『UFOの街、羽咋(はくい)』その理由は。
江戸時代に “そうはちぼん” (シンバルのような形をした仏具)のような物体が空に浮かんでいるところを目撃されたという「そうはちぼん伝説」に由来します。 そうはちぼんの形がUFOに酷似している事から羽咋市は「UFOの街」と呼ばれるようになりました。
市内にはUFO目撃スポットが多数点在しており、車で走ることのできる日本唯一の砂浜「千里浜なぎさドライブウェイ」での目撃情報が頻発しているのだとか。かくいう筆者も、実は一度だけ能登半島でUFOらしき物体を目にしたことがあります。
本物に出会える博物館『コスモアイル羽咋』
そんなUFOの街、羽咋市にある宇宙科学博物館『コスモアイル羽咋』。アメリカや旧ソビエト連邦が開発した本物の宇宙機材が展示されており、訪問者は人類の宇宙開発史を間近で感じることができます。希少な海外製の宇宙機材を多く揃えた日本国内唯一の施設で、宇宙空間をイメージした薄暗い照明や、展示物を天井から釣り下げるような工夫も施されています。
UFOを模した円盤型の建物と、訪問客を最初に迎え入れるのは「レッドストーン・ロケット」。アメリカ航空宇宙局(NASA)から入手したという本物の機体です。
入口から機体がズラリ!宇宙科学展示室
アメリカ合衆国とソビエト連邦の宇宙開発競争によって、人類は宇宙への大きな歩みを進めました。「SETI(地球外生命探査)」、「UFOs(未確認飛行物体)」の各ブースでは、地球外知的生命体についてさまざまな研究を行っている専門家たちが、その謎を紐解いていきます。
マーキュリー宇宙船(アメリカ)
展示室に入ってまず目に入ってくるのは「マーキュリー宇宙船」。地球を1周するだけの性能は無かったため、15分間の弾道飛行(打ち上げから放物線を描いて落下する飛行)のみを行いました。
中は宇宙飛行士1人が座るスペースのみ。
ヴォストーク宇宙カプセル(旧ソビエト)
こちらは本物の「ヴォストーク宇宙カプセル」。地球は青かった、のセリフでお馴染みの人類初の有人宇宙飛行を成し遂げた機体です。
大気圏への再突入の際の圧縮熱によって焼け焦げた跡や、地表に激突した際の傷跡やひび割れが残っています。飛行士は高度6,000mでカプセルからが飛び出し、パラシュートで地上に帰還する方法でした。
モルニア通信衛星(旧ソビエト)
旧ソ連がバックアップ機として製作した本物の機体。世界中を電波網で結んだ大型通信衛星です。主な動力源となる太陽光パネルが、6枚のプロペラのような形状をしているのが特徴です。
アポロ司令船(アメリカ)
月までの距離38万kmを航行するために作られたというアポロ司令船。宇宙飛行士たちは、移動時間の6日間のほとんどをこの司令船の中で過ごしました。
日本ではアポロ計画の成功を祝して、この司令船をモデルにした「アポロチョコレート」が発売されました。
月面探査機ルナ24号(旧ソビエト)
旧ソビエトの無人月面探査機「ルナ24号」の本物のバックアップ機。完全な形で地球に残っている「ルナ」は、これが最後の1機と言われています。
他にもさまざまな「本物」たちが勢揃い
「ガガーリン宇宙飛行士記念メダル」
「アポロ13号シート」
ドーム型スクリーンで宇宙へといざなう『コスモシアター』
宇宙、星座、科学などをテーマにした番組を毎日上映しており、臨場感あふれるプラネタリウムのスクリーンに引き込まれそうな感覚に。
360度映像を得意とするアニメーションスタジオが制作したという、没入感たっぷりの作品「ボイジャー」が筆者のイチオシです。
館内にはわくわくするような仕掛けや隠れ宇宙人も
2階の展示室に上がる際は、絶対に階段ではなくエレベーターを使ってくださいね。どんな仕掛けがあるかは乗ってからのお楽しみ。
館内のいたるところにいる宇宙人サンダーくん。実は階段の転倒防止のために置かれているんだとか。
緑色のカラーコーンも可愛らしいです。
おすすめ商品や新商品がずらり!『宇宙グッズのお店』
限定品やおみやげを購入できる『宇宙グッズのお店』。ショップのみの利用は入場無料なので、グッズだけ買いに行くことも可能です。
毎月1番売れているという、不動の人気No.1商品「エイリアンキーホルダー」330円(税込)
こちらも人気商品のマグネット 各280円(税込)
限定Tシャツ 2,700円(税込)
2024年6月に発売されたばかりのエコバック各種 1,500円(税込)
宇宙食や隕石、ぬいぐるみまで豊富に取り揃えられた商品は、この場所ならではのおみやげばかりです。
アクセス方法と料金
電話番号:0767-22-9888
開館時間:8:30~17:00(最終入場16:30)
休館日:火曜日(祝日の場合は翌平日)
料金
<宇宙科学展示室>大人500円、小中学生250円、幼児無料
<コスモシアター>大人500円、小中学生300円、幼児無料
<展示室+シアター>大人900円、小中学生450円、幼児無料
公式サイト:http://www.hakui.ne.jp/ufo/index.html
コスモアイル羽咋は、日本唯一の「本物に出会える」宇宙科学博物館。歴史に残る貴重な機体や資料を間近で見て、無限に広がる宇宙に想いを馳せてみては。
[Photos by はなすけ&コスモアイル羽咋]