【実は日本が世界一】1992年から同一企業がスポンサーを務めるサッカーのカップ戦とは?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jun 21st, 2023

日本にいながら、意外と知らない日本の「世界一」。いつも何気なく目にしているものから、知られざる自然の世界、そして努力や技術の賜物まで、日本には世界に誇れる「世界No.1」がたくさんあるんです。そんな「実は日本が世界一」、今回は、サッカーに関する世界一を紹介します。

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日本が世界一を誇る分野はサッカーにも

サッカーボール
日本のスポーツは、いろいろな分野で結果を残していますよね。2023年3月、野球の日本代表が、第5回ワールド・ベースボール・クラシックで世界一を獲得したニュースは記憶に新しいです。

卓球やバドミントン、レスリング、柔道、水泳、テニス、バレーボール、フィギュアスケートなど、あらゆるジャンルで日本(日本人)が世界一の座を勝ち取る瞬間を今までに何度も見せてもらいました。

もちろん近年、世界で最も人気あるスポーツの1つ、サッカーでも日本(日本人)は、ぐんぐん力をつけてきています。

日本のFIFA(国際サッカー連盟)ランキングは執筆時点で20位です。上位国は、アルゼンチン、フランス、ブラジルなど、南米、ヨーロッパ各国が目立ちますが、世界の強豪リーグで活躍する日本人選手も少なくありません。国内のJリーグも定着してきた今、この順位も、もっと上を狙えるようになるはず。

しかも、未来を待たずとも現時点で、日本のサッカーが世界一の分野もあります。実は、その世界一、ギネス世界記録にも掲載されています。何の分野だと思いますか?

同一企業がスポンサーを務める歴代最長のカップ戦

サッカーのゴール
ギネス世界記録の公式ホームページには「Longest sponsorship of a professional football competition」と書かれています。「最も長く、同一の企業がスポンサーを務めるプロサッカーのカップ戦」といった訳語になるでしょうか。

1992年(平成4年)、ヤマザキナビスコ株式会社(現・ヤマザキビスケット株式会社)が冠スポンサーになった『Jリーグヤマザキナビスコカップ(現・JリーグYBCルヴァンカップ)』は、同一の企業がスポンサーを務め続けたプロサッカーのカップ戦として世界一長い歴史を誇ります。

そもそも、カップ戦とは何でしょう。リーグ戦は、リーグに加盟するチームが長期間にわたって総当たりで戦い、最終的な順位を競う大会です。一方で、カップ戦は、トーナメント方式の勝ち上がりによるチャンピオン決めが基本です。

2016年(平成28年)から名称を変えた『JリーグYBCルヴァンカップ(旧・Jリーグヤマザキナビスコカップ)』も基本的に、カップ戦に分類されます。

初回のスタート時はまだ、Jリーグも開幕していないころ。広告代理店の博報堂から「スポンサーを探している」との誘いを受け、国民的なスポーツになる可能性をサッカーに感じた企業の側が、冠スポンサーの話を喜んで受けたそう。その歴史は、Jリーグ公式のYouTubeチャンネルの取材でも明らかにされています。

第1回カップ戦の決勝まで勝ち上がったチームは、清水エスパルス対ヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ1969)で、決勝ゴールを決めた三浦知良(通称・カズ)選手などが所属したヴェルディ川崎の優勝で終わりました。

そのカップ戦は、2023年(令和5年)の現在も、同一のスポンサー企業によって支えられています。

『JリーグYBCルヴァンカップ』には、若手の先発出場義務も導入されています。この「世界一」のカップ戦で出場機会を得た若手選手が将来的には、サッカー日本代表を世界一の座に押し上げてくれる日もあるかもしれません。

そんな日を夢見ながら、気になるチームを探して、応援してみても楽しいかもしれませんね。

[参考]
Longest sponsorship of a professional football competition – Guinness World Records
「Longest sponsorship of a professional football competition」としてギネス世界記録™に継続認定【ルヴァンカップ】 – Jリーグ
※ 知恵蔵 – 朝日新聞社
最新FIFA世界ランキング | 男子サッカー・日本代表 – DAZN
JリーグYBCルヴァンカップ大会概要 – Jリーグ
いまなお更新中のギネス世界記録~YBCルヴァンカップ「Jリーグの井戸を掘った人達」Vol.7 飯島 茂彰 – Jリーグ公式チャンネル

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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