建仁寺
京阪電車「祇園四条駅」から徒歩約7分の場所にある建仁寺は、京都最古の禅寺。京都中心部から近く、アクセスしやすいのも魅力です。建仁寺といえば、法堂(はっとう)の天井に描かれた、大迫力の双龍図を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
小泉淳作が2年をかけて描いたという大作「双龍図」は、建仁寺創建800年を記念して2002(平成14)年4月に完成。畳108畳分の大きさに、阿吽の口をした2匹の龍が描かれており、迫力たっぷりです。龍の表情がコミカルに描かれているように感じられます。
建仁寺には、海北友松によって桃山時代に描かれた方丈襖絵 「雲龍図」(高精細デジタル複製)も鑑賞できます。そのほか、俵屋宗達晩年の最高傑作といわれる「風神雷神図屏風」も。建仁寺で見られるものは高精細デジタル複製品であり、本物は京都国立博物館に寄託されています。
住所:京都市東山区大和大路通四条下る小松町
拝観時間:10:00~16:30分受付終了(17:00閉門)
拝観料金:一般 800円、学生(小・中・高) 500円 ※小学生未満の子どもは無料
※小学生以下のみでの拝観は不可
※障害者手帳をお持ちの人は無料で拝観可能(介助は有料)
https://www.kenninji.jp/
八坂神社
「祇園さん」と呼ばれ親しまれている八坂神社。実は八坂神社本殿には、神職も見たことがないという龍穴があるそう。しかもその龍穴には、底がないと言われているのです。
八坂神社の本殿は池の上に建っていて、その池は青龍の棲む龍穴とされています。池は亀腹状に盛り上がった漆喰で固められていて、見ることはできません。
いつ固められたのかも定かではないのです。1905(明治38)年に本殿修理に従事した職人さん(当時11歳)による、「内々陣真下の池には清冽な水がたたえられ、何か神秘的な雰囲気に満ち満ちていた」という証言が残っているのだとか。龍穴は神聖なもので、見るものではないとされているそうです。
八坂神社には、福を招く青龍の授与品「青龍石(1,000円)」があります。こちらは、龍穴から湧き出る御神水で清めたもの。
また、紙で授与される青龍の御朱印(500円)もあります。
神泉苑
龍神の棲み処として、龍のパワーを感じられるパワースポット「神泉苑(しんせんえん)」。神泉苑の中央には、池の中に棲んでいるという善女龍王が祀られています。
授与所で販売されている「願いの叶う御守り(600円)」を胸に抱いて、赤い法成橋を渡り、善女龍王にお詣りすると願いが叶うと言われているそう。好きな色の御守りもしくは、自分の生まれ年の御守りを購入してくださいね。
筆者は、一緒に販売されていた金運上昇のくもの糸(600円)も気になったので購入しました。白いくもの糸を財布に入れると福を呼び、お金が貯まるといわれているのだとか。
日本で唯一の恵方社「歳徳神(としとくじん)」は、その年の恵方になるよう向きが変えられているそう。2024年の恵方は、寅卯(東北東)の方角なので、その方向に向かって拝礼できるようになっています。
住所:京都市中京区御池通神泉苑町東入る門前町167
電話番号:075-821-1466
参拝時間:7:00~20:00
寺務所(授与所・御朱印):9:00~17:00
http://www.shinsenen.org/index.html
東福寺
もみじが美しいスポットとしても知られる東福寺。特に、通天橋から眺める新緑や紅葉の風景は人々を魅了してやみません。
実は、本堂(仏殿)の鏡天井に龍が描かれているんです。体長約54m、胴回り6.2mほどある「蒼龍図」は、堂本印象によって、わずか17日間で仕上げられたのだとか。
残念ながら、本堂内部は通常は非公開。春の「涅槃会」のように、期間限定で公開された際には必見です。
東福寺にはほかにも龍がいて、三門の長押のところに描かれています。通常は非公開ですが、期間限定で公開されることがあるので、そのときには確認してみてください。
重森三玲が手がけた、枯山水庭園「国宝龍吟庵(通常非公開)」にある西庭の「竜の庭」にも龍が用いられています。海の中から黒雲を巻きおこして昇天する龍の姿を表現しているのだそう。
東福寺といえば、市松模様が美しい本坊庭園も必見。訪れたら、こちらもぜひゆっくりと眺めてみたいですね。
住所:京都市東山区本町15丁目778
拝観時間:
4月~10月末まで 9:00~16:00
11月~12月 第1日曜日まで 8:30~16:00
12月 第1月曜日~3月末まで 9:00~15:30
拝観料金について詳しくはこちら
https://tofukuji.jp/
伏見神宝神社
訪日外国人にも人気の観光スポット・伏見稲荷大社の本殿から千本鳥居抜けて行く途中の丘にある「伏見神宝神社(ふしみかんだからじんじゃ)」。伏見稲荷大社には行ったことがあっても、伏見神宝神社の存在を知らないという人も多いのではないでしょうか? 伏見神宝神社は、「竹取物語」発祥の地といわれています。
奥の院(奥社奉拝所)から熊鷹社へと向かう途中にある、「値上がり松」の手前右側に案内看板が出ている階段状の山道を歩くと2分ほどで到着します。
伏見神宝神社は、伏見稲荷大社の神域にありますが、摂社・末社ではなく独立した神社です。そのため、伏見稲荷大社の公式HPの境内マップには掲載されておらず、神社の公式サイトもありません。
境内の摂社の一つ「龍頭社(りゅうずしゃ)」には、稲荷山の地主神とされる龍頭大神が祀られています。願いを念じながら、龍の頭を撫でて祈りましょう(龍が口にくわえていた宝珠は、現在はありません)。
社殿奥の末社に祀られているのは、八大龍王大神・権太夫大神・白龍大神の三神です。
龍にちなんだ「龍みくじ(500円)」や、願いごとを書いて境内につるす「叶雛(かなえびな・500円)」もあります。
住所:京都市伏見区深草笹山町15
電話番号:075-642-5838
拝観料:無料
[All Photos by Chika]