【実は日本が世界一】1粒の種から2万個!枝葉の広さが51畳の巨大なトマトの木

Posted by: 坂本正敬

掲載日: May 17th, 2023

日本にいながら、意外と知らない日本の「世界一」。いつも何気なく目にしているものから、知られざる自然の世界、そして努力や技術の賜物まで、日本には世界に誇れる「世界No.1」がたくさんあるんです。そんな「実は日本が世界一」、今回は、北海道にある世界一巨大なトマトの木を紹介します。

北海道恵庭市えこりん村
 


 

広げた枝葉が51畳くらいになるトマトの木

北海道恵庭市えこりん村「トマトの森」
トマトを栽培した経験はありますか? 保育所や幼稚園時代に栽培に挑戦したり、家庭菜園で育てたりした人は意外に少なくないはず。

自分で育てた経験のない人でも、畑になっているトマトを見たり、テレビで見たりした経験はあるのではないでしょうか。

そのときのトマトの木は、どのくらいの大きさでしたか? 大人の背丈よりちょっと低いくらいではなかったでしょうか。トマトの木になる実の数も20~30個といった感じだったはずです。

しかし、北海道恵庭(えにわ)市では毎年、1粒の種から、2万個前後のトマトを実らせる世界最大のトマトの木が栽培されています。

茎と葉を広げたその枝葉の面積は、「Largest tomato plant」としてギネス世界記録に認定されています。記録更新時の2013年(平成25年)のサイズは85.46平方メートルでした。

85.46平方メートルと言えば51畳くらいです。すさまじく巨大なトマトの木ですよね。

『びっくりドンキー』の会社が手掛けるトマト栽培

北海道恵庭市えこりん村入口
どうして毎年、北海道恵庭市では、世界最大のトマトの木が栽培されているのでしょうか。

このトマトの木は、「えこりん村」という農業と観光のテーマパークで栽培されていて、えこりん村は、ハンバーグレストラン『びっくりドンキー』 を展開する株式会社アレフが運営しています。

外食産業で活躍する企業として上流の農業に目を向け、持続可能な生産を支援し、循環型社会の実現と子どもたちの教育を考え、2006年(平成18年)にオープンしたという経緯があるのです。

そのえこりん村内にある温室「とまとの森」では水耕栽培でトマトが栽培されています。

水や肥料、室温、湿度などをきめ細やかに管理するだけでなく、毎朝・夕に、管弦楽やピアノの音楽を聞かせるなど、最善の栽培環境が用意されているそう。

4月中旬から10月中旬までの半年間、世界一大きなトマトの木は一般公開され、11月10日に展示が終了し、翌年向けにまた種がまかれます。

1本の木から収穫される膨大なトマトはジャム、ソフトクリーム、ジュースなどに加工され園内で販売されているのです。

この夏、北海道旅行に出かけた際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。恵庭市は、札幌市と千歳市の間にあり、新千歳空港からも恵庭ICからも近いです。ぜひ、訪れてみてくださいね。

[参考]
Largest tomato plant – Guinness World Records
ギネス世界記録™ 挑戦者たち vol.3 – 農林水産省
概要 – えこりん村
温室の天井いっぱいに広がるトマトの木…「えこりん村」名物の”とまとの森” 2万個超を収穫へ 恵庭市 – uhb

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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