
【東京都】50株以上の藤で紫に染まる「亀戸天神社」
(C) 亀戸天神社
東京一の藤の名所と名高い江東区亀戸の「亀戸天神社」。境内には50株以上の藤が植えられ、4月中旬になると紫色の花が一斉に咲き始めます。心字池のかすかな波に揺れて写る藤の花は、訪れる人を幽玄の世界へ誘います。
【東京都】千年乃藤が御神木として大切にされている「國領神社」
提供:國領神社
東京都調布市にある國領神社の藤の木「千年乃藤」は、樹齢約400~500年といわれています。幾歳月を経て今日もよく延び茂ることから、延命・子孫繁栄・商売繁盛、万物繁盛に通じ、また「フジ」の字は「不二」「無事」に通じ、災厄を防ぎ守る御神木として大切にされています。開花時期は4月下旬~5月上旬で、2024年4月20日(土)・21(日)には藤まつりも行われます。
【神奈川県】藤棚と藤のトンネルを散策したい「横須賀しょうぶ園」
提供:横須賀しょうぶ園
菖蒲だけでなく、藤の花の名所としても名高い神奈川県横須賀市の「横須賀しょうぶ園」。菖蒲苑を囲むように藤棚と藤のトンネルの周遊路があり、散策を楽しみながら花を観賞できます。
- 見どころ:藤棚、藤トンネル
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:4~6月は大人320円、小・中学生100円
【岐阜県】天然記念物・竹鼻別院のフジが見事な「竹鼻別院」
提供:羽島市観光協会
岐阜県羽島市にある県の天然記念物「竹鼻別院のフジ」の樹齢は300年以上。1本の木で藤棚を形成し、枝は東西に約33m、南北に約15mも伸びています。4月下旬が見頃です。
- 見どころ:樹齢300年以上の県の天然記念物の藤
- 開花時期:4月下旬
- 料金:無料
【静岡県】約1600平方メートルもの藤棚が彩る「豊田熊野記念公園」
提供:磐田市
静岡県磐田市の豊田熊野記念公園には、隣接する行興寺境内と合わせて面積約1600平方メートルもの藤棚があります。紫のほか、白やピンクなど、美しいグラデーションを重ねる藤は美しいの一言に尽きます。開花時期は4月中旬~下旬です。
- 見どころ:1,600平方メートルの藤棚
- 開花時期:4月中旬~下旬
- 料金:無料
住所:静岡県磐田市池田330付近
公式サイト:https://www.city.iwata.shizuoka.jp/sports_midokoro/kankou/1002006.html
【愛知県】広さ4,700平方米の藤棚に11種類が咲き誇る「曼陀羅寺公園」
提供:江南市商工観光課
尾張の古刹・曼陀羅寺に隣接する愛知県江南市の曼陀羅寺公園。最長75m、広さ4,700平方メートルの藤棚に早咲きから遅咲きまで11種類の藤が紫や紅、白と色鮮やかに咲き誇ります。見頃は4月中旬~5月上旬。
2024年4月15日(月)〜5月5日(日・祝)の期間、「第59回こうなん藤まつり」が開催されます。
- 見どころ:最長75m、広さ4,700平方メートルの藤棚、11種類
- 開花時期:4月中旬~5月上旬
- 料金:無料
【愛知県】約5,034平方米の見事な藤が見られる「天王川公園」
提供:一般社団法人 津島市観光協会
愛知県津島市はかつて「藤浪の里」といわれたほどの藤の名所で、同市の天王川公園には長さ275m、面積約5,034平方メートルの見事な藤棚があり、毎年4月下旬から5月上旬にかけて行われる「尾張津島藤まつり」も人気です。2024年は4月13日(土)~4月29日(月・祝)の期間に開催されます。
- 見どころ:長さ275m、5,034平方メートルの藤棚
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:無料
【愛知県】市民に親しまれる広の長藤がある「広藤園」
提供:碧南市観光協会
1820年頃に藤を愛する小田廣作という人がつくったのが始まりとされる、愛知県碧南市の広藤園の藤棚。その後、小田家によって代々受け継がれ、初代「こうさく」さんの「広」の字を取って、「広の長藤」として市民に親しまれるようになったそう。夜はボンボリの灯りに照らされ、幻想的な藤を楽しむことができます。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
2024年4月13日(土)~4月28日(日)の期間には「広藤園藤まつり」が開催されます。
- 見どころ:1,000平方メートルの敷地に1.5m以上の長い花房
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:無料
【愛知県】約1,300平方米の五万石ふじが壮観な「岡崎公園」
写真提供:岡崎市
愛知県岡崎市にある岡崎公園の藤棚は広さ約1,300平方メートルに及び、「五万石ふじ」と呼ばれています。公園にある藤棚は7株が愛知県の天然記念物に指定されており、もっとも古いもので樹齢120年以上といわれています。4月下旬~5月上旬が見頃です。
- 見どころ:1,300平方メートルの藤棚
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:無料
【滋賀県】志那三郷の藤のひとつが有名な「三大神社」
提供:一般社団法人草津市観光物産協会
「砂擦りの藤」と呼ばれる藤の大樹で有名な滋賀県草津市の三大神社。近くの志那神社、惣社神社とともに「志那三郷の藤」として親しまれています。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
- 見どころ:長い花房の「砂擦りの藤」
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:200円(藤の開花時期のみ協力金として)
【滋賀県】藤の寺として知られる「正法寺」
提供:日野観光協会
「藤の寺」と名高い滋賀県・日野町の正法寺。300年以上も昔、普存禅師という禅僧がこの地にお堂を建て、境内に藤を植えたのが始まりと言われています。苗木だった藤の木も今では立派な古木になり、1m以上もの花房が静かに風に揺れる様子はしみじみとした美しさです。5月上旬~5月中旬に見頃を迎えます。
- 見どころ:樹齢300年以上の藤
- 開花時期:5月上旬~中旬
- 料金:開花時期は200円(保全協力金)
【京都府】ツツジとともに見事な藤の花が咲き誇る「城南宮」
提供:城南宮
京都市の城南宮は、方角の災いを除く「方除(ほうよけ)の大社」と名高い、1200年の歴史がある神社。四季折々の花々が咲く「源氏物語 花の庭」の一角に藤棚があり、ツツジとともに見事な藤の花が咲き誇ります。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
- 見どころ:「源氏物語花の庭」の藤棚
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:神苑拝観 大人800円、小学生500円
【京都府】藤の古木は樹齢推定1200年!「才ノ神の藤公園」
提供:福知山市
京都府福知山市の才ノ神の藤公園にある立派な藤の古木は推定樹齢1200年と伝えられています。昭和58年(1983年)に京都府天然記念物に指定され、毎年4月下旬から5月上旬にかけて淡紫色の花を咲かせます。
- 見どころ:樹齢推定1200年の藤の古木
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:無料
【大阪府】花房4万超の野田藤が圧巻!「熊野街道信達宿のふじまつり」
提供:熊野街道信達宿藤保存会
熊野街道の宿場町、大阪府泉南市の信達宿(しんだちしゅく)。かつて旅籠をしながら油類を商っていた梶本家の1本の野田藤が花房4万を超えるほどになり、毎年辺り一面を藤色に染めます。2024年4月14日(日)~21日(日)にふじまつりが開催され、梶本家の藤棚は、花の開花に合わせて、ふじまつり期間中に一般公開されます。
- 見どころ:花房4万を超える野田藤
- 開催期間:2024年4月14日(日)~21日(日)
- 料金:無料
【兵庫県】150cmに達する九尺藤が花のシャワーのよう!「白毫寺」
(C) 白毫寺
毎年5月5日に「九尺ふじまつり」が開催される兵庫県丹波市の白毫寺(びゃくごうじ)。150cmもの長さの花房の「九尺藤」が見事な花を咲かせ、まるで藤の花のシャワーを浴びているような景色をつくります。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
- 見どころ:150cmもの花房の「九尺藤」
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:志納金として300円、駐車場は無料
【奈良県】藤原氏ゆかりの藤が自生する「春日大社」
提供:春日大社
社紋が「下り藤」である奈良市の春日大社。古くから境内に藤が自生し、藤原氏ゆかりの藤として大切にされてきました。花房が地面に付きそうなほど長いことから「砂ずりの藤」と呼ばれる名木は一見の価値あり。開花時期は4月下旬~5月上旬です。
- 見どころ:樹齢800年の「砂ずりの藤」、20品種約200本の「萬葉植物園」
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:<御本殿特別参拝>500円<萬葉植物園>大人500円、小人200円
【岡山県】日本一の巨樹・阿知の藤も必見の「阿智神社」
提供:阿智神社
岡山県倉敷市の阿知神社にある藤は、岡山県天然記念物で「阿知の藤」の名で親しまれています。推定樹齢は300年~500年。アケボノフジという品種で、幹周りは1.5m、根元の周囲は2.2mもあり、同種としては日本一の巨樹とされています。例年4月中旬~4月下旬が見頃で、イベント「藤見の会」が開催されます。詳細は公式サイトでご確認ください。
- 見どころ:推定樹齢300年~500年のアケボノフジ
- 開花時期:4月中旬~4月下旬
- 料金:無料
【岡山県】品種の多さは全国でもトップクラスの「藤公園」
(C) 岡山県観光連盟
岡山県・和気町の藤公園は、100種ほどの藤の木が植えられ、その品種の多さは全国でトップクラスです。4月下旬~5月上旬には、総延長が500mもある巨大な藤棚に濃い紫や薄紫、白、ピンクなどカラフルな花が咲き、訪れる人の目を楽しませます。
- 見どころ:総延長500mの藤棚
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:通常無料(藤まつり期間は別途入園料が必要※中学生以上500円)
【愛媛県】愛媛県天然記念物のノダフジも見もの「禎祥寺」
提供:上喜多川青年団
愛媛県西条市にある禎祥寺境内の観音堂の「ノダフジ」は、樹齢400年余りと伝えられており、愛媛県の天然記念物に指定。東西に18m、南北に14m枝が伸び、開花すると辺り一面が美しい藤色と甘い香りに包まれます。毎年ゴールデンウィークには地元青年団によるうどんやおでんが販売されています。2024年は例年より早く、4月20日(土)・21日(日)と27日(土)・28日(日)の4日間、営業が行われる予定。
- 見どころ:樹齢400年超の「ノダフジ」
- 開花時期:4月下旬~5月上旬
- 料金:無料(開花時期は臨時の有料駐車場が利用可能)
【福岡県】樹齢660年の将軍藤が親しまれる「大中臣神社」
提供:大中臣神社
福岡県小郡市の大中臣神社には、合戦で重傷を負った後醍醐天皇の皇子、懐良親王(かねよししんのう)が、大中臣神社の加護で快復し、感謝を込めて藤の木を植えたという話が伝えられています。4月中旬~5月上旬に見頃を迎える、この樹齢660年の藤は「将軍藤」の名で親しまれています。
- 見どころ:樹齢600年の藤、500平方メートルの藤棚
- 開花時期:4月中旬~5月上旬
- 料金:無料
【大分県】樹齢約450年の藤のライトアップもある「西寒多神社」
提供:西寒多神社
大分市の西寒多神社には、地域の人が社殿に供える御酒の酒造所を建てる際に植えたという藤の木があります。樹齢は約450年になり、市の名木に指定されています。神社横を流れる小川の上にも枝が広がり、橋を薄紫の花のベールが包み込みます。ふじ祭りが行われる2024年4月13日(土)~29日(月・祝)の期間中にライトアップも実施されます。
- 見どころ:樹齢約450年の藤、330平方メートルの藤棚
- 開花時期:4月上旬~4月下旬
- 料金:無料
今回は、全国にある春に必見の藤の花や藤棚を厳選して紹介しました。見どころや開花時期も記載しているので、美しく咲き誇るこの時期だけの花を楽しんでみてはいかがでしょうか。